ゴマサバ(胡麻鯖)
【語源】
サバの語源は歯が小さいから「狭歯」であるという説が一つ。
集まる意味の沢(さわ)からきていると言う説。
「数が多い」意味の古語「サハ」から転じたと言う説もあります。
「ゴマ」の語源は、真鯖と比べると銀白色の腹部一面に黒ゴマを
散らしたような黒点模様があることから来ています。
上がマサバ、下がゴマサバ
【旬】
マサバの産卵期は春~夏。よって旬は秋~冬が旬となりますが、
このゴマサバは真逆。産卵期は冬から春で、旬は夏~秋と言えます。
特にマサバの味が落ちる夏場は重宝される為、夏を旬としましょう。
旬の違う2種の鯖によって、ほぼ一年、美味しい鯖にありつけるん
ですよ~感謝!
上~マサバ、下~ゴマサバ
胡麻サバのお刺身
【うんちく】
ゴマサバは、「マルサバ」とも呼ばれます。
これに対してマサバも「ヒラサバ」と言う別名を持っています。
字の如く、ゴマサバはマサバより小ぶりですが丸みを帯びています。
マサバよりも暖かい海を好みます。この為、脂ののりは、マサバより
落ちるとされており、市場価格もマサバより安値で流通しています。
マサバが豊漁の頃は、缶詰などに加工され、丸のまま流通する事が
少なかったゴマサバも、近年はお魚売場を賑わす様になりました。
今やマサバより、よく見かけるかもしれませんね~!
【ブランド・産地】
分布域は広大で、最近では北海道南部でも見かけるようになり
ました。地球温暖化の影響でしょうか?
ブランドとしては、高知県土佐清水で水揚される「清水サバ」が
あげられます。
通常、サバは鯵と同じ様に回遊する魚ですが、足摺岬沖の岩礁域に
回遊しないで根付いているゴマサバが存在します。
この「瀬付きゴマサバ」が非常に美味い!
豊富な餌場でタラフク餌を食い、回遊しない為、体に脂を溜め込ん
でいます。
これが有名な「清水サバ」・・・・実はゴマサバなんですよ~
もう一品は、鹿児島県屋久島で水揚されるゴマサバも「首折れサバ」
の名称でブランド化されています。
これは、新鮮さを保つために獲れたらすぐ首を折り、血抜きをする
ことから、こう呼ばれている様です。
東シナ海から日本海側の方で捕れる、脂のまわっていないゴマサバ
を素早い処理による鮮度維持と身の締まりを売りにブランド化され
ました。
清水サバの姿造り
【産地ならでは漁師料理】
ゴマサバの料理方法の王道は、サバの味噌煮です。
マサバより脂がのりが薄いこのゴマサバは、味噌煮にするには
もってこい。煮崩れも少なく、美味しく仕上がります。
しかし、ブランド化されている「清水サバ」や「首折れサバ」の
産地では断然、刺身や鮨などの生食で消費されています。
獲れたてのあのゴリゴリした身の締まりを刺身で味わえば、
忘れられなくなりますよ~
清水サバの押し寿司
【栄養と効果・健康】
青魚の代表選手サバ~DHA、EPAを豊富に含んでいます。
血液をサラサラにする効果、中性脂肪を減少させる効果が期待で
きます。
ミネラルでは高血圧を予防するカリウムや貧血を改善する鉄分を
多く含んでいます。
ビタミンでは、若返りのビタミンと呼ばれるAとEを極めて多く
含んでいます。
特に血合いの部分に多く含まれているので、血合いまでしっかり
食べてくださいね!
サバの味噌煮
いつも応援ありがとう~
プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】