goo

エコデザイン

『プロダクトデザイン』より

エコデザインとは、地球生態系の環境収納力に見合った持続可能な生産と消費を目指した、環境効率を高くすることを目的としたデザインである。「エコ」はエコロジーとエコノミーの調和が課題となる。

21世紀のデザイン

 21世紀最大の課題である環境問題に対する配慮は、今やプロダクトデザインの必須事項である。エコデザインには様々な概念や手法があるが、まずはエコデザインをするのに効果的である4RやLCAの概念を理解して、環境効率の高いデザインをめざすことが大切である。

 商品の環境効率は、下記の式で表し、性能やサービス価値はできるだけ大きく、環境負荷は小さくすることで効率は高くなる。環境効率=性能やサービス価値/環境負荷Factor x = Performance/Impact

 たとえば、性能を2倍にして、環境負荷を1/2にすると、環境効率は「4」になり、それを「ファクター4」と呼ぶ。環境負荷を小さくするだけでなく、いかに商品の価値を上げるか、またモノの価値からサービス価値「所有から使用へ」の脱物質化の積極的な工夫が大切である。

 音楽携帯プレイヤーである「iPod」は、性能が良く、小さいだけでなく、「iTunes」というサービス価値を創ることで、脱物質化による『エコロジー』と「エコノミー」の両立をはかったエコデザインの好例と言える。

4R

 環境問題に取り組むための基本概念が「4R」である。1980年代、EUの環境キーワードとしてドイツで生まれたとされる。 I R : Refuse : やめる(考え直す)、2RReduce : 減らす、3 R : Reuse : 再使用(ロングライ)、4 R : Recycle : 再資源化の4つの言葉である。

 4Rは単純でかつ、順番が明確で、応用もしやすく、デザインプロセスに取り入れやすい。大切なのは、番号が小さな数字ほど環境負荷も小さいこと。だから、まずは現状を「IRやめる」の覚悟で、本質から考え直す。そしてつくるからには極力「2R少なく」、できたものは「3R再使用」_でロングライフに、最後にゴミにはしないで「4R再資源化」の順序でデザインをする。

ライフサイクルアセスメント(LCA)

 商品やサービスのライフサイクル全般(資源、生産、消費使用、廃棄)に渡り、資源消費量や排出量を計量し、環境影響を定量的に評価する手法である。 ISO(国際標準化機構の14000シリーズの中に規格化されている。手法の実施は、複雑さと専門性を要するので、可能であれば生産部門などの専門家にゆだね、情報を共有化する工夫が大切である。デザイナーはLCA概念の特徴である商品やサービスのサイクル全般に、4Rを組み合わせてアイデアを心がける必要がある。

持続可能な社会をめざして

 持続可能な社会を実現するためには、環境効率の高い商品をつくるだけでは限界がある.社会全体で「所有から使用する」のソースやシェアリング、新サービスなどや「地産地消」などの消費を小さくする仕組みを工夫し、自然に沿ったシンプルでスローなライフスタイルや、エコタウンに変革するためのソーシャルデザイン(サスティナブルデザイン)が重要になる。 20%の先進国が80%の資源を使用している現在、先進国は2050年には1/10の資源利用で、快適な暮らしのモデルを示す必要があると「ファクター10」の提唱者であるF・シュミット=ブレ一クは述べている。

 また、未来をデザインする概念に、NPOナチュラル・ステップの「バックキャスティング」がある。まずは理想の未来を描き、それに向けて、現在をデザインしていくことである。地球生態系に即した、持続可能でこころ豊かな世界を、デザインパワーを最大限に生かして創るのは我々の使命である。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

福島第一原子力発電所事故全記録

『プロメテウスの罠』より

福島第一原子力発電所事故全記録

3月11日(金)

 ▼14時46分 大地震が発生
 ▼14時47分 各号機が外部電源を喪失
 ▼15時27分 津波第一波が到達
 ▼15時35分 津波第二波が到達
 ▼15時37分 1号機が全交流電源を喪失、その後、2・3号機も喪失
 ▼15時42分 原子力災害対策特別措置法第10条通報(全交流電源喪失)
 ▼16時15分 米ルース駐日大使「在日米軍を含め米政府としてお役に立てることがあれば協力したい」とメッセージ
 ▼16時36分 1・2号機について、原子力災害対策特別措置法第15条通報(非常用炉心冷却装置注水不能)。「東京電力福島第一原子力発電所における事故に関する官邸対策室」を設置
 ▼16時40分 1号機の炉心が露出開始?(後日解析)
 ▼16時54分 菅直人首相が記者会見
 ▼17時12分 吉田昌郎福島第一原発所長が代替注水策の検討開始を指示
 ▼18時00分 1号機の炉心が損傷開始?(後日解析)
 ▼18時25分 1号機の非常用復水器を停止
 ▼19時03分 原子力緊急事態宣言発令
 ▼20時00分 1号機の圧力容器が破損?(後日解析)
 ▼20時49分 1・2号機の中央制御室の仮設照明が点灯
 ▼20時50分 福島県が福島第一原発から半径2㎞の住民に避難指示
 ▼21時23分 菅首相が半径3㎞圏内の避難と、3~10㎞圏内の屋内退避を指示
 ▼21時30分 1号機の非常用復水器を再作動
 ▼21時51分 1号機の原子炉建屋の放射線量が上昇

3月12日(土)

 ▼0時06分 1号機の格納容器の圧力が上昇。吉田所長はベントの準備を指示
 ▼0時15分 菅首相とオバマ米大統領が電話会談
 ▼0時49分 1号機について、原子力災害対策特別措置法第15条通報(格納容器圧力異常上昇)
 ▼1時12分 原子力安全・保安院がSPEED-の試算結果を原子力安全センターから受信。官邸中枢には伝わらず
 ▼1時30分 1・2号機のベンド実施を菅首相が了承
 ▼3時06分 経済産業省で海江田万里経済産業相と東電小森明生常務がベント実施で記者会見
 ▼3時12分 枝野幸男官房長官がベント実施で記者会見
 ▼3時59分 長野県北部を震源とする地震が発生
 ▼4時45分 1・2号機の中央制御室に、ベンド作業用のポケット線量計と全面マスクが届く
 ▼5時44分 菅首相が半径101圏内の住民に避難を指示
 ▼5時46分 1号機へ消防車が淡水注水を開始
 ▼6時14分 菅首相を乗せた自衛隊ヘリが福島第一原発に向けて離陸
 ▼6時50分 海江田経済産業相が東電に、原子炉等規制法第64条第3項に基づき、ベンド措置を命令
 ▼7時12分 菅首相が福島第一原発に到着
 ▼8時03分 吉田所長がベント操作を9時目標で実施するよう指示
 ▼8時05分 菅首相のヘリが福島第一原発を出発
 ▼9時05分 1号機のベント実施を報道発表
 ▼9時15分 「決死隊」第1班が手動で1号機の格納容器のベント弁を開けるのに成功
 ▼9時30分 「決死隊」第2班は放射線量上昇によりベント操作をせず引き返す。第3班の現場行きも断念
 ▼10時00分 東電清水正孝社長が「関西出張」から帰社
 ▼11時36分 3号機の原子炉隔離時冷却系が停止
 ▼12時35分 3号機の高圧注水系が原子炉の水位低下を受けて自動起動
 ▼14時30分 1号機格納容器の圧力低下を確認。ベントにより放射性物質が外部に放出されたと判断
 ▼15時30分 電源車を、高圧注水が可能なホウ酸水注水系ポンプの電源につなぐことに成功
 ▼15時36分 1号機の原子炉建屋が爆発。5人が負傷。電源車と電源ケーブルが損傷し、ホウ酸水注水系ポンプが使えなくなる
 ▼16時27分 敷地境界放射線量が異常上昇したため、15条通報。毎時1015マイクロシーベルトを観測
 ▼18時25分 菅首相が半径20J圏内の住民に避難を指示
 ▼19時04分 1号機に消防車から海水注入開始
 ▼19時55分 菅首相が海江田経済産業相に海水注入を実際より遅れて指示

3月13日(日)

 ▼2時42分 3号機の高圧注水系が停止
 ▼5時10分 3号機の原子炉冷却機能が喪失したとして、その後15条通報
 ▼5時50分 3号機のベンド実施を報道発表
 ▼7時40分 3号機の炉心が露出開始?(後日解析)
 ▼8時35分 3号機で手動によるベントを開始
 ▼9時08分 3号機に注水するため、逃がし安全弁を開き、原子炉圧力容器を急減圧
 ▼9時24分 3号機で9時  刈分にベントが実施されたと東電が判断
 ▼10時20分 3号機で炉心が損傷開始?(後日解析)
 ▼11時20分 2号機でベントを実施すると報道発表
 ▼13時12分 3号機に消防車から海水注入を開始
 ▼22時10分 3号機の圧力容器が破損?(後日解析)

3月14日(月)

 ▼5時20分 3号機でベント開始
 ▼11時01分 3号機の原子炉建屋が爆発。11人が負傷。爆発の影響で2号機のベント弁の回路が壊れ、弁が開かなくなってしまう
 ▼12時30分 2号機の圧力と温度の上昇を確認
 ▼13時25分 2号機の原子炉冷却機能を喪失したと東電が判断し、その後15条通報
 ▼16時20分 2号機の格納容器のベント弁が開かないため、圧力容器の逃がし安全弁を開くことを優先する
 ▼18時00分 2号機の炉心が露出開始?(後日解析)。車のバッテリーを10台分つないで逃がし安全弁をなんとか開くが、圧力低下までに1時間要する
 ▼19時20分 2号機に海水を入れていた消防車が燃料切れで停止していることに気づく
 ▼20時40分 2号機の圧力・温度が下がらないため、東電の武藤栄副社長が記者会見
 ▼20時50分 2号機の格納容器の圧力が最高使用圧力を超え、その後15条通報

3月15日(火)

 ▼3時00分 海江田経済産業相が菅首相に、東電が現場から撤退したいと言っている、と報告
 ▼4時17分 菅首相と清水東電社長が会談
 ▼5時26分 政府と東電が事故対策統合本部の設置を発表
 ▼5時28分 菅首相が東電本店に向け、官邸を出発
 ▼5時35分 菅首相が東電本店に到着。「60歳以上が現地に行けばよい。撤退はありえない」と訓示
 ▼6時00分 4号機の原子炉建屋が爆発。2号機の圧力抑制室付近で大きな衝撃音が発生。2号機の圧力抑制室の圧力が大気圧と同じになる
 ▼7時00分 監視・応急復旧作業に必要な要員、計軟…一 を除き、福島第二原発に一時退避
 ▼8時46分 菅首相が官邸に戻る
 ▼11時00分 菅首相が半径20~301圏内の住民に屋内退避を指示
 ▼16時45分 日米外相会談で米クリントン国務長官が「米国で起きていたら50マイル圏内の退避措置をとるであろう」と発言
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

知の出口を求めよう

未唯へ

 寒い! 2月下旬の気温だそうです。コートは北極圏仕様を持ってきました。明日は暖かいみたいです。

 黒のタイツに黒の靴で無表情

 全ての偶然を生かそうとすると、偶然ではなくなります。

 Iさんが帰る時間みたいです。地下街の通路で会いました。笑顔で近づいてきた。明日もこの時間だそうです。

Gとの相談から感じたこと

 Gは考えていないし、社会を見ていない。適当です。やっちゃ、おれんです。頭に来ます。

 Gは年替わりです。自分の言葉で述べろとは言いません。邪魔しないでもらいたい。あなたたちは自分のことしか考えていないのだから。それを押し付けるような真似は止めて欲しい。元々、S対策と営業部対策しか期待していない。それに集中してください。

 Gも世の中が見えていない。組織の中しか見ていない。自分の枠から脱するには、本を読むことです。ウィクペディアのようにまとめた情報ではなく、一つ一つが思いで書かれた本を読むことです。

本を借りるということ

 図書館の本を借りるという世界は、先の世界を象徴しています。色々なヒントを与えてくれます。借りることが全てでないのは確かです。だけど、多くの人がそれで動くことで文化ができます。

 車という見方も同様に変わってきます。先の世界が見えているのであれば、それに対して、どうしていくのかの世界のシミュレーションができます。

 買うことで、執筆が継続できると言うけど、これも変わってきます。iTuneでは、CDを売るとか、レンタルでやってきたモノを変えてしまった。車は変わらないけど、本は電子図書館で変わっていきます。クラウドでの使い方もここから出てきます。国を超えたレベルです。

 大量の情報をいかに処理するかです。土日は、本の処理に掛かりっきりです。

全ての考え

 全ての考えを自分の中に入れたい。それから次のことを考えたい。それを26年前に考えました。20年で区切りをつけて、未唯に渡す計画でした。自分でやるしかなくなりました。それを人類の財産にするぐらいしかないです。その対象として、全てのジャンルです。哲学も去年の夏に集中しました。

 これだけ多くの本はなぜ、出ているのか、その意味です。何を伝えたいのか。自分のことだけで書いているわけではない人がいかに多いか。それらがいかに伝わっていないのか。そして、図書館を核にした、新しい社会、つまり、地域活性化、そして、ローカルでの連合というアイデアもここから出てきました。

思いを伝える

 象徴としてのロバニエミ図書館にも行きました。そんな思いが伝わらないわけがない。あまりにも、自分のことしか考えない連中ばかりです。だけど、この思いは伝わっていきます。伝わらないのであれば、この世界はつぶれます。だから、未唯空間は人類の財産です。

 そんなことを言えるのも、15000冊の世界にはまっているからです。

デジタル図書館の意味

 デジタル図書館の意味を地域活性化につなげていく。大きな影響を与えられるはずです。一人ひとりを活性化するのに、一冊の本を回し読みするのではなく。同時に、全員が見えるようにすることで、コラボレーションが変わってきます。

 現在は、読書してもいいような、ゲームで隙間を埋めている。これでは危機感ができるはずがない。そうしている間にで、先が見えてこない。重要なのは、社会を見ることです。

歴史を見るために

 歴史を見るためには、そこが重要な分類に入ってきます。歴史の本を見ていて、分かるのは、どんな小さな部分にも、日本人は入り込んでいます。何で、こんな所の本を書いているのか、という所まで入り込んでいます。それらをいかに生かすかです。

 以前はニッチな本が手に入らなかった。アマゾンなどのおかげで、そういう本が読めるようになってきた。電子化でさらに進歩します。

本という世界

 本の占める空間は膨大です。そのチェーンを辿っていけば、コンテンツそのものです。本という世界にキャッチアップすることで、先が見えてきたけど、本自体が社会から無視されている。

 これはデジタルになっても、さほど変わらないとしたら、何をすればいいのか。やはり、コラボレーションでしょう。ライブラリとコラボレーション、それを展開するための事務局。ここでもサファイアが出てきました。ベースになるのはネットワークです。そして、デバイスです。

 本の世界は広大です。その中で自分の空間を作るのか。これが大量情報の展開につながります。この努力は皆していかないといけない。そのための方法論を未唯空間で教えましょう。

 言葉自体をつないでいくということ、誰かがプル型をプッシュ型にすること。学習は訓練です。先生はいくらでもいます。いかに多くの先生から習って、自分が先生になることです。

知の出口

 知を愛する心、知の入口を見つけること、そこから入っていくことです。むしろ、知の出口です。集まったものから、どのような行動をしていくのか、その活動です。図書館は入口・出口を指示するものになっていく。

 エコットの図書室を見ていると、本があるだけではダメです。図書室がいると言ったのは私です。どうすればいいかです。環境で講話を聞くよりも、一冊の本を読んで講和する方が早いです。

 読むには、精神力が必要です。好奇心が必要です。一番必要なのは危機感です。本の出口としては、危機感から始まって、幸せのループに入ることです。

根源的なこと

 組織は根源的なことは嫌いみたいです。数学とか哲学とか、そういったものを読まないですね。読まないことで、社会を見ることができないはず。一番、上の人は読んでいるような雰囲気を出すけど、中間層は全然、読んでいない。

 読書論にしても、生まれてきた以上は読まないわけにはいかないと言う義務感がない。それを拡大することもできない。本がホビーになっています。ホビーならば、これだけの本は必要ない。哲学も数学もいらない。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )