COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
感知
D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G
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人間の目に見える光は限られている。
人間の耳に聞こえる音も限られている。
世の中には、目に見えない光、耳に聞こえない音が、明らかに存在する。
目も耳も、基本的には波形を感知するセンサーだ。
音や光といった波形を感知して脳に伝える。
その感知できる周波数の帯域が決まっている。
その周波数帯域を外れた情報にはセンサーは反応しない。
以前このブログで、紫外線や赤外線の領域の光を撮影する実験をしたことがある。
専用のレンズ、カメラまで入手して撮影に没頭した。
人間の目では見ることが出来ない光なので、普通のカメラは最初からその周波数域をカットしてあるのだ。
(具体的には可視光線より高い周波数が紫外線、低い周波数が赤外線になる)
そのために専用の機材が必要になる。
それらは普段我々の見ている光と連続的に繋がった周波数ではあるが、人間の目で感知できない帯域に属している。
そこに間違いなく存在する「光景」なのに、見ることが出来ないのだ。
機械の手を借りて、それらの光を撮影してみると、そこに別の世界が存在していたことが明らかになる。
音に関しても、ご存知の通り、一般の人は20ヘルツから20,000ヘルツの音を聞くことが出来るといわれている。
もちろんこの数値には個人差があるし、普通は20歳を過ぎた辺りから耳の劣化が始まり、特に高い周波数はどんどん聞こえなくなる。
この可聴域感を外れた音も、自然界には大量にあり、普段我々はそのシャワーの中で暮らしているのだ。
CDを開発した時に、人間にはこの周波数の範囲しか聞こえないという考え方に基づき、それ以上、それ以下の周波数をばっさりカットしてしまった。
ところが実際にはそれらの可聴帯域から外れた音は、具体的な「音」としては感知できなくても、「雰囲気」として人間が察知していることがわかってきた。
そのためデジタル的にスポンと切り捨ててしまったCDの音は、どこか平板で変であると、発売当初からかなり非難された。
いずれにしても、人間には感知できない世界があるということだ。
昆虫は、花びらの表面に人間には見えない模様を見て、そこに蜜があるのを判断しているし、犬や猫は、人間には聞こえない笛の音で反応する。
同じ世界に生きているにもかかわらず、人間にはそれらの情報は捉えられない。
何が言いたいかというと、世の中には自分の目で見たもの、耳で聞いたものしか信じないという人がいるが、それはおかしいということだ。
目で見たもの、耳で聞いたものは、この世界の一部分でしかない。
自分の目や耳を通じて得た情報しか信じないというのは、自分は世間の狭い人間であると、言っているようなものである。
ましてや、センサーを通じて得た情報を、その硬直した脳で処理するのだから、その結果については何をかいわんや・・である。
ご清聴ありがとうございました。
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