つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

韓国紀行 3

2011-05-17 | 海外旅行
 次に訪れたのも、やはり世界遺産の昌徳宮。1400年代に建設されたのですが、1592年に景福宮、昌慶宮とともに秀吉によって焼かれてしまいました。この時と、伊藤博文が今の迎賓館近くの平和公園のあるところに家を建てたことをガイドの女性に聞いた時、日本人の我々は思わず「スミマセン」とつぶやいていました。
 上の写真は、昌徳宮の最高の空間である仁政殿。下はその正面にある階段の一部。王の通られるところには鳳凰が彫られています。王は龍が中国では象徴的に彫られているのですが、韓国は少し中国に遠慮して龍の次の鳳凰にしました。でも時代が下ると、龍に格上げしていました。

 その下の写真は宮殿の隅の方にある楽善斎。ここには政略結婚で17歳で梨本宮家から嫁がれた、李方子(まさこ)さまが晩年まで住まわれていました。夫であった韓国元皇太子と1970年に死別。1989年87歳で亡くなられた時は、韓国の身障者のために活動されたこともあり、準国葬だったようです。お二人のお子は、米国人と結婚。しかし子供は生まれず、王家の直系は絶えてしまい、今宗廟での祭礼はその従兄が行っておられます。

 宮殿の建物は、軒が極彩色に塗られていることが多く、顔料は天然のもので中国からの輸入品。40年に一度は塗り替えられるそうです。

 次の訪問地は、大統領官邸とその周辺。米国はホワイトハウスですが、韓国大統領官邸は蒼瓦台。青い屋根瓦です。でもこの地帯に入る道路は警備が厳しく、車は一旦停止させられ国籍を聞かれた上、通行は許可されても、官邸前は車は止めることも禁止。写真は撮れません。近くの平和公園には多くの国籍の人であふれ、いろいろな言葉が聞かれました。ここに伊藤博文の家がありました。当然1945.8.15には撤去されたことになります。伊藤博文を暗殺した安重根は、韓国では英雄らしいです。噴水の上のには飛び立とする鳳凰が見られます。

 ところで大統領選挙は来年ですね。2012年、世界で数か国のトップがチェンジします。今のイミョンバク大統領は何故か国内では不評。大阪に生まれ、3歳で韓国へ・・・苦労してトップの企業の「現代」の社長から大統領まで上りつめられたのに・・・これまでの最高の人気のあったのは、パク大統領とか・・・彼は大統領のポストが欲しかった側近に殺害されてしまいました。しかし、クーデターは失敗で、側近は死刑。パク氏の長女が次の大統領に立候補されるようです。ハンナラ党。
 私は韓国のケネディと噂されていた金大中氏が人気一位と予想していたのですが、外れで彼は4位でした。

      
      鳳凰
  
        
         楽善斎(方子さまの御所)

      
       軒 後方にオンドルの煙突が見えます

         
         迎賓館前の平和公園

     

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8 コメント

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毎日が楽しみです (大五)
2011-05-17 18:42:39
毎日を楽しんで読ませていただいてます
とってもお勉強をなさっての訪問なんですね
大五も一度は訪問したい国なんですよ
ただ、思い立ったときにはヨンサマブームになってしまい、そのほとぼりが冷めてからと思っているうちに今日までなってしまいました

いつも読み逃げばかりで申しわけありません
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Unknown (慕辺未行)
2011-05-17 23:45:26
日本と韓国、本当に微妙な関係ですね。歴史がそれを物語っているように感じました。
秀吉の時代の朝鮮出兵はもちろん、それよりはるか昔も、争いがありました。
かと思えばとても親密な時代もあったことと思います。
>政略結婚で17歳で梨本宮家から嫁がれた、李方子(まさこ)さま
この方については少しだけ聞いたことがあります。ずいぶんとご苦労された方だったそうですね。この方の話を初めて知った時、モナコ公国の王妃だったグレース・ケリーを思い出しました。
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オンドルの煙突 (武部正美)
2011-05-17 23:45:58
オンドルの煙突が映ってました。
オンドルは子供心に懐かしいですね。
縁の下に薪を焚いて温めますと床の上の油紙が暖かくて----思い出してしまいました。
毎朝、父が火をつけて温めてくれました。
水原にいたときの冬は結構寒くて、朝幼稚園に行くときに出会う牛のよだれがツララになっていました。
変な話ですが、トイレの下はカチンカチンで
汲み取り屋さんがくるときは、母が大量のお湯を沸かしてました。
オンドルで思い出したことをしたためました。
昔のことを事細かに思い出すのは、本当に歳をとった証拠でしょうね。
変な話で、大切なブログを汚してごめんなさい。
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Unknown (Saas-Feeの風)
2011-05-18 02:30:56
青瓦台をタクシーの中から見学しましたが
あちこちに警備をする人たちが立っていて
緊張感がありましたね。
警官や軍人の制服ではなくて白いうわっぱりのようなシャツ姿でした。
後ろの山にはかつては展望台があったのですが
いつでしたか、北の軍隊がそこを越えて侵入してきた事件がありましたよね、それを契機に展望台が閉鎖されたそうです。
北からはこのあたりが近いのですよね。
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大五さま (matsubara)
2011-05-18 18:14:17
いえいえこちらこそ失礼しています。
勉強はあまりしていなくて、
ガイドさんがとても詳しく説明してくれるのです。
若いし・・・
それをメモしています。
ヨンさまは今でも人気がありますね。
いつかお出かけ下さい。
北海道や九州より旅費が安いのです。
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慕辺未行さま (matsubara)
2011-05-18 18:19:31
二国は本当に微妙な関係です。
事実を歴史で教えないからこんなことになるのでしょうね。
世界中の若者が知っていることを日本人だけ知らなくて馬鹿にされたということも聞いています。外国人から・・・

政略結婚の話はドラマになりましたね。
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武部先生 (matsubara)
2011-05-18 18:29:39
学生時代聞けなかったお話をありがとうございます。
ワンゲルは只黙々と歩くだけでしたものね。
また珍しいお話聞かせて下さい。
緯度も高いし、内陸はとても寒いのですね。
よだれがつららとは、北海道より寒そうですね。
お母様も大変でしたね。

シベリアでは排泄したものが凍るということを引揚者から聞いていました。
大学の付属中学の体育の先生が引揚者で生死の境をくぐり抜けて来られよくその話をして下さいました。
授業のたびに・・・
私も55年くらい前のことを思い出しました。
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Saas-Feeの風さま (matsubara)
2011-05-18 18:35:49
前回のコメントでミスしてしまいすみません。
斗山ビルの名前を知らずに・・・
リンクしているけんちゃんの記事で
私もそのビルに入ったことを思い出しました。
あまりにもきれいで新しい感じですので
そんなに前からあったとは思わなかったのです。
タクシーで見学されたのですか。
私たちは観光バスでした。
警備の衣装は忘れています。
とにかく緊張して・・・
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