タクシー


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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九州の仕事場からホテルまでの帰りのタクシーの中、運転手のおじさんと軽い世間話をしていた。
田舎のおじさんであるが、僕が東京から来たと知ると、自分も若い頃に東京に住んだ経験があると盛んに言う。
しょうゆ味のラーメンが、最初は違和感があったが、だんだん好きになったとか、赤だしの味噌汁はいまだに飲めないとか・・・
山手線が環状線なのを知らないで、同じ駅に戻ってしまい驚いたとか・・・
40年以上前に、東京でしばらく生活した時の思い出話である。

休日は何をしているか、という話になり、よく古い靴などを買いに行くことを話した。
すると、それまでと口調が変わり、真剣な顔でどういう靴かと尋ねてきた。
息子がリーガルの革靴を持っているが、あれは重くて好きになれないという。
少なからず、革靴に興味があるようだ。

70年代や80年代のアメリカの靴のデッドストックを集めていることを話した。
まだアメリカ人が自分の手でものを作っていた時代の製品で、材料も今よりいいものが使われているので、品質が高いのだと教えた。
すると、それはアイビーだろうという。
自分もイタリアの靴など、10万円くらい出して買ったのだと、運転手のおじさんが言った。

VANとJUNがあって、自分はJUN派だったのだという。
なるほど言われてみればその年代である。
お洒落にはそれなりに自信があるようだ。
やはり革製品が好きで、高価な革ジャンなどを今でも購入するという。

僕より先輩だし、はるかにお洒落には詳しい。
おじさんは実に楽しそうに話した。
意外な展開であったが、僕もおじさんとの会話を十分に楽しんだ。
ホテルが近付いてくると、おじさんは着いてしまうのが惜しいような顔をしていた(笑)
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