goo

演奏の神秘 創造性をめぐって

『ピアニストは語る』より 演奏の神秘

物事は起こるがままに

 --では、あなたはどのようにして、そうした多様な要素に自然な統一感をもたらすのでしょう?

 V・A 物事はただ起こるものなので、私はそれを起とるがままにします。私はフランス語でいう「音を押しつけない」という言いかたが好きなのですが、私はなにどとも強いたりはしません。もし、うまく行かなければ、それはうまく行かないものなのです。『熱情ソナタ』でも同じことが起とりましたが、私は自分で弾く弾かないの決断をしたくなかったのです。それが起とるかも知れないし、あるいは起こらないかも知れないということがわかっていましたから。多くの物事は起とりますが、『熱情』に関しても私の内面ではなにかが働きかけていたのでしょう。そうしてようやく、先程お話ししたように、ある朝、ピアノで少しばかり弾いてみて、演奏できるだろうとわかったのです。

  作品の演奏準備をするとき、私は期限を設けません。締め切りというものが好きではないのです。ラフマニノフには二度、デッドラインがありましたが、彼には例外的なことでした。しかし、それはうまく行きました。ラフマニノフは予定より早く学位をとるために、仕上げる決心をしたのです。たしか、なにかしら急ぐ理由があって、外発的なことが関わっていたのでしょう。しかし、私はそのような仕事のしかたはまったくしません。私はことが起こるのを待ちます。来年の演奏会のプログラムを早々に出したことは決してありません。ほんとうに自分が演奏できるのかできないのかということを知ることなく、この曲やあの曲を弾くなどとは言えないからです。

  ソヴィエト連邦時代に、私は多くの非凡な人々に出会いました。今日では彼らのような人はいません。ダヴィッド・オイストラフやムスティスラフ・ロストロポーヴィチの演奏会をいくつか聴き逃してしまったことが深く悔やまれます。「いいや、今夜は友だちに会うことにしよう。もしオイストラフが亡くなったって、数年後にまたどこかにオイストラフのような人が出てくるだろう」と、私は思っていたのです。しかし、オイストラフのような人は、そしてカラヤン、ロストロポーヴィチのような人はもはや現れない--トスカニーニ、ラフマニノフ、クレンペラー、ブルーノ・ワルターについては言うまでもありません。しかし、そのように正直に話すと、楽観主義者たちに批判されたり、嘲笑されたりします。そして彼らには、自分たちのバラ色のものの観かた、自分たちの幸福のために、こちらを抹殺する心構えさえあるのです。「私たちは史上最高の時代に生きているのですよ。テクノロジーの進歩、偉大な作家、偉大なアーティストとともに」。私が「違う」と言うと、彼らは眼差しや、ときには言葉をもって、私を葬り去ろうとする、オスカー・ワイルドが提起していたように。「なんにせよ私を殺さないものは、私を強くするのだ」とニーチエは言いました。彼らは私を殺さなかった、そのかわりに私を強くしたのです。口シアだけではありません、全世界が、私たちが生きている世界が、人生を学ぶのによい学校なのです。スキャンダルを教えられるだけでなく、人生のためにもよい学びの場である--これは確かなことです。

ピアノという楽器

 --あなたはピアノとともに生きてきましたが、総じて、どのようなピアノがあなたにとって良いピアノということになるのでしょう?

 V・A 響きのレンジが広いこと。最近の二つの録音では、ベーゼンドルフアーのインペリアルを弾きました。オーケストラのような巨大な響きがしましたよ。概して私は、強く打鍵して、音や響きを押しつけるのが好きではない。鍵盤の上にただ自分の手を置くだけ、それですべてが起とるのです。

 --ご自身の所有される楽器について教えてください。モスクワの高層アパートで弾いた最初のピアノや、引っ越しで替わったピアノについて。

 V・A 始まりは家族が所有していたアップライト・ピアノでした。父がベヒシュタイン、それからまた別のピアノを買ってくれました。私が最後にもっていたベヒシュタインは素晴らしいピアノで、二〇世紀の初頭に製造されたものでした。驚くべき音がしましたよ、大ホール向きではなかったですけれど。いまは二九七四年にハンブルクで購入したスタインウェイを置いています。今日のスタインウェイよりもずっとよい楽器です。

 --演奏しているとき、あなたにとってピアノとはどのような存在ですか?

 V・A 共犯者、友、幸運--あるいは不運--の道づれです。弾くピアノからインスピレーションを受けることは多いですね。リヒテルとは違って、ピアノと距離を置いて、ほとんど抽象的とも言える物質的な概念を抱くことはありません。自分のピアノや他のピアノを運んで演奏旅行に出ることも、私は決してしないでしょう。

 --さまざまに異なる楽器を弾き、多様なレパートリーに臨みながら、あなたはいつもど自身の深い音で演奏されます。ピアノの響きとはどのようなものだと思われていますか?

 V・A 私は人生を通じて音楽的な響きを聴き続けています。これからもそうするでしょう。手はいつも自由で、理想的なポジションを打鍵できるようにしています。もし両手が自由であれば、音は自然で、豊かな音量をもつでしょう。これは音楽院で言われていたことですけれど。

創造性をめぐって

 --創造的な演奏に求められる才能とはどんなものでしょう?

 V・A ある作品を演奏するときは、ある意味、それを創造していることになります。しかし、この種の創造性は作曲や執筆をするときのものとは根本的に異なるものです。作曲家を頼りにすることができますし、コンサートやレコーディングはとくにインスピレーションを必要とはしません。最近のことで言うと、私は二枚のCDを二日と二時間で録音しました。ただピアノを弾いて、録音しただけのことです。ミケランジェリやソフロニツキーがレコーディング・スタジオで問題を抱えていたことは、私には理解できません。べートーヴェンはすぐそこにいるのです。ただ彼に耳を傾け、この指が奏でるだけのことです。盲六の創造性がときには狂気を帯びるのと比べたら、いたってシンプルなものです。疑いを抱き、絶望し、眠れない夜をいくつか過ごすことに比べれば。楽譜にある以外のことは、この世界では書かれ得ないのです。主体も客体もなく、書くべきこともない。ジョゼフ・コンラッドやサミュエル・ベケットのことを考えてもどらんなさい。ピアノを演奏するには、ただ座って、弾くだけでよいのですよ。

 --では、音楽における天才性とはなんでしょう?

 V・A 演奏家を語るのに、天才とか、天才的なピアニストとかいう言葉は当てはまらないと思います。しかし、作家ロベルト・ムージルは天才です。それから、美術家にして演出家、振付家でもあるヤン・ファーブルもそうでしょう。もし芸術にどのような能力がいるかと言うなら、十分な数の遺伝子が必要で、その質も問われます--自我を構成するためにです。そして、自我が十分に巨大で豊かであれば、望むとおりのことができます。ピアノを演奏するよりも、本を書くほうが私にははるかに興味深いことです。

 --この本を通じて、私たちはヴァレリー・アファナシエフという芸術家について語ってきました。さて、彼の近い未来について、あなたはどのような期待を寄せていますか? どのような成熟、変化、さらには冒険が彼の七〇歳代に待ち受けているのでしょう。

 V・A この五年というもの、私は膨大な原稿を書いています。ですから、私はいまとても幸せなのです。商業的には一見、失敗に終わっているとしても。私はいま『羽の終わり』という題の本を書き続けています。世界が終わるまで書いていくつもりです。最後に残るのは一枚の羽なのです、ロバート・ブラウニングの詩にあるように。

 レコーディングも何枚かはしたいですね。ベートーヴェン、そしてハイドンのソナタ、シューマンのCDを一枚、などなど。コンサートはあまりたくさんやりたくはないです、宣伝のためにするのは嫌ですから。コンサート活動はほとんど時間の無駄で、その意味でグールドは正しかったのだと思います。しかも、彼がそう考えたのは、いまよりもピアノがずっと良くて、聴衆がはるかに教養豊かだった時代のことなのです。セルジュ・ゲンズブールは、ソング・ライティングと歌は二流のアートだと考えていました。真の芸術には「イニシエーション(通過儀礼、入門の手ほどき)」が要るのです。今日のパフォーマーはブリトニー・スピアーズみたいなのばかりで、いいですか、ピンク・フロイドのようではないのですよ。聴衆は足や胸、ハンディキャップ、それからたんに「カリスマっぽい」少年少女に夢中なのです。

 私の芸術への貢献はイニシエーション、つまり努力を要するものです。それから、おそらく、眠れない夜もいくつか--。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ギリシャ政府と経世済民

『あなたの常識を論破する経済学』より 不平等な結果を招いた統一通貨ユーロの誤算

失業とは究極的には「飢え」の問題

 先にも書いたが、政府の目的は「利益を上げること」ではない。経世済民の実現である。経世済民とは「世を経め、民を済う」という意味を持つ。すなわち、国民を豊かにする政策を実施することこそが、政府の目的なのである。

  ・政府の財政を黒字化する(財政健全化)

  ・政府の規制を緩和する

  ・公共投資を削減する

  ・増税する

 などはすべて「手段」であり、目的ではない。経世済民が達成できるのであれば、財政健全化や規制緩和、増税、公共投資削減政策は正しい。経世済民が達成できず、国民が貧しくなってしまうのでは、前記の政策はすべて間違いになる。

 ところが、現在の世界の政治家、官僚の多くは、手段と目的を混同している。経世済民という政府の本来の目的を無視し、

  「財政は黒字でなければならない」

  「効率化のために規制緩和は断行されなければならない」

 などと、手段を目的化した主張を繰り広げ、政策を推進している。結果的に、世界は次第に不安定な方向に向かっている。

 例えば営利目的の「企業」であれば、何しろ目的が「利益を上げること」であるから、「黒字でなければならない」は正しい。また、利益(黒字)を出すには効率化が必須である。時には人員を削減するリストラクチャリングを断行しても、「利益を上げる」という企業の目的に鑑みると、特に間違っているわけではない。とはいえ、政府と企業は違う。政府は利益を目的とした企業ではなく、「経世済民」が目的のNPO(非営利団体)なのだ。それにもかかわらず、政策という手段を目的化し、国民が所得を得るための雇用の場が失われていくことを放置し、経世済民と懸け離れた状況に至った国が少なくない。

 代表が、2008年以降のユーロの問題児、ギリシャである。ギリシャでは、バブル崩壊後に緊縮財政を強行するという愚行を続け、失業率が12年7月に25%を突破してしまった。サマラス政権(当時)はそれでも大々的な雇用対策を打ち出そうとせず、ついには貧困家庭の子どもたちが学校の授業中に「飢え≒が理由で気を失うという、おぞましい事態を招いてしまった。

 1929年10月のNY株式大暴落に端を発した大恐慌期、米国の失業率は24・9%に達した。当時の米国の都市部では、公共施設や電車の中などで、やはり「飢え」から失神する市民が散見された。

 筆者は失業問題について取り上げる際に、

  「失業者は所得を得られない。所得を得られないと、最終的には飢えにつながる」

 と、繰り返し書いているが、現在のギリシャや大恐慌期の米国は、まさに「失業により飢える」状況に至ってしまったのである。最悪期のギリシャの失業率は、27・4%に達し、大恐慌期の米国をも上回ってしまった。

 人間は「モノ(食料)不足」でも飢えるが、失業による所得不足でも飢えるのだ。しかし、日本や米国、そして欧州には「失業」について軽く見る学者、評論家、官僚、政治家が少なくない。失業とは「失業率」「失業者数」といった数字の問題ではなく、究極的には「飢え」の問題なのだ。

過激政党が民衆の支持を伸ばす

 ギリシャは、確かにもともと失業率がそれほど低くない国ではあった。それでも、80年以降で見れば「悪くても10%台」程度だったのだ。2008年以降のギリシャの失業率上昇は、明らかに異常事態である。何しろ、「それまでの最悪値」の3倍近くにまで高騰してしまった。

 ここまで雇用環境が悪化すると、社会全体が不安定な方向に向かわざるを得ない。ギリシャの「失業による飢えの拡大」は、経世済民の達成どころか、社会全体を壊す可能性を秘めている。誰でも飢え死にするのは嫌であるため、最後には暴動や犯罪に手を染めてでも、食料を手に入れようとする。

 具体的に「何%の失業率で社会が壊れるのか?」といったレッドラインは引くのは難しいが、例えばドイツでは32年に失業率が43・3%に達した結果、翌年、ヒトラーを首班としたナチス政権が誕生した。そして、現在、ギリシャで支持を伸ばしている政党が、「黄金の夜明け」である。

 黄金の夜明けは、これは「極右」と表現しても構わないラディカルな政党で、何しろ、「外国人を全員追い出し、国境線に地雷陣を敷け!」

 という公約を掲げ、2015年9月のギリシャ総選挙で7%の得票率で、18議席を獲得した。信じがたい話だが、現在のギリシャ国会において黄金の夜明けは「第三党」なのである。

 2015年は、ご存じの通りシリアーイラク難民を中心に、100万人を超す中東難民、が地中海を渡り、ギリシャ経由で西欧諸国(ドイツ・スウェーデンなど)に雪崩れ込んだ。難民たちはまずはエーゲ海の島々を目指し、ギリシャから北上するルートでドイツやスウェーデン、イギリスを目指した。

 結果的に、ギリシャでは排外主義的な勢力が力を増すのは分かるのだが、それにしても「黄金の夜明け」が第三党というのは、さすがに危険すぎる。現状の高失業率が続き、さらにギリシャの難民・移民問題が解決しない限り、最終的にギリシャの民主主義が壊れてしまう可能性は、決してゼロではないだろう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ブレグジットが及ぼす影響 ユーロ・グローバリズムの失敗

『あなたの常識を論破する経済学』より 不平等な結果を招いた統一通貨ユーロの誤算

イギリスがEU離脱を選択

 2016年6月23日。イギリスで行われたEUからの離脱の是非を問う国民投票で、離脱派が勝利。UKIP(イギリス独立党)のファラージュ党首は、

 「6月23日をわれわれの独立記念日とし、イギリスの歴史の夜明けにしよう」と、勝利宣言。

 2015年イギリス総選挙の際に、UKIPに票を奪われることを恐れ、「国民投票実施」を公約に掲げ、票をつなぎとめた保守党の戦略が裏目に出た形になった。まさか、国民投票で離脱派が勝つとは思わなかったのだろう。

 離脱派が勝った結果、残留派のキャメロン首相は辞任を表明。

 また、離脱派の勝利を受け、予想通りポンド暴落。金融市場は大混乱に陥った。日本円は例により、「ポンドに対し急騰したドルに対しても犬がる」事態になり、一時は1ドル98・95円、1ユーロ109・58円、1ポンド133・29円まで円高が進んだ。

 円高が進行したことで、5月24日の日経平均は暴落。前日比▲1286円の14952円と、15000円割れで取引を終えた。

 今後のプロセスとしては、イギリスはEUに離脱を通告。既存の貿易協定を改める交渉が行われ、最終的にEU27カ国中の20カ国が賛成した時点で正式離脱となる。

 EUから離脱した時点で、イギリスは例えばEU圏(及びそれ以外の地域)からの外国人流入に際し「ビザ」を導入するなどの規制が可能になる。

 日本のマスコミでは、国民投票が終わった後になって、ようやく「ブレグジット(イギリスのEU離脱問題)」の焦点が「移民問題」であると報じられ始めた。

 離脱派が勝利したことを受け、ドイツのシュタインマイヤー外相は6月25日にベルリンで記者会見。イギリスは速やかにEUからの離脱交渉を始める必要があると訴えた。

 また、ドイツのメルケル首相は、

  「イギリスは今後のEUとの関係をどのように描いているのか示さなければならない」

 と、イギリスに対し早期に「態度」を明らかにするように主張。

 要するに、イギリスはさっさとEUからの脱退を通知し、リスボン条約50条に沿って離脱手続き進めろという話である。リスボン条約50条は、

  「欧州理事会における全加盟国の延長合意がない限り、脱退通知から2年以内にリスボン条約の適用が停止される」

 となっている。というわけで、イギリスは離脱通告から2年以内に各種の協定を再締結しなければならない。

 例えば、イギリスがEUから離脱したとしても、貿易協定(関税等)は「互いに既存のまま」という決着もあり得る。その場合、問題の、

  「労働者は連合内を自由に移動する権利をもつものとする」

 というEUのルールのみを破棄し、他は「そのまま」という形になる。イギリスはユーロに加盟していないため、金融面も現状のままで済む。

 さらに、イギリスはシェングン協定にも加盟していないため、入国の際のパスポートチェックは元々ある。とはいえ、EUに加盟している以上、EU加盟国の労働者の移動を妨げることはできなかった。

「移民問題」で国民が分断された

 2004年以降、東欧諸国がEUに加盟した結果、イギリスに「安い賃金」で働くポーランドやルーマニアなどの労働者が流入していった。その後、リーマンショツクやユーロ≒バブル崩壊(※イギリスはユーロに加盟していないが、やはり不動産バブルだった)により、08年以降にイギリスの実質賃金の長期下落が始まり、EUからの離脱を訴えるUKIPが支持され、今回の事態に至った。

 移民問題が厄介なのは、好景気の時は国民の実質賃金上昇に問題が覆い隠されてしまうという点である。そして、バブル崩壊や緊縮財政で経済がデフレ化、あるいは不況になると、一気に問題が噴出するわけだ。

 改めて考えても、日本で、

  「成長を確保するには、(外国人労働者を受け入れ)労働力を増やしていく以外に方法はない(木村参議院議員)」

 などと語っている政治家たちは、わが国の政を率いる資格がないことが分かる。彼らは何も考えていないか、国民統合を破壊したいかのいずれかだ。

 そもそも経済成長とは、人手不足環境下において「生産性向上」のための投資が拡大することで実現する。

 現在、日本は生産年齢人口比率が低下し、人手不足が進んでいる。これを「外国人労働者で」などとカバーしようとすると、経済成長、が抑制される(生産性向上の必要性がなくなるため)のに加え、将来、AIやドローンが進化し、技術的失業が始まった時点で、現在のイギリスと全く同じ問題が発生することになるだろう

 日本のマスコミや政治家は、イギリスのEU離脱問題について、

  「外国移民やグローバリズムの問題ではない」

 といった情報操作を行いたいのだろうが、今回のブレグジットは、外国移民を受け入れた後に経済がデフレ化し、国民の実質賃金が長期間下がり、貧困化した国民が外国移民を敵視し始め、国民が分断された結果なのだ。

ユーロ・グローバリズムの失敗

 黒字組と赤字組の差が拡大

 EU(欧州連合)やユーロの基盤となっている思想は、もちろん『グローバリズム』だ。グローバリズムの定義は、大ざっぱに書くと以下の3つを「自由化」し、国境を越えた移動の自由を認めることになる。

  ①モノ・サービスの移動

  ②資本の移動(直接投資、証券投資)

  ③労働者の移動

 EU・ユーロは、現時点で前記3つを「ほぼ完ぺき」に満たしている。EU・ユーロ域内のモノの輸出入に対しては、もちろん関税をかけることはできない。さらに、サービスの輸出入を妨げる各国の社会システム(米国の言う「非関税障壁」)についても、相当程度「同一化」が進んでいる。また、当然の話として、EU・ユーロ加盟国間の資本移動は原則自由だ。直接投資だろうが、証券投資だろう、が、EU圏内の企業や家計は、好きなように域内でお金を動かすことができる。ドイツやフランスの銀行は、制限なくギリシャやスペインの国債を購入して構わないわけで、まさにそれこそが08年以降のユーロ危機の深刻化の一因になった。資本移動が自由化され、互いに資本関係が強まっていると、「ある国」の、バブル崩壊や財政危機が他国に伝播してしまうのである。

 1990年以降の日本のバブル崩壊は、悪影響の拡大があくまで日本国内のみにとどまった。それに対し、現在は各国の資本的結び付きが強化されているがゆえに、一国のバブル崩壊が、他国の金融システムに被害を及ぼす事態になってしまうのだ。

 また、EU加盟国はシェングン協定というパスポートのチェックなしで「ヒトの移動の自由化」を認める協定を結んでいる(島国の英国とアイルランドは除く)。シェングン協定加盟国間では、国境を越える際に国境検査がない。パスポートひとつ見せることなく、西は大西洋から東はポーフンド、スロ、バキア、ハンガリーの対ベラルーシ、ウクライナ国境まで、北はバルト3国から南はイタリア、ギリシャまで、自由自在に動きまわること、ができるのである。

 マーストリヒト条約やシェングン協定に代表される各種の国際条約により、上記の①から③のすべてを自由化し、さらに通貨までをも統合した「ユーローグローバリズム」が成立しているのが、共通通貨ユーロなのだ。

 ユーロ圏内はモノ、カネ、ヒトの動きが自由化されている。結果として、一部のユーロ諸国における財政危機の引き金となる経常収支のインバランス(不均衡)が始まった。いわゆる、「ユーロ・インバランス」の拡大だ。

 左図の通り、99年の共通通貨ユーロ開始以降、08年のユーロ・バブル崩壊まで、ユーロ圏では経常収支の黒字組(ドイツ、オランダ)がひたすら黒字幅を拡大し、赤字組(スペイン、ギリシャ、ポルトガル、イタリアなど)が、これまたひたすら赤字幅を広げていくユーロ・インバランスが進行していった。スペインやギリシャなどの経常収支赤字が拡大した主因は、もちろん貿易赤字である。何しろ、ユーロ圏内ではモノやサービスの移動が自由化されている。逆に言えば、スペインやギリシャは、ドイツからどれほど凄まじい輸出攻勢を受けたとしても、関税で自国市場を保護することはできない。

国民を貧しくするグローバリズムとは

 さらに、何しろユーロは「共通通貨」である。ドイツが対スペイン、対ギリシャで莫大な貿易黒字を稼いだとしても、為替レートの変動はない。ユーロ域内の生産性が低い国々は、盾(関税、為替レート)なしで高生産性国(ドイツなど)の輸出攻勢を受け続けなければならないのだ。結果的に、ギリシャやスペインの経常収支赤字は「調整なし」で膨らんでいった。

 統計的に、経常収支の赤字は「対外純債務(純負債)」の増大になる。ユーロとは、生産性の低い国が延々と経常収支の赤字、すなわち対外純債務を拡大していくという、長期的な継続性が全くない構造になっていたのであ

 ユーロ・グローバリズムの失敗は、世界的な「グローバリズム」の行く末についても、幾つかの貴重な示唆を与えてくれる。1つ目は、自由貿易とは聞こえがいいが、関税や「非関税障壁」の撤廃は、域内の国々を「二分化」してしまうという現実である。すなわち、生産性の高い国から低い国へ、モノやサービスがひたすら流れていき、経常収支のインバランスが拡大してしまうのだ。無論、経済学者は「生産性が低い国は、生産性向上の努力をすべきだ」と言うだろう。それはその通りなのだが、現実には低生産性諸国が十分な生産性を獲得する以前に、対外債務のデフォルトに至る可能性が高い。

 また、資本移動の自由化により、各国の資本的な結び付きを強めると、一国の危機が他国へ伝播してしまうという問題もある。実のところ、1929年以降の「世界」大恐慌の主因の1つは、当時の主要国の資本的結び付きが(今よりも)強固だったことなのだ。資本的に結び付いていたからこそ、米国一国の株式バブル崩壊(29年10月)が、世界主要国に伝播していったのである。

 日本国民は今こそ一度立ち止まり、あらためてグローバリズムについて考え直す必要がある。言葉の響きで政策やソリューションを決めてはならない。果たして、グローバリズムが本当に「日本国民の豊かさ」に貢献するのか。国民を貧しくするグローバリズムに、ソリューションとしての価値などないのだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

豊田市図書館の23冊

010.8『情報資源組織演習』図書館情報学 情報メディアへのアクセスの仕組みをつくる

913.6『うつけ世に立つ』岐阜信長譜

686.21『全国鉄道事情大研究 青函篇』

442.3『スーパー望遠鏡「アルマ」が見た宇宙』

295.32『ニューヨーク』

290.93『ペトラ遺跡とヨルダン』地球の歩き方

290.93『ローマ』地球の歩き方

159『やり抜く力』人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

368.6『ワルに学ぶ黒すぎる交渉術』相手を信じこませる最強の心理テクニック

332.1『あなたの常識を論破する経済学』指標が物語るウソと真実

379.7『「捨てる」記憶術』偏差値29でも東大に合格できた!

397.21『[証言録]海軍反省会9』

913.6『お手がみください』

167『図説 イスラーム百科』

310.31『ヤングアダルトの本』

104『いま世界の哲学者が考えていること』

492.98『師長の臨床』省察しつつ実践する看護師は師長をめざす

337.91『慢性デフレ 真因の解明』

723.36『ゴヤ「戦争と平和」』

140『心理学ビジュアル百科』基本から研究の最前線まで

342.1『【図説】 日本の財政』

762.35『ピアニストは語る』

780.69『儲かる五輪』訪れる巨大なビジネスチャンス
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

未唯宇宙詳細 3.5~3.8

3.5 中間の存在

 コミュニティ

  生活者

   (1)環境社会の単位
   (2)コンパクトライフ
   (3)つくるモノを減らす
   (4)シェアが基本

  集約

   (1)エネルギー
   (2)スマートの振舞い
   (3)ハイブリッド生活
   (4)幸せをシェア

  場

   (1)モノをシェア
   (2)メディア活用
   (3)活動の基本
   (4)システムを進化

  企業との絡み

   (1)本物を提供
   (2)使うことに集中
   (3)皆で作り、皆で使う
   (4)プル型の商品

 知識と意識

  活動

   (1)教育・医療ノウハウ
   (2)ソーシャルメディア
   (3)企業コンテンツ
   (4)情報活用で武装化

  先人の夢

   (1)ジョブスの世界
   (2)グーグルは知の入口
   (3)Facebookは情報共有
   (4)市民革命

  まとめる

   (1)コラボで意思決定
   (2)情報共有で意識向上
   (3)集合知で知識向上
   (4)ライブラリから分化

  関係者

   (1)行政・企業をつなぐ
   (2)地域活性化
   (3)複合体で地域活動
   (4)共存するエリア

 状況把握

  乃木坂

   (1)コミュニティ進化
   (2)使うこと主体
   (3)メンバー状況
   (4)メディア資源活用

  ブログ・モバメ

   (1)多様なつながり
   (2)チームで情報共有
   (3)プッシュが他メディア
   (4)双方向メディア

  ファン

   (1)活力をシェア
   (2)個人的興味を発揮
   (3)運営に意見・提案
   (4)バーチャル世界

  運営

   (1)理念をカタチに
   (2)情報レベルを向上
   (3)コミュニティ連携
   (4)生き生き社会

 共有意識

  チーム

   (1)世界は不安定
   (2)コミュニティの安定
   (3)チームで才能発揮
   (4)好き嫌いの世界

  ライブ

   (1)クライシス発生
   (2)全てを出し切る
   (3)ゆっくりと変質
   (4)新しい世界の創出

  握手会

   (1)価値観のチーム
   (2)個人間のつながり
   (3)リアルな接点
   (4)チームで多層化

  新しいメディア

   (1)共有意識を熟成
   (2)誰もが発信者
   (3)アイデアの拡張
   (4)コンパクトな社会

3.6 地域インフラ

 クライシス

  必ず起こる

   (1)東海大地震
   (2)スーパーインフレ
   (3)憲法改正(悪)
   (4)地球規模の破壊

  まず逃げる

   (1)津波は海から来る
   (2)地域の防衛が優先
   (3)逃げる教育
   (4)防衛という名の破壊

  集中は脆弱

   (1)原子力は制御不能
   (2)集中は権力を生む
   (3)依存は退化を生む
   (4)地域に分散

  分散自律

   (1)ムダな移動
   (2)集中が根源
   (3)ITでつなげる
   (4)分散から統合

 エネルギー

  自主判断

   (1)地域から仕掛け
   (2)市民の意識変革
   (3)EUは価格変動で判断
   (4)生活の知恵を伝播

  地産地消

   (1)産業は全体効率
   (2)地産地消エネルギー
   (3)コンパクトライフ
   (4)地域インフラで接続

  ソフトパス

   (1)地域ネットワーク
   (2)コラボとライブラリ
   (3)行政・企業を循環
   (4)地域インフラを独立

  原発は国が責任

   (1)中間の存在でまとめ
   (2)国家の判断基準
   (3)地域間連携
   (4)国に支援要求

 先行き

  技術依存は負荷

   (1)ハイドロ・プレート
   (2)生態系の危機
   (3)インフラ構築負荷
   (4)ローテクで対応

  掘り起こす

   (1)アナログな解決策
   (2)インフラの絞込み
   (3)快適さを深堀
   (4)新しい快適さ

  道路の活用

   (1)車の社会的費用
   (2)道路は地域のもの
   (3)環境に対する意味
   (4)多様なインフラ

  家庭負担

   (1)屋根に太陽光発電
   (2)家庭負担は不合理
   (3)アイデア止まり
   (4)個人資産を食い潰す

 コンパクト

  生活者スタイル

   (1)目的ある生活
   (2)バーチャル化
   (3)存在の力
   (4)多様な役割分担

  スマートな生活

   (1)多様なデバイス
   (2)ゲームから遷移
   (3)知的な楽しみ
   (4)個人の分化を育成

  女性主体

   (1)非日常が日常化
   (2)女性感覚の生活
   (3)企業へアピール
   (4)女性主体の行政

  オープンな社会

   (1)半自給自足の世界
   (2)的確な見える化
   (3)コンパクトな生活
   (4)コンパクトシティ

3.7 合意形成

 SNS

  意見

   (1)いい町、いい社会
   (2)ネット型構成
   (3)存在の力から意見
   (4)意思をカタチ

  まとめる

   (1)ゲームから進化
   (2)グループ活動
   (3)意見から行動
   (4)思いを伝播

  生涯学習

   (1)共有意識を展開
   (2)YouTubeの活用
   (3)個人のコンテンツ
   (4)e-ラーニング

  新しい雇用

   (1)地域社会が連帯
   (2)グリーン雇用
   (3)社会で循環
   (4)コミュニティ経済

 ポータル

  メッセージ

   (1)個人プロファイル
   (2)プッシュ型通知
   (3)メンバー状況把握
   (4)モバメ

  ライブラリ

   (1)コンテンツを集合知
   (2)環境問題事例
   (3)決定事項の遵守
   (4)活動経過を表現

  コラボ

   (1)公共哲学のコラボ
   (2)皆で考える
   (3)人と環境の適合
   (4)人・中間・組織適合

  情報共有

   (1)遡りと伝達のループ
   (2)要望を伝達
   (3)市民と国の間の階層
   (4)ステップ理論で貫通

 シナリオ

  高度なコラボ

   (1)多数決の論理
   (2)新しい合意形成
   (3)コラボの仮想化
   (4)市民エネルギー

  テーマ設定

   (1)価値観を共有
   (2)ネットで発信
   (3)チーム連携
   (4)海賊党のテーマ

  チーム検討

   (1)危機感から提案
   (2)周辺の現象解析
   (3)目的と役割
   (4)専門家と連携

  サファイア事務局

   (1)投票行動を変革
   (2)テーマ毎の意思
   (3)政党からグループ
   (4)動員の革命

 平等意識

  シェア

   (1)生活者として共有
   (2)マーケティング変革
   (3)メディア変革
   (4)エネルギー活用

  生活者

   (1)シェアで生き抜く
   (2)新しい快適さ
   (3)ローエネルギー
   (4)ライフスタイル変革

  コミュニティ

   (1)考える中間の存在
   (2)多様性で組織に対抗
   (3)配置と循環で行動
   (4)組織を取り込む

  本来の平等

   (1)生活者の循環
   (2)地域に付加価値
   (3)共有で自己組織化
   (4)平等の意識を徹底

3.8 サファイア社会

 分化

  分化の場

   (1)個人分化が全体
   (2)市民欲求拡大
   (3)中間の存在
   (4)全てを知ること

  覚醒

   (1)コミュニティ理念
   (2)メンバーを拡大
   (3)配置で拡大
   (4)地域自律の核

  インフラ再構築

   (1)シェア社会
   (2)自転車のインフラ
   (3)地域の優先順位
   (4)コミュニティが中核

  持続可能性

   (1)地域起点の循環
   (2)国に提案
   (3)企業はエネルギー源
   (4)循環で持続性確保

 まとめる

  図書館先行

   (1)共有意識を実験
   (2)図書館ポータル
   (3)図書館クラウド
   (4)社会ライブラリ

  ヨーロッパの春

   (1)フェイスブック
   (2)アラブの春その後
   (3)トルコの地域主義
   (4)地中海世界

  地域の雇用

   (1)センサーでつながる
   (2)電気自動車の共有化
   (3)中間の存在で雇用
   (4)地域のまとまり

  いい町つくり

   (1)多くの市民が共存
   (2)行政に頼らない
   (3)市民コミュニティ
   (4)活性化プロジェクト

 統合

  高度サービス

   (1)生活者の快適さ
   (2)互助構造
   (3)ギリシャの六次産業
   (4)自由で平等な社会

  教育変革

   (1)公共インフラ
   (2)教育・医療コンテンツ
   (3)ソーシャル主体
   (4)環境社会を意識

  社会体系

   (1)ハイブリッド交通
   (2)地域適合インフラ
   (3)社会保障と消費税
   (4)地域で将来を決定

  生活体系

   (1)近傍系を確立
   (2)風景を人に合わせる
   (3)少子高齢化に対応
   (4)国の仕組みの変革

 自由と平等

  存在の力

   (1)存在の力で配置
   (2)コミュニティで分化
   (3)組織を統合
   (4)社会を位相化

  配置

   (1)地域の成長保証
   (2)国を超えた存在
   (3)高度サービス化
   (4)社会の再設計

  循環

   (1)TL:地域コミュニティ
   (2)AL:活性化支援
   (3)TG:全体の企画
   (4)AG:企業活力を分配

  サファイア社会

   (1)内なる社会の実現
   (2)地域から国家構成
   (3)自由と平等を保障
   (4)情報共有でつなぐ
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

OCR化した『存在と時間2』

第一章 現存在の予備的な分析の課題の提示

 第九節 現存在の分析論の主題

  125 そのつどわたしの存在
  126 眼前存在と現存在
  127 現存在の「本質」
  128 〈各私性〉
  129 現存在の本来性と非本来性
  130 現存在分析の課題
  131 現存在の平均的なありかた
  132 平均的な日常性のもたらす課題
  133 平均的な日常性と実存
  134 平均的な日常性の隠れた意味
  135 実存カテゴリーとカテゴリー
  136 実存論的な分析の必然性

 第一〇節 人間学、心理学、生物学と異なる現存在の分析論の領域の確定

  137 実存的な分析論の領域確定における問題
  138 デカルトと実存の分析論
  139 主観の理念の危険性
  140 生の哲学の欠陥
  141 ディルタイ、シェーラー、フッサールの研究
  142 人格存在
  143 言葉をもつ動物としての人間の定義
  144 キリスト教的な人間学の神学的な要素
  145 人間の二つの定義の伝統
  146 心理学と生物学の位置
  147 実証科学の存在論的な基盤

 第一一節 実存論的な分析論と未開な段階にある現存在の解釈、「自然的な世界概念」を獲得することの難しさ

  148 未開な段階の現存在の分析
  149 存在論的な反復の作業
  150 自然的な世界概念
  151 存在論の役割

 第一二節 内存在そのものに基づいた世界内存在の素描

  152 現存在の存在性格
  153 世界内存在
  154 世界内存在の三つの契機
  155 第一の契機--世界内
  157 第三の契機--内存在
  158 カテゴリーとしての「うちにある」こと
  159 実存カテゴリーとしての「内存在」
  160 「もとに存在すること」の分析方法
  161 現存在の実際のありかたと事実性
  162 内存在と内部性の存在論的な差異
  163 内存在の「配慮的な気遣い」のありかた
  164 内存在とは
  165 環境世界の哲学的な意味
  166 世界内存在の歪曲と誤解
  167 世界内存在の存在論的な暗さ
  168 次節の課題

 第一三節 基礎づけられた様態による内存在の例示。世界認識

  169 世界の認識の外面的な解釈
  170 認識の概念のもつ諸問題
  171  認識問題について決定を下すべき審級
  172 認識という営みの意味
  173 認識における内部と外部
  174 世界内存在の解釈の必要性

 第一四節 世界一般の世界性という理念

  175 存在者の記述
  176 第一の主題としての自然
  177 自然の解明の存在論的な欠陥
  178 「価値をおびた事物」の解明
  179 二つの道についての消極的な結論
  180 「世界」への問いとは
  181 実存カテゴリーとしての世界性
  182 「世界」の語の解明の必要性
  183 眼前存在者の総体としての世界
  184 存在者の存在としての世界
  185 現存在の生活の場としての世界
  186 世界性としての世界
  187 「世界的」の語
  188 伝統的な存在論の欠陥
  189 予防策の必要性
  190 必要な方法
  191 第一の手掛かりとしての環境世界の概念

 第一五節 環境世界において出会う存在者の存在

  192 現象学的な問いの対象
  193 排除すべき解釈傾向
  194 事物や価値をおびた事物の概念の存在論的な不十分さ
  195 道具
  196 道具の全体性
  197 手元存在性
  198 実践的な態度と理論的な態度の違い
  199 道具と製品
  200 製品の用途としての〈何のために〉
  201 素材として出会う自然
  202 生ける自然と眼前存在的な自然
  203 製品の世界との出会い
  204 手元存在性と眼前存在性の関係
  205 世界現象の存在論的な理解についての問い

 第一六節 世界内部的な存在者においてみずからを告示する環境世界の世界適合性

  206 道具の示す世界性
  207 新しい道
  208 手元存在者の眼前存在性--目立つありかた
  209 不在のものの発見--催促がましさ
  210 邪魔になるものの煩わしさ
  211 がらくたになった道具の用具的な存在性
  212 世界現象の把握へ
  213 道具の世界適合性
  214 世界の告示
  215 「そこにある存在」
  216 手元存在者と世界
  217 用具的な存在の「なさ」
  218 世界の開示
  219 世界性の現象への新たな問い
  220 分析の課題
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

4カ月ぶりのメールと電話

夢見

 夢に神谷雅子が出てきた。それもかなり若かった。同じ歳なのに。中学生の初恋の人。

岡崎市図書館まで行くのが面倒

 岡崎市図書館に行くのが面倒くさくなっています。運転が面倒なのか、図書館が面倒なのか。電子書籍になれば、行かなくて済むし、本を汚したとケチを付けられないで済む、

 なぜ、木曜日は雨ばかりなのか。先週はそのために、本でトラブルになった。人との接点が面倒です。

 結局、岡崎は止めました。当然、帰りの道筋のエコットも止めました。

パートナーからの4カ月ぶりのメールと電話

 びっくりした、8時半にパートナーからメールが入っていた。気づいたのは11時前です。リプライしました。携帯メールを見る癖もなくなっていたので、2時間以上、気づかなかった。4カ月ぶりに電話があった。以前と変わらずに!

 「こんばんは。お元気ですか? またまたまた、聞いて欲しいことがあります。電話しても良いですか?」

 「本当に久しぶり。遅くなってごめんなさい。いつでもOKです」

 前回は6月前だから、4カ月ぶりです。中野の時と同様な感覚になっていた。メールの瞬断によるトラウマ発生。何事もなかったように、やってきました。

 電話が掛ってきて、4カ月前と同様に話を聞いていた。豊田市図書館の23冊 自分の存在を確認できるのは有り難い。何しろ、唯一の外なる世界との接点ですから。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

未唯宇宙詳細 3.1~3.4

3.1 社会を知る

 生活視点

  マクドナルド

   (1)商品展開
   (2)若者への影響
   (3)フランチャイズ
   (4)グローバリズム

  セブン-イレブン

   (1)ドミナント戦略
   (2)地域特性
   (3)きめ細かい戦略
   (4)社会への影響

  吉野屋

   (1)ファストフード
   (2)アルバイトの多能化
   (3)グローバルな食材
   (4)ソーシャル活用

  スマホ

   (1)家族は密結合
   (2)ゆるやかな関係
   (3)ゲーム
   (4)コミュニティ化

 情報源

  新刊書

   (1)DNA抽出
   (2)数学・歴史・社会学
   (3)ライブラリ
   (4)SNSで発信

  仕事

   (1)価値観の異なる部門
   (2)広範囲に情報
   (3)環境社会をイメージ
   (4)会社を使い切る

  女性

   (1)他者は存在しない
   (2)女性を信じる
   (3)心理分析は避ける
   (4)豊かな発想

  歴史

   (1)歴史を知る
   (2)さまざまな歴史観
   (3)歴史モデル
   (4)未来のシナリオ

 公共

  メディア

   (1)プロパガンダ
   (2)枠を超える
   (3)新しい役割
   (4)民主主義を誘導

  経済

   (1)ガラパゴス
   (2)消費者資本主義
   (3)モノ作り主体
   (4)TPPで農協つぶし

  行政

   (1)市民参画の呼びかけ
   (2)環境提案は無意味
   (3)市民とつながらない
   (4)平等のスタンス

  政治

   (1)メディアから観察
   (2)見えない苛立ち
   (3)社会の動きと非同期
   (4)憲法改正が目的

 地域活性化

  行動

   (1)EUはThink Globally
   (2)TGALを行動基準
   (3)Thinkを疎外
   (4)地域は崩壊寸前

  循環

   (1)全体との関係
   (2)地域を見ていく
   (3)個人-地域-社会の関係
   (4)市民に主導権

  持続可能性

   (1)TG⇒AG⇒TL⇒AL
   (2)地域で循環停止
   (3)サファイア循環
   (4)地域から提案

  変化

   (1)社会は個人の集まり
   (2)社会全体を把握
   (3)周縁から変化
   (4)複雑性のロジック

3.2 地域の様子

 問題

  意識

   (1)社会の存在
   (2)社会の存在の意識
   (3)地域と社会の接点
   (4)個人-地域-社会

  つながり

   (1)地域で考え、行動
   (2)つながる視点
   (3)地域の構造
   (4)知恵を生かす

  多様性

   (1)社会はグローバル
   (2)コンパクト
   (3)中間の存在
   (4)トポロジー構造

  企業

   (1)企業に依存
   (2)サファイアモデル
   (3)社会構造を変える
   (4)構造変化に対応

 行政

  関与

   (1)温暖化防止に意見
   (2)生涯学習体制を提案
   (3)参考扱い
   (4)決められない

  アプローチ

   (1)環境の行動計画
   (2)原因と責任が不明確
   (3)理解不可能
   (4)企業の力に依存

  NPO

   (1)企業に従属
   (2)企業は意思の力
   (3)市民は存在の力
   (4)中間の場が必要

  新しい行政

   (1)市民の提案
   (2)全体効率から脱却
   (3)市民を勇気づけ
   (4)意思の力を活用

 ボランティア

  図書館

   (1)新図書館から開始
   (2)市民の行動を観察
   (3)図書館-本-市民
   (4)地域活動の核

  万博

   (1)ボランティアを支援
   (2)インタープリター
   (3)笑顔とあいさつ
   (4)組織の論理

  エコット

   (1)市民グループ結成
   (2)アピールアンケート
   (3)専門家の存在
   (4)市民会議の仕切り

  インタープリター

   (1)皆の思いをカタチに
   (2)自分が望む世界
   (3)組織に働き掛け
   (4)市民は動かない

 課題

  危機感のなさ

   (1)豊田市民は豊か
   (2)国は技術依存
   (3)生活維持はできる
   (4)先のイメージ

  生活意識

   (1)消費者から生活者
   (2)生活者の発想
   (3)知恵が勇気
   (4)地域発想の環境社会

  日本の課題

   (1)社会保障制度
   (2)コンパクト化
   (3)人口減少は自明
   (4)方向を示せない

  地球的規模課題

   (1)国民国家は対応不可
   (2)超国家の価値観
   (3)地域の市民主体
   (4)幸せの形を想定

3.3 モデル

 ハメリンナ

  やれること

   (1)市民でやる
   (2)行政は支援
   (3)事務局が展開
   (4)ソーシャル活用

  アピール

   (1)市民にアンケート
   (2)市民に寄り添う
   (3)地域をアピール
   (4)ポータル

  専門家

   (1)専門家のあり方
   (2)市民に問題提起
   (3)行動力を示す
   (4)アウトリーチ転回

  中間の場

   (1)メンバー状況を発信
   (2)安心・安全な環境
   (3)コラボで意思決定
   (4)意識と知識

 活動

  チーム

   (1)環境学習支援
   (2)ユニット活動
   (3)活動の核
   (4)チームが力をもつ

  依存しない

   (1)利害が異なる集団
   (2)環境は儲かる
   (3)環境社会のインフラ
   (4)行政はb\何もしない

  さあ!

   (1)始める
   (2)行政は形つくり
   (3)主導権を奪取
   (4)市民の思いは様々

  アウトリーチ

   (1)環境社会の思い
   (2)問題意識をアピール
   (3)思いを拡大
   (4)出掛けていく

 市民参画

  主役が主役

   (1)ニーズは多様
   (2)協働で対応
   (3)行政の存在の力
   (4)新しい行政

  要望実現

   (1)やれることをやる
   (2)ファシリテーター
   (3)市民チームで対応
   (4)チームを組合わせ

  地域インフラ

   (1)NPOが仕切る
   (2)図書館、交流館連係
   (3)意見集約ネット
   (4)企業を活用

  若者・女性

   (1)出産できる社会
   (2)市民会議を主催
   (3)雇用を創出
   (4)実りある社会

 循環

  社会と地域

   (1)社会は限界
   (2)地域から提案
   (3)新しい局面
   (4)社会を循環構成

  社会を救う

   (1)自律コミュニティ
   (2)ネットワーク
   (3)社会を助ける
   (4)サファイアを起動

  地域を支援

   (1)知の世界
   (2)20%ルール
   (3)企業は恩返し
   (4)インフラに恩返し

  地域は考える

   (1)自律できる機能
   (2)全体を考える
   (3)多くの人で処理
   (4)市民と共生

3.4 配置

 転回

  覚醒

   (1)存在の力で覚醒
   (2)危機意識を具現化
   (3)配置のパラドクス
   (4)個人の分化

  ファシリテーター

   (1)女性の豊かな発想力
   (2)管理者を使いこなす
   (3)笑顔とあいさつ
   (4)新しい分野

  公共の役割

   (1)メッセージを伝える
   (2)企業のネット活用
   (3)行政のコンテンツ
   (4)協働で地域活性化

  ポータル

   (1)チームで動く
   (2)思いを知る
   (3)テーマで活動
   (4)情報共有で興味拡大

 分配から分散

  画一的

   (1)国民国家の孤立感
   (2)分配は不合理
   (3)国家に依存できない
   (4)持続可能性を喪失

  原発は限界

   (1)環境問題の決め手
   (2)集中自体が問題
   (3)国民国家の制約
   (4)自ら考え、作り出す

  市民主体

   (1)自給率は最低
   (2)技術は企業任せ
   (3)北欧は市民主体
   (4)日本は変われるか

  配置

   (1)環境問題は人の問題
   (2)CO2削減の方策
   (3)市民は孤立化
   (4)考えるコミュニティ

 静脈

  動脈硬化

   (1)国にリソース集中
   (2)権力維持の分配
   (3)国民は国に依存
   (4)分配に限界

  自己組織化

   (1)地域ニーズを吸収
   (2)地域で自己組織化
   (3)インタープリター
   (4)ソフトパスの再生

  静脈系

   (1)心臓は血液を送出
   (2)静脈系に多様な知恵
   (3)静脈系の自己組織化
   (4)静脈系に多くの細胞

  心臓を蘇生

   (1)事務教で活動展開
   (2)コミュニティに集約
   (3)国に再生圧力
   (4)サファイア循環

 権限委譲

  優先順位

   (1)分化から社会分析
   (2)地域のモデル化
   (3)コラボで認識を深化
   (4)実施項目を決定

  領域拡大

   (1)市民の関心を拡大
   (2)分化で役割を認識
   (3)中間の場で分化
   (4)知恵と意識で行動

  行政協働

   (1)行政をコンパクト化
   (2)新しい行政
   (3)コミュニティと協働
   (4)見える化で共有

  地域活動

   (1)活動で儲ける
   (2)コンシューマ確保
   (3)地域で役割分担
   (4)地域に権限委譲
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

失明はしないみたいだけど

お金に使い道

 もっと定期的に金を使いましょう。行動すれば金がいる。だから、それのメリハリでしょう。バーチャルの世界にお金は使わない。

考える場所

 場所で考える。全てを寝ながら考えるわけではない。スタバもあるし、他の場所もある。図書館もあってもいい。それらを渡り歩きましょう。図書館の六階にはパソコンを持ち込める。パソコンが恐いのは、移動することによって、壊れることです。

 インスピレーションが入った、軽いパソコンが欲しいけど、これ以上増やしたら、何が何だか分からなくなる。ポメラを復活しましょうか。上位機種はあります。・ギリシャ・トルコ・エジプトではメイン機種だった。

 ICレコーダーを聞きながら、ノートに書くことをしないといけないかもしれない。これなら、神とペンとイヤホンで済みます。

眼科医での診察

 その内に失明するんじゃないかと思って、内科から糖尿に関する紹介状をもらって、眼科医へ。何か当てにならない先生です。何が言いたいのか分からない。私にとっての先生はリーマン面の四方さんぐらいです。

 眼科で見てもらった。失明はないみたいです。老眼だと言われた。眼底検査だけですね。だけど、ドンドン見にくくなっているのは確か。本当に分かっているのか。この状況が分かる私の心理が理解されているのか不明。

3.5「中間の存在」を乃木坂風に

 その他にメンバーの武装化とファンとの関係を観点として面白い。状況把握と同時に、自分を見えるようにしていく。それによって、皆が動けるようにする。共有意識も大きく変えていきます。

 3.5「中間の存在」を乃木坂をイメージにしました。国という単位で作ってきたけど、コミュニティとして乃木坂に切り替えました。割と収まるものです

 ライブとか握手会とか運営の動きもこの中に位置づけます。ちょっと跳ぶけど、居マージとしては面白い。

3.7「合意形成」

 3.7「合意形成」。もっと、平等を中心にした方がいい。今後の技術と今の技術を使って、いかに平等にしていくのか。知に対する平等。それが共有のベースです。

3.8「サファイア社会」

 3.8「サファイア社会」。今の乃木坂が進む方向を示します。一番は統合です。分化するコミュニティがどういうカタチで統合していくのか。

携行ペン

 携帯するペンはやはり、三色ないとダメです。

 四色ボールペンを買いました。小ぶりなものを探したら、ちょっと高かった。五百円しました。首から掛けることができます。

豊田市は道路が駐車場

 朝の八時半です。道路が駐車場です。豊田市はこの現状をなぜ、放置したままにしておくのか。最低でも、「あなたはどこへ向かおうとしていますか」ぐらいのアンケートを実施すべきです。地域インフラとしてどうしていくのか。

朝は動けなくなってきた

 今朝は目眩がして、足がつっていた。足が吊ったときはだいたい、トイレに行きたいときです。

自己否定はない

 自分を否定しない。私の世界で私を否定したら、空っぽになる。

選抜が気になる

 14thシングルでひめたんが選抜に入れなかった時に、生ちゃんが「なぜ、アンダーなんだ!」と言った理由が漸く分かった。年末のクリスマスライブの妄想リクエストでセンターを立派にやっていた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

未唯宇宙第4章歴史編

4.3.1「意識」

 4.3.1「意識」」。変革する意識、一緒にやろうとする意識、民族意識、宗教意識。社会意識はちょっと違う。近代で一番大きな意識は国民意識です。これが戦争と平和をもたらした。ここからどう抜けるのか。どう位置してしていくのか。これも平和に抜ける方法。

 そして、小さな意識。これは何から何を見るかで異なります。個人から国を超えるところを見る場合、自分の地域を見る場合、自分自身を見る場合。歴史というのはそういうもので活かされます。

4.3.4「歴史の歴史」

 最後は「歴史の歴史」。歴史そのものをどう捉えるのか。歴史における偶然、歴史における仮説、歴史を動かすものが何か。4.3はもっと、シビアにしないといけない。

4.4「歴史の動き」

 4.4「歴史の動き」。これも微妙な項目名です。歴史そのものが変わるというのは、社会が変わるとか、世界が変わるようももっとおおきな概念です。流れそのものが変わるのだから。そこで始めて、存在の力が出てくる。本当の底辺が変わってくる。存在の力はどこから出てくるのか。

 歴史の目的は色々なベクトルを持っている。最初は民主主義の目的である自由と平等。これを民主主義だけでなく、もっと大きく捉える。次の目的は、多くの人が幸せに暮らせる。空間的に見たときには、周辺と中核との関係がどうなっているかをしることで、四番目が何しろ、全てを知るためという私の世界の目的です。

 歴史は変わらなければいけない。変わるはずと言うことで、存在の力に目をつけました。存在の力でどう変えていくかと言うことで、サファイア循環が出てきます。

 ここでは、サファイアの内容よりも、登場人物を出しています。地域が主体になることと、そこでの中間の存在、それでそれぞれの項目、問題を解決するのか、問題そのものをどう決めるか。

 存在の力で変えるときの最大の要素はハイアラキーから配置にシフトさせます。分化と統合に変えて行きます。完全につくり方を変えます。数学モデルで理論化すると同時に、それぞれ何が変わるのか、分化するのは何か、支えるものは何か、統合させるものは何かというカタチで持って行きます。まだまだ、ここは抽象的です。

 4.5以下は、歴史の中の重要なファクターについて、説明しています。4.4までで歴史の流れの概要を示しています。

4.5「未来方程式」

 4.5「未来方程式」。名前に凝っています。小さな変化が大きな変革になっていく力がどのように発生するかを表しています。情報共有が重要なパラメーターです。

 これを思いついたのは情報共有です。仕事のプロセスから生まれた。上からの指示ではなく、皆が気づきを共有していく。それを循環させていく。その底辺の力は何なのか。やはり、共有が一番大きい。

 ここで意思の力の世界と存在の力を対比させます。それらが歴史を変えていくこと、歴史が進化することはあるものが淘汰されて、残ったものが新しい世界を作り出す。歴史というのは。恐竜の時代からそういうカタチで進化してきた。意思の力にしても存在の力にしても、現時点では、思いついたものを並べた二すぎない。そこにシナリオを付けないといけない。皆、関係性です。

 未来方程式そのものは数式で表せるようにしましょう。これが一つのハイライトです。

4.6「歴史哲学」

 4.6「歴史哲学」。これはヘーゲルからもらった言葉です。考え方としては、18・19世紀のヘーゲルがそれまでの国民国家・フランス革命から描いた絵と20・21世紀の私が描く絵では、その2世紀にあったもの、二度の世界大戦、全体主義、アラブの春、移民問題のようなものが異なります。特にムスリム関係がヘーゲルの視野にはなかった。

 ヘーゲルは自由を大きく取り上げた。平等が欠けていた。全体主義が出てきたのは、平等を追求したからです。ムスリムのように神に対して、平等な世界、コミュニティ、それが今の混乱を招いているという感覚。歴史哲学そのものが次のページをどう開くのかというところです。

 分化と統合と存在の力を挙げています。言葉を換えた方がいいかもしれません。インフラが変わると言うこと、それの変え方と変わった姿。ハイアラキーでは単純なものが、配置の世界では、トポロジー的変化を起こすと言うこと。

 分化の部分は楽かもしれない。アラブの春でいうと、SNSでのコミュニケーションで、各人の生きる意味で分化は起こります。そのままでは、アラブの春以降では、さらなる混乱を招きます。ロシアではないけど、以前の姿の方がいいと言うことになります。その次のシナリオができていない。新しい形での統合の部分が。

 その統合をどういうカタチでやっていくかが、未来の歴史です。つながりをどう持って行くのか、大きなファクターとしてのグローバル化と多様化にどう対応させていくのか、その元で国家をどういうカタチにするのか。まあ、日本は最後だけど。

4.7「新しい循環」

 4.7「新しい循環」。これは名前が違いますね。どちらかというと、それぞれのファクターがどう変わっていくかです。その一つが地域、二番目が企業、三番目は国家、四番目は超国家としての国家連合」です。だから、「新しい変革」の方がいいかもしれない。それぞれがバラバラだけど、つながっています。特に企業の役割は大きく変わります。

 今となっては、企業は全体のエネルギー源です。企業と中間の存在とつながって、国家自体をバラバラにしていく。国家連合と個人をつなげていく、三層構造。

4.8「市民=超国家」

 4.8「市民=超国家」。これはトポロジーの未来形から出てきたものです。地域と国家を軸にして、市民と地域(中間の存在)、国家と超国家がつながる。最終的には市民と超国家がつながる。荒唐無稽だけど、ムスリムはこの形態に近づいています。

プレゼンから作り上げる

 今回はICレコーダーを使って、プレゼンを見ながら、感想を述べる。プレゼンを変えて、次のシナリオを描く。それらを回していく。一気に変えていくと、空中分解をおこす。根気強いカタチになる。

詳細と概要が同時進

 そして、詳細編まで行かないといけない。こちらの方がはるかに変わってきます。歴史は詳細と概要が同時進行します。詳細のところは多くの人がそれぞれのアイデアで収集してきます。それは自分の代わりでやってもらっているという感覚。それをまとめるだけでなく、一緒になってまとめるのが、歴史学者としてのあり方でしょう。

1日の使い方

 1日の使い方もそれに沿って行ないます。七つのステージをどう使っていくのか。決めたとおりに行動できない。それはなぜか。どっちみちやっても、小さいことと思っている。積み重ねではない。

持って行き先

 持って行き先がない。持って行き先は他者ではない。他者自体が居ないんだから。どうでどうすればいいのか。こでの時間は残っていないですよ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ