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年間借り出し集計

年間借り出し統計(16.04~17.03) 計 1575冊 ⇒ それにしても、NDC中項目で全領域に渡っている。

第0分類 総記 127冊

 00 総記(情報科学[情報処理]) 41冊
 01 図書館 55冊
 02 図書、書誌学 23冊
 03 百科辞典 1冊
 04 一般論文、講演集 3冊
 06 学会、団体、研究調査機関 2冊
 07 ジャーナリズム、新聞 2冊

第1分類 哲学 201冊

 10 哲学 15冊
 11 哲学各論 12冊
 12 東洋思想 8冊
 13 西洋哲学 28冊
 14 心理学 49冊
 15 倫理学 41冊
 16 宗教 16冊
 17 神道 1冊
 18 仏教 11冊
 19 キリスト教 20冊

第2分類 歴史 243冊

 20 歴史 33冊
 21 日本史 40冊
 22 アジア史、東洋史 19冊
 23 ヨーロッパ史、西洋史 37冊
 25 北アメリカ史 7冊
 28 伝記 39冊
 29 地理、地誌、紀行 68冊

第3分類 社会科学 535冊

 30 社会科学 67冊
 31 政治 105冊
 32 法律 38冊
 33 経済 126冊
 34 財政 5冊
 36 社会 96冊
 37 教育 47冊
 38 風俗習慣、民俗学 35冊
 39 国防、軍事 16冊

第4分類 自然科学 86冊

 40 自然科学 5冊
 41 数学 8冊
 42 物理学 5冊
 43 化学 2冊
 44 天文学、宇宙科学 9冊
 45 地球科学、地学、地質学 6冊
 46 生物化学、一般生物学 5冊
 48 動物学 5冊
 49 医学、薬学 41冊

第5分類 技術 79冊

 50 技術、工学、工業 9冊
 51 建築工学、土木工学 11冊
 52 建築学 8冊
 53 機械工学:自動車工学、航空宇宙工学、原子力工学 9冊
 54 電気工学、電子工学 7冊
 55 海洋工学、船舶工学、兵器 3冊
 56 金属工学、鉱山工学 2冊
 57 化学工業 1冊
 58 製造工業 12冊
 59 家政学、生活科学 17冊

第6分類 産業 77冊

 60 産業 4冊
 61 農業 7冊
 62 園芸、造園 3冊
 64 畜産業、獣医学 4冊
 66 水産業 1冊
 67 商業 36冊
 68 運輸、交通 16冊
 69 通信事業 6冊

第7分類 藝術 88冊

 70 芸術、美術 14冊
 72 絵画、漫画、イラスト、グラフィック・デザイン、書道 20冊
 74 写真、印刷 14冊
 75 工芸 2冊
 76 音楽、舞踊 11冊
 77 演劇、映画 16冊
 78 スポーツ、体育 8冊
 79 諸芸、娯楽 3冊

第7分類 言語 24冊

 80 言語 8冊
 81 日本語 10冊
 83 英語 6冊

第9分類 文学 115冊

 90 文学 7冊
 91 日本文学 71冊
 92 中国文学、東洋文学 2冊
 93 英米文学 20冊
 94 ドイツ文学 4冊
 95 フランス文学 7冊
 97 イタリア文学 2冊
 98 ロシア文学 1冊
 99 その他の文学 1冊
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年度末の借り出し集計

年度末の借り出し集計

 年度末の借り出し集計の日です。30冊なら1600冊になったんだけど、the月末で、新刊書が少なかった。ということで、2016年度は1593冊であった。

 エクセルに補完していて、NDCが明確な本の集計を行なった。豊田市図書館の独自コードの地元と車関係は覗いて、1575冊です。中分類までの詳細は、年間借り出し統計(16.04~17.03)でアップ。

 大分類の傾向はほぼ例年と同様です。①社会科学 535冊、②歴史 243冊、③哲学 201冊、④総記 127冊です。

 中分類のランキングは、①経済 126冊、②政治 105冊、③社会 96冊と第3分類の社会科学が続きます。④日本文学 71冊、⑤地理、地誌、紀行 68冊。ちなみに、哲学は10~13までを足すと63冊になる。図書館関係は01,02で78冊。そして、歴史は20~25で136冊と隠れたNo.1です。

OCR化した本の感想

 『EU盟主・ドイツの失墜』

  アンゲラ・メルケルの実像と虚像

  中国はヨーロッパに進出したがっている。ギリシャのインフラが中国に渡っている。中国海軍も駐屯してきている。ギリシャから北上すればドイツに達する。

  ドイツが中国に進出しているのは、15年前に上海アウディを訪問した時に感じた。元々、アフガニスタン方面にドイツは侵出していた。韓国も中国に進出している。国を挙げての行動になっている。グローバル化は国家を超える。

  中国の最大のターゲットはアフリカです。そのアフリカをヨーロッパも狙っているが、政治体制とかイスラームがネックになっている。中国にはそれがない。

 『茶花の宇宙』

  利休の朝顔伝説が茶花では有名。一本の椿の風情はお茶室でしか味わえない。40年以上前に、禅寺の茶室に5年ぐらい通っていた。冬の日四畳半の茶室で炉で吊し金の音を聞きながら筒茶碗で点てる時に花が生きてくる。総合芸術です。

 『社会保障法入門』

  社会保障法と憲法25条生存権といけない。の関係。人類が生存するために、憲法を見ていく。ベーシック・インカムは地域の法律から変わっていくレベルですね。成果を見ながら変えていく。政権とか政治形態が変わっても制度を維持できるようにするために、さじ馬手憲法に入れ込む。
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豊田市図書館の23冊

021.4『目次レイアウトの見本帳』

290.38『日本・世界地図帳』

740.21『知られざる日本写真開拓史』

336.17『情報セキュリティの基本』この一冊ですべてわかる

141.6『情動と食』適切な食育のあり方

382.16『京都のおねだん』

335.4『「公益」資本主義』英米型資本主義の終焉

364『社会保障法入門』

791.6『茶花の宇宙』

318.45『地方議会を再生する』

336.49『さすがと思われる話し方』一言で印象が変わる

302.34『EU盟主・ドイツの失墜』英国離脱後の欧州を見る鍵

312.3『欧州 絶望の現場を歩く』拡がるBrexitの衝撃

918.68『ぼくの東京全集』1951-2016

811.2『漢和辞典的に申しますと。』

019.53『絵本の魅力 その編集・実践・研究』

675.5『あいうえ築地の河岸ことば』

933.7『ポクスル・ウェスト最後の飛行』

017『司書教諭の実務マニュアル』シオヤ先生の仕事術

686.32『昭和解体』国鉄分割・民営化30年目の真実

549.04『科学立国 日本を築くⅡ』次代を拓く気鋭の研究者たち

599『子育てがもっと楽しくなる ノート&写真整理術』育児日記、写真・思い出のもの整理、献立ノート…すぐにマネできる!

498.58『ひとめでわかる 100kcalダイエット』
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AIによる、美しく、生産性の高い農村

AIによる、美しく、生産性の高い農村『財政破産からAI産業革命へ』より AIによる成長 広範囲に、しかも急速に実用化されるAIによる経済成長

 1軒が170町歩で営農する米国の農村は、美しい。街中が緑の芝生で、コミュニティの中心には、集会所でもあるショッピングセンターがあり、商品があふれる。住宅は白い。
 1軒が55町歩のドイツの農村も、絵本のように美しい。教会があり、お菓子の家に見える住宅が集まって、郊外のなだらかな丘に緑が広がる。牧畜のスイスも、宝石のように美しい。山では石灰が露出し、まだらに牧草が生え、無音の町には商店、教会、小さなプライベートバンクがあり、清透な鉱水の川が流れる。ほとんどの家の窓に、深紅の花が葉の緑に鮮やかなゼラニウムの花壇がある。丘陵は境界のない牧草地で、牛や馬が草を食む。
 以前、新日鉄八幡の、自動化シームレス鋼管の生産ラインを、システム部長の案内で見学したことがあります。全長500mの工場内に照明がなかった。「人がいなければ、照明はいりません」。システム室には、プログラマーが並び、プログラミングと生産ラインのモニターをしていました。生産ラインには人はいませんでした。皆、コンピュータ画面の前でした。
 AIトラクターやAIの農業機器は、狭い耕地の人的労働で生産性と所得の低い農家を、このFMSの自動化工場のように変えます。出荷のときの手間がかかる選果も、AIで自動化されます。店舗や市場への運搬も、サプライチェーン化されたAIの冷蔵コンテナで行う。農家の一室でモニターする。遠い先ではありません。
 財政破産のあと、2020年から25年にかけて過疎になる農村が、次第に「黄金地帯」に変貌していく。就職もAI農家を目指せとなるでしょう。
 農家には失業という概念がありません。わが国の農村の伝統だった「結」の相互扶助の精神で、2人でも5人でも働けます。ムラでは助け合って共同作業を行っていました。2020年からは、人口減と高齢化という不利に見える条件が逆転して、チャンスになります。
 農業以外の産業でも、総生産高より、1人あたり生産高と所得が伸びるのが、2022年からの、人口が減る中でのAIとloTの時代です。
 loTとは、すべてのモノと商品がインターネットにつながることです。ドイツの製造業が目指しているインダストリー4・Oとも言います。ドイツは、15年後から日本より激しい高齢化と人口減になります。
 製造業だけではない。流通業、物流業、小売業の商品もloTです。
 全体の生産高(GDP)より、1人あたりの所得が増えるほうがいい。わが国の農業では、狭い耕地に人が多すぎました。高密度の農業を行っても、耕地が狭いと、1人あたり生産性は高まりません。2020年代は、農業以外の産業でも、全体のGDPより1人あたり所得が増える時代です。生産年齢人口が、年率で1・O%減り続けるからです。
 2018年から21年の間をとれば、70%の確率で襲う財政破産で、現在、農業収入のほぼ30%から50%を占めている補助金は、順次、カットせざるを得ません。補助金がなければ農地を手放す人は増えます。75歳を超えると離農は、急に増えます。
 30%の確率で財政破産にならない場合は、金利を人為的に抑える金融抑圧です。これも円を下げ続け、日本経済を長期停滞に陥れます。いずれの場合も、地価と農地は暴落します。そのときがチャンスです。
 戦争中の堤康次郎のように、全国の農地を買い占める。家電や鉄鋼の需要数は減っても、食料の需要はなくならないからです。都市に住んでいる友人と共同、あるいは個人で行ってもいい。目指すのは、過疎化し、限界化する農村です。全国には6万2000の集落があります。
 ほぼタダに近い農地を買うか、あるいは借りて整備し、AI化農場を造る。最初の3年は整地と土壌改善の苦労でしょう。
 前述のように米国では、AIがない現在でも、農家あたり170町歩(日本の85倍)です。オーストラリアは、2970町歩で1485倍です。わが国では農家平均3町歩しかない。オーストラリアまでとは言わずとも、米国平均の170町歩(85倍)で営農するのも可能になるでしょう。
 AI化された農場により、一軒で、日本の高密度農業でも現在の10倍から50倍は広い農園を耕作できます。生鮮四品(青果、肉、鮮魚、総菜)が、店舗売り上げの60%以上を占める食品スーパーも、AI化農場に進出します。農園からの物流は、青果(野菜と果物)が長時間おいしさを保つ4℃の冷蔵装置がついた、AI自走トラックです。これが生鮮のサプライチェーンです。
 地下数千mまでの深い穴を掘る鉱業、原油、天然ガスの採掘、林業、漁業も人間の3倍、財]時間働くAIで、自動化が図られます。資源のコスト限界がなくなって、あらゆる商品の原材料が、人身事故もなく、安価に採掘できることを意味します。人の生活は、所得の増加以上に豊かになり続けるでしょう。
 建物や住宅の設計も自動化でき(すでに存在)、AI組み立てロボットによって安価になります。肉体的な3K労働と建物設計などの仕事はいち早くAI化されるからです。
 他の商品でも進むAIサプライチェーンは、流通・小売りを生産性の高いものに変えます。家庭への直結サプライチェーンもできます。インターネット通販と宅配便で野菜や肉、鮮魚、総菜、お弁当、調味料、そして衣料や住関連商品が届きます。契約すれば、買い物をしなくても定期便で届けてくれるようになるでしょう。
 休日には、AI自動車(運転席のない箱)に命じて、都市や温泉をめぐることができます。「かけ流し温泉のある宿で、自宅から3時間以内のところ。予算は2人2食つき4万円以下、12畳以上の和室」と命じれば、複数の候補、顧客の評価、予算を示してくれます。
 AIナビが自動予約し、旅館の玄関先までつけてくれます。予定より早く着くようなら、「45分余ります。近くにいいところがあります。寄りますか」と言ってくれます。旅館に着くと、自動駐車します。携帯で呼ぶと、玄関で待ちます。
 買い物でも同じです。「私に合うファッションの店舗、予算は3万円」と言えば、連れていってくれるのです。
 2025年の自動車には運転席がなく、椅子、ベッド、机つきの部屋になるからです。車中の3時間、寝てればいいのです。ギヨで農場を監視し、仕事をしてもいいでしょう。年3900円で契約したアマゾン・プライムなどの会員での映画鑑賞、聴き放題の音楽なども楽しめます。電子書籍、雑誌ならいくらでも選択できます。米国の大学の子供と動画で話すか、音声入力で世界中から買い物をすることもできます。2020年のAI音声入力は完全化します。
 マネーの運用も、携帯でAIファンドマネジャーに音声で尋ねると、運用条件を聞き、最適なポートフォリオ(資産分散)の投資信託を説明して示し、いくらか入金しますか? と尋ねてきます。100万円と言うと、銀行口座から引き出し、送金します。顔と音声認証なのでセキュリティは完全です。投資額が少ない個人では、ポートフォリオ投資はできません。今はまだ、ヘッジファンドと富裕者だけの占有物です。
 知らないこと、調べたいことも尋ねれば、すぐに答えてくれます。IBMは、知識ベースのワトソン君を作っています。インターネット百科事典のウィキペディアが計算機能を持ったAI版になったものに似ています。いい点は、クラウドの中にあれば、世界対応ができる点です。人類の歴史5000年の、世界中の知識を網羅した「想像の図書館」が、AIの自動学習で実現します。音声で聞けば、即座に、その人が伝える知識レペルに合わせて答えてくれるように作ることができます。池上彰さんが1万人分のAIと言えばわかるでしょうか。
 「想像の美術館」も、「想像の店舗」も同じです。学習や買い物の概念が変わります。
 会社や組織の概念も変わり、個がすべてを備えるようになります。個のほうが、コストは低くなります。内部コミュニケーション、教育、訓練、統制というコストが必要な組織は、非効率なものになります。
 21世紀の半ばには、多くの組織は解体され、個人事業との連結になるでしょう。
 その兆候は、マスコミ企業には表れています。走る箱になったAI車や、人口減で20畳以上と広くなる自室で、全部のことができます(米国の住宅面積は日本の2倍)。もちろん納税申告、会計処理、借り入れのための経営計画書もAIで自動です。AI車は、仕事こ垣用・娯楽・応接室になります。
 米国のように、大型トレーラーを連結できる法改正があれば、住宅はいらないと思う人も増えます。どこでも仕事で、娯楽、休息、レジャーの区別はつかなくなります。戸籍という概念はどうなるか。車のナンバーでしょうか。
 AIの情報機器の総設置のコストは、1台分で数十万円とWifi の通信費でしょう。
 太陽電池をつければ、動力部分は無理でも、照明や電子機器の電力はいりません。
 2016年8月に販売された、自動運転のプロ・パイロットがついたA1自動車、日産セレナのAI部分は25万円程度です(車本体は220~350万円)。高性能なPCが5万円(15年前は200万円以上)で手に入ります。数十億円もしていたスーパー・コンピュータに比肩する高性能の電子機器が信じられないくらい安いのです。ほとんどの人は、スマホ、PC、タブレットを十分には活用していないのです。AIでこれが変わります。
 音声入力は魅力です。アシストや介護が必要な80歳以上の人も、音声応答AIインターフェースで、高度な機能を居ながらに利用できます。ケータイでの音声入力が、完全になってAI応答ができると思えばいいのです。
 財政破産のあと、AI時代を予測すれば、広大な資産の、底値での買い時になります。
 蒸気機関以来の、イノベーションによる生産、経済、生活の同時ビッグ・シフトです。
 21世紀の2025年からは、〔覆された宝石〕のような朝でしょう(西脇順三郎)。楽観すぎる近未来にも思えます。
 しかし、人々が、AIを産業の生産性を高め、生活も支援させることに広範囲で使うようになると、描いた未来情景になります。人は未来への希望で生きるのです。未来は、われわれが構想するものです。パスカルは言っています。
  「現在は決してわれわれの目的ではない。過去と現在は、われわれの手段であり、未来のみが目的である」(『パンセ』)
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茶花って何

『茶花の宇宙』より

 茶席に入ると床の間には掛物が掛けられていて、その脇には花が置き合わされています。そのように、茶席の床の間に入れられた花を茶花と言います。

 床の間に置けば茶花ですか
  そういうわけではありません。
  この花は、ただ床の間に置いたというのではなく、その日のお客様を迎えるにあたり、亭主(茶席を持つ人)が心を込めて用意した花です。床の間の広さ、掛物、茶席で用いる道具、季節を考慮して、どんな花入に何の花を用いると、その時季の趣をお客様にお伝えすることができるかと考えた花です。何気なく飾った花ではありません。

 茶花という種類の花があるのですか
  花屋の店先では「茶花」ありますという表示を見かけることがあります。茶花という分類の花ではなく、茶席の花として用いる花を称して茶花と呼んでいます。
  その多くは本来野にある野趣に富んだ花でしたので、野の花を茶花と考える方もありますが、すべてが茶席に用いることができるわけではありません。

 茶席の趣に相応しい花とは何ですか
  茶席は静かな、優雅な趣を持っています。にぎやかな花や華やかな花、色や香りの強い花を用いたり入れた姿が躍動的な花では茶席の趣を損ないますので、相応しくない花と言えましょう。
  また、一年中咲いているような季節感の乏しい花も役割を果たすとは申せません。いつ咲いたとも知れぬ花や一年中咲いている花は趣がありません。

 亭主のもてなしとはどういう意味ですか
  亭主は、その日客を迎えるにあたり、茶席の道具組、献立、菓子を決め、庭の手入れ、掃除などをして当日を迎え、抹茶を差し上げます。それらすべてを含めてもてなしと考えます。その一つとして茶席の花もあるのです。季節感を考慮して、どんな花入に、何の花を用いるとその時季の趣を客に伝えることができるのかを考えて、心を込めて花を用意します。茶花は、茶席の道具では表現できない季節感を添えるという役割を果たしています。花ももてなしの一つと考えます。

 自然のままの姿で入れると茶花になりますか
  床の間に上げ、客が賞翫する花ですから、どんな花でも良いわけではありません。用いる花も吟味をし、さらには咲き加減をよく見て用います。
  茶花を表すのに、利休の「花は野にあるように」という表現がよく引用されます。この言葉は、何も手をかけずに、ありのままの姿で入れると解釈される方が多いようですか、趾んできた花をそのまま花入に移すという意味ではありません。
  摘んだ花を清め、花入や、茶席の趣に相応しく枝をたわめたり、曲げたりと必要最小限の手を加えます。
  手を加えるときに、花の自然の姿を損なわないように、花の持つ美しさを引き出すように扱いますので、野にあるか如くに自然のままの姿を心がけるのが茶花です。

 花の吟味とはどのような意味ですか
  茶席の床の間に入れるには、用いる花を選択することから始めます。一年中出回っていて季節感のない花や、いつ咲いたともわからないような姿の花、茶席の趣を損じるような、強い色や香りの花は、相応しくありません。そのような花は避けて用いません。
  季節感のある、趣のある花でも咲き加減を大切にします。
  満開の花よりもほころびかけた蓄や、開きそうな花の方が味わいがある花と中せます。茶席のもてなしの趣向と合わせて、季節に少し先駆けるような花を選び、その姿も見極めて用いることが吟味ということです。

 茶花には型があるのですか
  規範はありますか、型はありません。
  花入に入れた花と用いる花入が調和すること。花の持つ美しさを引き出すように、枝や葉を最小限に切り詰めて入れることが規範となります。
  その意味では、茶席や、花入、入れる方の年齢や茶歴により、入れた花の姿に多少の変化はあります。

 どんな姿に入れるのですか
  花入に移された花の姿は、造形的な技巧的な花、つまり、花で何かを表現するようなものではなく、野にある花の美しさを花入に再現するものです。
  中心となる花(主格)に季節の味わいを加える枝や葉・花(従格)を添えて花入に入れます。その姿は、主格と従格があたかも一つの花であるかのようた二体感を持たせて花入に移します。床の間に置く花ですので、高さもあまり大きくせず、花入の倍以内の高さに収めます。

 切り詰めた花とは
  最小限の花を用いるという意味です。一枝、一花に心を込めて無駄な花、枝、葉を落とすことで、花入に入れた花が引き立ちます。
  無駄のない姿に花本来の美しさと、亭主の心入れを感じるのが茶花です。

 花と花入のどちらが主体ですか
  花と花入の双方が引き立つように入れるのが茶花です。
  花が引き立つような花入を選び、花入の姿に見合うように花を入れます。どちらか一方のみが目立つのではなく、花と花入がお互いに調和するように入れるのか茶花です。拝見するときにも、花、あるいは花入だけを鑑賞するのではなく、花を入れた花入の姿を鑑賞するのです。

 花を先に選ぶのですか花入を決めるのですか
  花に相応しい花入に入れると考えると、花を先に選んで、その後に花に合った花入を選ぶということになります。茶会などを催す際は、花入を先に決めることが多くなりますが、その場合は花入に相応しい花を選びます。
  花は「生ける」のではなく「入れる」のですか
  同じ床の間に置く花でも立花は「花を立てる」と中します。立てるとは人の作為を持って、一つの考えた形の中に花を当てはめて作っていくことです。茶花は花を入れると言います。花本来の姿を活かして入れることです。
  それもただ入れるのではなく、花の持っている美しさを引き出す手助けをするために、無駄なものを落とし、切り詰めていくことによって花を純化するのです。ですから、生げると言わずに、入れると表現しています。

 茶花は茶席にしか入れることはできないのですか
  茶花は、床の間に置いて賞翫される花、という意味では茶席で活きる花であるといえましょう。しかし、花を良く見て、それを活かすという入れ方の基本は生活の中でも応用できます。
  暮らしの中で洋風な花を時・所・位・目的を考えて茶花風に切り詰めて入れるということです。
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ドイツと中国、そしてトランプ現象

『EU盟主・ドイツの失墜』より 新潮流・トランプ登場の時代

 トランプ現象とEU

  トランプが「アメリカ第一を掲げたように、ドイツを含めたEU内にも「ヨーロッパはヨーロッパ人のもの」という意識が急速に広まっている。移民や難民を排除する動きも同根にあるといえよう。
  ドイツでは、第一章で既述した通り、移民反対の主張を掲げる政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が登場し勢力を拡大している。他のEU諸国でも、たとえばフランスではマリーヌ・ル・ペン党首率いる国民戦線が支持を集めており、オーストリアの自由党、オランダの自由党など、反移民、反ユーロの主張をもとに各国でのろしを上げている勢力は欧州でたいへんな勢いになってきている。
  彼らの多くは英国のEU離脱を支持し、移民・難民政策への批判も厳しい。「ドイツのための選択肢」は、メルケル首相の寛容な難民対応が英国離脱を招いたと主張した。こうした勢力の伸張は、公然とは移民とユーロを批判できないまでも、選挙において批判的な意思表示をする国民が多いとみなすことができる。
  イギリスのEU離脱決定は、ドイツをはじめとした欧州の動揺にきっかけを与えただけであろう。浴々とした反移民、反ユーロの潮流は、欧州において、もはや一時的な現象ではない。それはすでに、世界史を変えるかもしれない勢いとなっているのだ。
  多数の国民がこうした潮流に乗ることになったら、世界はどうなってしまうのか。そこに重大な問題意識を持たざるを得なくなった。
  この歴史の転換点ともいえる時代にあって、筆者は、それぞれの国民が世界でなにが重要かを議論し、それを踏まえて共通項を見出す努力を積み重ねる以外の方策はないと考える。いま、欧州はもちろん、世界中が直面しているエネルギー問題、環境問題、そして、難民の発生源となっている内戦等の問題に関し、そのすべての解決は、こうした地道で困難な作業にかかっているといえよう。

 ドイツ経済の視界不良

  二〇一七年からはじまるトランプ政権の始動という新状況に面前して、世界は変わるという見方が強いが、EUとその主軸国ドイツヘの影響は、中国の動きとも深く関わる。トランプの登場で中国の国際社会へのスタンスは変化を強いられるだろうが、それがドイツに、ひいてはEUの経済に何をもたらすのか。
  まずドイツの大企業VW(フォルクスワーゲン社)を例に、現状をみてみよう。
  二〇一五年一〇月にディーゼル車の排ガス試験の不正が発覚して、その結果、莫大な課徴金などをアメリカなどで請求されているドイツのVW。にもかかわらず、二〇一六年の販売台数でトヨタを超え、世界一になることも予測されている。その理由は、中国市場での販売好調で販売台数が伸びたことにある。中国政府が二〇一五年から二〇一七年まで小型車減税二台当たり約一〇万円程度)を行ったことも好結果をもたらす要因となった。これが、米国市場などの減を補い、VWを世界一に押し上げるというのだから、ドイツにとってみれば「中国サマサマ」であろう。
  中国の自動車市場は、二〇一六年には対前年比約一〇%を上回った。これに合わせてVWの二〇一六年一月~九月の販売台数も一二・三%伸び、他地域での減少を補った。総数として中国では二七〇〇万台という大量の新車市場が期待できたわけで、三〇〇〇万台の大台到達もありうる状況である。しかし一方で、中国経済が底をつき始めており、さまざまな問題を抱え、今後の伸びが期待できなくなっている。どこまで中国市場に頼れるのかは不透明になってきた。そのなかで、外国、とりわけ中国への厳しい対応が予想されるトランプ登場という事態を迎えているのである。
  VWはアメリカで、排ガス不正をめぐる顧客補償や環境当局と民事上の和解のため、莫大な支払いを求められている。二〇一六年一〇月二五日に原告団との仲裁を行ったカリフォルニア州地裁は一四七億ドル(一兆五〇〇〇億円)の制裁金の支払いで決着した。民事の制裁金としては過去最大である。これに加え、米司法省からの刑事訴訟(二〇一七年一月、VWは六〇〇〇万ドルを司法省に支払って訴追を免れている)や排気量三リットル車への集団訴訟も続いており、VWへの逆風は強く、失われた信用の回復は厳しい。
  VWはドイツ経済の基幹を成す存在である。前章で触れた不安を抱えているルフトンザ、そして、数年間の膨大な赤字を克服したとはいえなお苦境が続くドイツ銀行。この三つの大企業はドイツの経済を象徴するといわれてきたが、そのうちの一つであるVWはいま、対中国でようやく息をつないでいる状況にある。
  その中国経済の行方が不透明であるのに加えて、最近では、ドイツと中国との経済関係が双方に良いとされるウィン・ウィンの関係ではなくなってきたとの認識が、とりわけ中国側から見てなされるようになってきた。主軸国ドイツはここでも失墜に向かっているのかもしれない。この点に触れておくのは、トランプ登場後の世界で、欧州の未来がどこへ行くのかにも深く関わるからだ。

 幻想から覚めるとき

  二〇一六年六月のドイツの鉄鋼産業労働者は、数週間にわたって、過剰生産に陥っている中国からの鉄鋼のダンピング輸出に反対するストライキを行った。ドイツの鉄鋼業はこのままでは破綻に瀕するのが明らかだと訴えながら、である。
  一九九〇年代までアルミニウムの輸出が全くなかった中国は、その後、あっという間に全世界の生産の半分を占めるようになり、国内需要だけでなく世界市場に輸出攻勢を掛けることになった。その結果ドイツでは、鉄鋼のみならずアルミなど非鉄金属、化学繊維、セラミックス、二輪車などの製造部門が中国製品の安値攻勢の前に危機的になっていることが明らかになったのである。ドイツの金属産業の一三業種一三四企業へのアンケート調査が最有力経済紙のハンデルスブラット紙により行われたが、それによると素材産業や中小企業への影響は明らかであった。
  これまでは中国への自動車、機械などの輸出がドイツ経済に好結果を出しており、ドイツと中国との間は今後もウィン・ウィンの関係が続くという見通しがドイツ側にあった。それが狂いだしている。従前、八二〇〇のドイツ企業が中国に直接投資していることから、ドイツの政界・経済界では、「中国は極東のパートナーである」との認識一辺倒であった。しかし最近になって、事情は一変している。ドイツ側にしても、対中国関係が双方に利益となるという単純な認識を、改めざるを得なくなってきた。
  経済力を高めた中国は強気だが、二○一五年一二月に、EUから市場経済として公正、公平だと認められたことを強気の一背景としてきた。しかし、EUからのこうした好意的見方も次第に揺らぎだしている。中国によって不公正貿易行為が行われ、EUは損害を被っているという疑義が生じると共に、知的所有権の窃取などによる製品のダンピング輸出を問題とする見解も強くなった。中国には反ダンピング法などの適用も免れないとの意見も圧倒的になっている。
  ドイツの経済界は、他の問題以上に中国市場の行方に関心を持つに至っている。別の経済人アンケートによれば、九割以上が中国のネガティブな経済効果を恐れており、ドイツと中国の関係はポジティブ(ないしは中立)だとした者はわずかに八%にとどまった。圧倒的多数の経済界の人びとは、中国は「市場経済」としての、スクリーンテストを経なくてはならないと考えていることがわかった。
  ドイツ鉄鋼産業の生死の鍵を握る中国の鉄鋼過剰生産とダンピング輸出は、今や危機的段階に至っている。しかし、中国側は、「中国の輸出が伸びたのは、世界的な需要の増加によるものであり、世界経済の回復と中国鉄鋼業の競争力の結果である」との立場で終始し、ドイツをはじめとしたEU側の警告に耳を貸そうとはしない。
  ドイツ金属産業連盟の事務局長フランツィスカ・エルドレは、「中国の生産過剰は、鉄鋼部門だけではなく、原材料のすべての部門に及んでいる。中国に対して、市場経済原則に従うことを求めなくては、アンチダンピング法など対症療法だけでは効果も限られるし、広範な中国からの安価な製品の流入に対して、不公正貿易慣行の問題は尽きないことになる」との談話を発表している。
  中国はいま、世界中で企業買収を行っている。ドイツやアメリカの工作機械、ロボット、宇宙航空、医薬品、ITなどの産業を買収し、その技術までも得ようとしている。逆に他国からの中国企業買収には高い壁を設けており、参入の条件として、たとえば技術移転を求め、そのほかにも持ち株比率への法的制限からはじまり、非公式な障壁は数限りない。
  最近、中国投資ファンド福建芯片投資資金(FGC)による買収をいったんは認めたドイツの半導体装置メーカー「アイクストロン」は、ドイツ政府(経済・エネルギー省)が承認を取り消したので再検討すると決定した(二〇一六年一〇月二四旦。企業買収について開かれていない国による買収行為を認めるわけにはいかない、という立場からである。
  ドイツと中国の蜜月は終わりつつある。そうした情勢下に、中国に対して厳しい態度もとるトランプのアメリカが登場したのだ。中国の諸問題(たとえば、鉄鋼の過剰生産と、ダンピング輸出)はもはやドイツ一国の交渉、あるいはEUレペルでの交渉で解決できるレベルとは思えない。この問題ではやはりアメリカ、日本、EUの協調が必要となろうが、その点で、アメリカのトランプ政権は推進要素となるのかならないのか。
  視界不良のなか、イギリス離脱という環境の激変を迎えたEUは、さらにトランプ登場という事態を前に歴史の動乱期に入っている。そのなかでドイツの存在は依然として大きく、かつての権威を失墜させたとはいえ、欧州の大国ドイツを注視し続けることは、今後ますます重要となっていくだろう。

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メルケルはターミネーター?

 『EU盟主・ドイツの失墜』より アンゲラ・メルケルの実像と虚像

 メルケルの「失敗」

  前政権が基礎をつくった経済的成功に乗ってメルケルは選挙で勝ち、発言権を増していくことになった。そのなかで、シリア難民を無条件で受け入れるという「九・五声明」もなされたのである。少子高齢化社会を迎えるドイツは、一時的な好況と人手不足に遭遇しており、そのなかでシリア難民を受け入れ、三年ないし五年の期間内にドイツ語を習得させ、労働市場に組み込むこと、つまり労働市場への「統合」ができるとメルケルは判断したのだ。
  「九・五声明」がドイツ国内に大きな反響を生み、受け入れを割り当てられる各州や市町村から多数の反対が続出したのは、第一章で述べた通りである。メルケルヘの支持は批判に転じ、州議会選挙でもメルケルの与党連合が大幅に票を減らしており、メルケル首相の政治家としての人気も落ちた。
  難民受け入れの「声明」があってから、EUではテロ事件が続発し、世界的にテロヘの警戒が広まってきたのもメルケルには逆風になった。ドイツでは、受け入れ難民の多くが劣悪な仮宿泊施設で暮らしており、充分な生活上の見通しが成り立たない状況下に置かれていた。街に出て犯罪行為に及ぶことは予測されていたのである。
  なにより決定的なのは、EU統合が欧州に明るい展望を与えるとされた従来の見方に、疑問符が付けられるようになったことである。受け入れと統合の流れが逆戻りし、事実上の国境のコントロールが復活した。それがEUの動揺、EUの危機を招いている。イギリスの離脱はそうした情勢下で、当然起きた事態だともいえた。
  こうした逆風の中、EUの主軸国であり、経済的繁栄を果たしてきたドイツに対する視線も厳しくなってきた。メルケルのやり方に対しては、国際的にも批判が絶えない。ドイツ一国の利害のみをEU内で追求し、経済的な強国(「ドイツ帝国主義」ともしばしばいわれる)を目指しているのではないか、という疑問が発せられることは事実だ。「自国の繁栄と経済だけしか考えていない」という批判である。
  かくして、かつて「欧州の女王」ともいわれたメルケルヘの風当たりが、揺れ動くドイツだけでなく、国外からも強くなっている。

 粘りこそメルケルの長所

  メルケルという政治家は、粘りだけは確かに強みだといえる。近年でも重要課題を粘りで乗り切ってきた。たとえば、ギリシャの財政再建に対して、長い時間を掛けてギリシャ首相に働き掛け、ついに受け入れさせた。またロシアのプーチン大統領にはロシア語で三日間にわたって説得し、ウクライナ内戦の休戦を認めさせたこともある。元来ドイツの秀才だったメルケルはロシア語が得意である。
  だが、こうした粘りも、メルケルを襲った逆風には必ずしも有効ではないようだ。メルケルは苦境に立ち、政治的影響力を大きく落としている。それは二〇一六年九月の国連総会への参加も見合わせざるを得ないほどで、その政治力がどこまで通用するかが、深刻に問われはじめている。
  ドイツにおけるメルケルの支持率は、二〇一五年四月に七〇%あったのが、同年一一月には四九%に低迷した。さらに下がって二〇一六年には四五%あたりを前後している。ドイツ経済の絶好調を背景に、EUを自らが動かせると誤解していたことが、結局は「メルケルの失敗」を招いたのだ。
  EUをめぐっては、「九・五声明」の反動から統合がストップする状況にある。受け入れと統合どころか、域内移動の自由を定めたEU条約や国境コントロールを廃止したシェングン協定が機能しなくなってきた。自らの声明が逆転現象を生む事態について、メルケル自身は予測できなかったのであろうか。
  もちろんこの困難を乗り越えて、受け入れた人びとを新たな仕事に就かせ、統合を実のあるものにできれば、メルケルも反動を克服したといえそうだ。長年この問題について論じてきた筆者としても、現状を克服して、数十万人の人びとがドイツに仕事を持ち、住むことができれば素晴らしいと考える。しかしEU主軸国のドイツがどこへ行くのか、今後の動きは不透明だというしかない。
  かつてEU統合と拡大は、このうえもなく素晴らしい国際化だとされてきた。そこへ向かって歴史的な挑戦をしてきたのがメルケル首相だともいえる。メルケルの存在と言動は、やはり今後も目を離せないことは間違いない。

 ターミネーター?

  EU内のオランド仏大統領やキャメロン英首相(当時)などが中国への接近に躊躇があるのに対し、メルケルの中国への傾倒は、あたかも、中国をEUの加盟国扱いにするようだとの評(たとえば、フィナンシャルタイムズ、二〇一二年八月二九日)もある。
  しかもメルケルのドイツは、中国への武器輸出も進めている。そこからさらに踏み込んで、温家宝首相の引退を前にしての訪独の際は、ドイツのみならずEUから中国への武器輸出・軍事技術の輸出解禁が独中のテーマとなった。とりわけEUの共同開発による空軍戦闘機(ユーロファイター)の輸出まで論議されたことは英仏両国をあわてさせた。
  こうした動きを主導するメルケルをどう捉えるかについて、イギリスの雑誌『ニュー・ステーツマン』は、彼女を「ターミネーターだ」と表現しつつ、「ヨーロッパで最も危険なリーダーである」とさえ評している。
  また、ドイツ・シュピーゲル誌のメルケル評は、矛盾する彼女の政治家像を巧みに表現していて面白い。
   「彼女には強引なところ、高慢なところがあるが、そうかと思うと、まるで打ちのめされ、卑屈なときもある。規律づくめであるかと思うと、夢見ているようなときもあり、良心のひとかけらもないようなこともあるが、といって、無責任ではない。時には支配的であり、時にはリーダーシップをとるのを躊躇する。しかし、常に勤勉であり、質素な服装で登場し、難問も何とか解決できている」
  さて、このなんとも不可解な人物アンゲラ・メルケルに、政治的リーダーシップをとられているEUに将来はあるのか。
  ドイツ財政の健全さや、ドイツ経済の一人勝ち状況と、その割には、エスプリに欠け、節倹と勤勉、内向きの安定志向をとるドイツに対する見方は、厳しいものが増えている。こうしたドイツヘの疑問や不信も、実はメルケルの存在と言動があって生じている面は否めない。メルケルの行く手になお課題は山積みだといえよう。
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岡崎市図書館の10冊

460『教養としての生命科学』いのち・ヒト・社会を考える

223『東南アジア地域研究入門 3政治』

223『東南アジア地域研究入門 2社会』

209.7『夢遊病者たち 2』第一次世界大戦はいかにして始まったか

396.3『戦車に注目せよ』グデーリアン著作集

131『鏡のなかのギリシャ哲学』

910.2『戦争の谺』軍国・皇国・神国のゆくえ

016.5『病院図書館の世界』--医学情報の進歩と現場のはざまで

492.9『社会保障・社会福祉』健康支援と社会保障制度③

332.1『財政破産からAI産業革命へ』日本経済、これから10年のビッグシフト
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生活編と自分編の関係

スタバ風景

 スタバに着いたが、肝心のICレコーダー+イヤホンを忘れた。せめてイヤホンがあれば、今、録音しているICレコーダーが使えるけど、それもないので、予定変更。

 れいこさんはまちゃりんに似ている。

クルマ社会と第四次産業革命

 クルマ社会と第四次産業革命を比べてみましょう。

 8.4「シナリオ」は「市民の変革」に変える。4つの変革を並べる。これは第四次産業革命との差別化です。8.1「販売店変革」、8.2「クルマ変革」、8.3「地域変革」と並ばせて、人から始まる変革にしていく。販売店のB-B-Cではないけど、市民を取り囲むカタチになります。

 そうなると、8.4の内容の「知識変革」「企業変革」が変わってきます。企業もソーシャル化すればいい。だけど、8.6「ソーシャル」がいるから、一気に変える必要はない。なぜ、これらをやってきたのかがハッキリします。

 中間の存在からその場で考える。そして、中間なるモノを中心としたマーケティングを行ない、消費者という立場から生活者に変えていく。そのあとに、8.5「情報共有」がきます。これはシェアです。変革があって、それからツールとしての情報共有、ソーシャルに入った方が分かりやすい。

日本とアジアの関係

 日本とアジアの関係が必要となってくる。アメリカはアジアを見ているが、日本はアジアを見ているのか。日本が超国家を考える時にアジアを真っ向から見ることが必要。

ヒット祈願キャンペーンの衝撃

 昨日の乃木坂工事中のヒット祈願キャンペーンの衝撃はアタックする順番で結果が変わってくることでした。コミュニティで登山部を選んだのは正解。

書き起こしが大変

 ICレコーダーの件数は160です。明日の入力が大変です。スタバで、ゆっくり、考えないと。そのためにコーヒーを冷めないようにしないといけない。ポットと小さなボトルを持参しよう。

生活編と自分編の関係

 生活という観点から見ることが与えられた使命。

 まさか、生活編が未唯空間のハイライトになるとは思っていなかった。内なる世界を考えた時に、第1章の自分編以外は外に向かっている。自分編とダブってくる。第1章は自分の本質部分にして、第7章はあくまでも生活とか生きるから絞り込みましょう。

 生活編は色々なものに囚われています。削ぎ落としたら、「存在と無」と「生きている理由」しかないかもしれない

乃木坂の世界

 乃木坂で世界が変わってしまった。これは何を意味しているのか。一年で、まるで別の世界に来てしまった。

独我論の世界

 独我論の世界では、共感するものがいないということは有り難い。

パートナーからのメールの意味

 この時期にメールが来たことの意味は大きい。碌なレスができなかった。このタイミングとは恐れ入ります。読まれていますね。

 未唯空間の生活編に意味を持たせた時、存在の無の生活、全てを知りたいという生活に、終着点を見ようとした時にメールが来た。やはり、パートナーからのレスはないですね。また、4か月後となると、8月目処ですね。

OCR化した本の感想

 『不平等を考える』

  平等な社会作りのために、コミュニティでの社会保障をイメージしていく。個人とか家族で単位で保障するのではなく、地域として保障していく。保険会社でのもうけのためではなく、社会正義のための仕組みにする。

  その一貫として、シンプルなやり方として、ベーシック・インカムがある。イメージとしては石油利権に対するサウジアラビアの還元方法がある。

 『PIVOT アメリカのアジアシフト』

  ピボットという言葉がどうにもなじまない。エクセルのピボット・テーブルのややこしさが先にくる。ただ、アメリカがアジアのことをアメリカのためにかんがえていることは分かる。

  極東に位置する日本の姿勢が不明です。明治からの西洋かぶれから脱却できていない。ドイツがEUを考えるぐらいに考えていかないと、極東の一地域になってしまう。
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OCR化した10冊

『第四次産業革命』

 第四次産業革命とは何か

  歴史的背景

  根底からのシステム変革

  構造的問題としての不平等

 社会、個人への影響

  社会への影響

  不平等と中流階級

  コミュニティ

  個人への影響

  アイデンティティ、道徳、倫理

  人と人とのつながり

  公開および個人情報の管理

『二十一世紀の若者論』

 オタクたちの変貌

 1 オタクとは何か

 2 オタク論とは何か

 3 オタク(論)を相対化する

 4 社会学的オタク論へ

 5「オタク込みの社会」を構想するためのオタク論へ

『長倉洋海の眼』

 アフガン戦士マスードとともに

 獅子よ眠れ

 子どもたちの翼--働く、学ぶ、遊ぶ

『古代ギリシャのリアル』

 「ギリシャ史」1000年の空白を超えて

  なぜ「中世ギリシャ人」はひとりもいないのか

  「古代ギリシャ」は存在しない

  なぜ古代ギリシャ語には『海』という単語がないのか

 アポロンの神託・名(迷)回答集

『独裁者たちの最期の日々』

 魔のソファ スターリン断末魔の五日間

 毛沢東の長い死

 ティトーの長い夜

 カダフィ、迷えるベドウィンの浮かれたパレード

『公共経済学を日本を考える』

 日本社会における「共感」と市場経済

 市場経済への信頼と変動

  市場経済の評価

  市場経済への信頼の高まりと不安

  同感と共感

 社会サイドの役割

  市場と行政を支える社会サイド

  競争市場の原理

  市場経済におけるひとの繋がりへの関心

  市場経済における「社会サイド」の価値

 住民・市民が担う公共

  地域社会が担った「公共」

  企業一家も弱体化

  頼り切れない行政

 普通の市民が担う「公共」

  行政依存への反省

  社会で満たされないもの

  市民による「公」の復活への期待

 経済政策と共感

『不平等を考える』

 連帯と社会統合

  市民間の連帯

  エスノ・ナショナリズム

  リベラル・ナショナリズム

  許容としての寛容の脆さ

  制度再編による連帯の回復

  連帯の資源の形成

 社会保障の新たな構想

  何を保障するのか?

   厚生主義の難点

   資源主義の難点

   機能とケイパビリティ

   ケイパビリティ・アプローチの利点

   ケイパビリティ・アプローチ批判への応答

   基本的ケイパビリティ

   基本的な諸機能

   ケイパビリティの欠損

   安全の保障

   自由時間

   不利の複合

  どのように保障すべきか?

   「十分性」の保障

   ディーセント・ミニマム十公正な機会の平等

   十分性を超えたレベル

  どのような制度によって保障するか?

   アクセス保障の構想
   アクセス保障の制度

   アクセス保障のメリット

   補完的な所得保障

   ベーシック・インカムについて
   資産を保障する社会保障

 デモクラシーにおける市民

  「市民」への懐疑

  民主的正統性について

  正統性(legitimacy)と正しさ(correctness)

  民主的正統性についての判断

  「編者」としての市民の役割

  「作者」としての市民の役割

『PIVOT アメリカのアジアシフト』

 ピボットの舞台

  興隆するアジア、そこで問われているもの、その影響の大きさ

  アジアの概要

  人口と居住空間

  貧困、健康、そして教育

  都市化、衛生、そして汚染

  経済

  インフラストラクチャー

  エネルギー

  気候変動と自然災害

  セクター別の分析

  海運業

  国防支出

  テクノロジー

  映画産業

  美術品の市場

『メルロ=ポンティ 哲学者事典』

 へーゲル、ゲオルクヴォルヘルム・フリードリヒ

 ハイデガー、マルティン

『シリアからの叫び』

 アレッポ 二○一二年十二月十六日 日曜日
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