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無限次元空間にもどる

未唯へ

 ファミマからもジンジャーエールがなくなりました。

 しゃぶしゃぶは大人7人で5万円、一人7千円です。豪勢です。

 ますだかおり、Iさん、30過ぎているそうです。豊田から移ってきたかわしまよしこさん。お帰りなさいと言われた。

無限次元空間にもどる

 空いてる時間は無限次元空間にいます。むしろ、開けます。狙いは言葉によるロジックです。後先を考えずに部分から全体を考える。一つのテーマをずっと考える。自分なりの答えが出るまで。往復のバスの中、寝る時もつかいます。

 無限次元空間を旅することを発見したのは、大学の教養部のときです。皆が友達とあそんでいることにたいこうして、自分の中にそういう空間を作り出して、その中を旅行してい た。宇宙の中の地球のここにいることと無限次元空間に居ることはイコールです。そんなに固定的なものではない。この概念がある限り、全てを超越できます。

 無限次元空間に居ると言うことは、周りがない状態です。浮かんでいることです。外からの干渉はない状態です。自分の行動、一つひとつに意味を持たせる。外なる世界を更に内側に、内なる世界を更に外側に。人はやはり、そこには居ない。

 人間とは関係しない無限次元空間には先には、数学が住んでいた.その隣に歴史も居た。

 無限次元空間に居る以上は、余分なことを考えるのは止めましょう。淡々と自分のミッションをこなすだけです。カントのように、生まれてきた理由を求めます。その意味では周りの風景を消しましょう。無限次元空間は時間をも超越します。

個人の活性化

 個人の活性化から地域の活性化ができる条件をかんがえている。個人の活性化をするためには考えて、全てをあらわすこと。個人の思いが地域に伝わるためには四つの機能がひつようだということ。それがあれば、地域の活性化につながる。その時のグループの役割は後から述べます。

 危機感から始まった個人の活性化が幸せになること。幸せになるにはどうするのか。

iPad2

 Twitterで書いて、次の日にブログにしましょう。日付は元に戻します。早く、iCloudでデータベースを作らないといけない。

sfdcの動き

 sfdcの動きは確認しよう。二千万人のコラボのために。それとライブラリの市民提供の可能性のために。現在の可能性はsfdcです。Sに聞いたけど、相変わらず、否定的。彼は何をしたいのか。無駄なことばかりやっている。

 人間関係で解決しようとするのか? 本当に分かっているのか。理念にもどるしかない。そして、内なるものになる。

次期ネット

 パートナーに言いたいのは、目的を忘れるな!と自分の役立つことに全てすりかえなさい。

GMへのメッセージ

 元々は、名古屋に来て、循環ができていないことを感じて、サファイア循環を作り、それに即して、販売店ヒアリングを行った。とくに、クルマは売ることだけだった。うれなくなっても、使われているのだから、使えるようにしていけばいい。

 それによっと、ローコスト・ローエネルギーを達成します。同時に、車を持つことの負荷を減らし、利便性を増します。

 本を読むと、色々な民主主義があることがわかる。その民主主義を変えていく時です。ポイントは市民とそれに託された政府。政府が支配することはできない。自ら動くしかないと言うのが、市民コミュニティの考え方です。政府というのは、一番上にあればいい。国を超えてでも。
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裏ロジック 個別編

8.1 販売店要望
 4つの機能で対応
  販売店が望んでいる、お客様とのつながることを集中的に考えて、4つの機能を見つけ出した。これを具体化する。
 お客様環境との接続
  お客様のインターネット環境をイントラに取り入れ、販売店自身のシステム化を推進する。それで、お客様との接点を作る。
 使える環境
  先行の販売店でのシステム・ノウハウ・知恵を事務局で他の販売店に展開することで総合力を上げる。
 インターネットの適用
  高速で、オープンなネットワークを前提にインターネット技術の適用を販売店で行えるようにするバックヤードとする。

8.2 システムの方向
 層別したシステム
  電算部からは基幹系を営業支援系-標準インターフェース-基幹業務系に層別してシステムつくりが提案された。
 イントラの有効活用
  イントラとして、大容量化し、電話なども共有化する。今後、インターネットとか、コンテンツのプル環境を保証していく。
 バラバラなもの
  基幹系システムは触れない状態になっている。社会は変わってきている。どのようにして、その調整をしていくか。
 バラバラな対応
  実際に作らない私にとっては、バラバラなものはどうでもいいことです。その前提で提案することを考える。

8.3 つながる
 販売店へアピール
  PHV展開に併せて、販売店でやってもらいことの説明がなされたが、売ること主体の販売店の理解は得られていない。
 お客様へのセンサー
  メーカーは商品の見方を変えていきたい。暮らしに役立つことと、メーカーが直接関与できるセンサーとして位置付ける
 販売店の淘汰
  環境問題をうけて、さまざまな動きが行われている。3.11以降、温暖化問題から社会を見直す動きが顕著になっている。
 三段ループ
  お客様をメーカーが管理するのは得策ではない。強さが弱さになる。情報を選択し、企画し、伝えることで、店舗が動ける。

8.4 次期ネット
 時間軸
  2012年10月より開始して、2013年10月に完了する。全店舗への100Mbpsの設置を目標にする。つながるネットのベースにする。
 販売店の多様化
  インフラとしては画一にするが、店舗の活性化がお客様とのつながりを制する。そのために、ネットワーク技術を使う。
 プル型システム
  ネットワークはライブラリとタブレットなどと必要な時に、その場で持って来れるような仕組みに変えていく。
 ソーシャルネット
  2020年のあとには、2030年の社会システムとの接続が必要になる。企業でのシステムの進化を図っていく。

8.5 環境問題整理
 エネルギーと幸せ
  エネルギー問題が解決したとしても、我々は幸せになれるのか。ふんだんに使えた、今までは幸せだったのか。
 豊かな生活とは
  有限な物資をいかに使っていくか、太平洋戦争はエネルギーを取り合うことで始まった。ジリ貧を避けて、ドン貧になった。
 廃棄物とは
  廃棄物は要らないものだから、他に押し付ける。埋めるにしても燃やすにしても根本は片付かない。シェア社会で考えていく。
 一人ひとりが存在できる
  人口問題と環境問題はつながっている。人が増えたから環境が悪くなった。では、減れば問題がなくなるのか。

8.6 環境の動き
 グローバル限界
  グローバルは、世界に大きな変化を及ぼしている。国に依存していては、日本の先行きが見えない。地域で発想していく。
 地域協働の限界
  行政主体の地域協働は、市民の多様性を吸収できないので、市民側に主導権を渡したい。
 コンパクトシティ
  車で移動するのではなく、歩いていける距離にインフラを集中させる。新しい農村に観光立国的なイメージを入れる。
 リーマン・ショック
  市場に任せた結果、金融会社が暴走した。国は金融会社を救済した。これは3.11クライシスで東電救済と同じ考えです。

8.7 環境の捉え方
 バラバラな動き
  環境問題への対策が市民に対して、バラバラに行われている。市民の立場から課題整理し、声を出していくことが必要。
 社会モデルを支える
  仕事の関係でモデル化したときに3つの要素が浮かび上がった。それはネットワーク、コラボレーション、ライブラリです。
 既存の組織
  コミュニティを既存の行政組織で対応することは難しい。多様な課題に均一対応ではなく、自ら動ける仕組みが適している。
 クライシス対策
  2030年を考えた時に、東海クライシスを考慮する。クライシスまでの準備とそのあとの対応。

8.8 2030年までの姿
 カタチにする
  行政はコミュニティと共に生きていく覚悟が必要になる。市役所は市民の状況を把握し、意識を変革し、情報共有していく。
 コミュニティ支援
  コミュニティをゼロから作るのではなく、市民とつながりを持つ組織を見本とする。活性化した店舗・スタッフで考えたい。
 国の役割
  サファイア社会で考えた時に、何が夢になるのか。理論的に考えて、要素を出し切る。ローカルとグローバルの複合国家。
 全体効率
  先行技術でのエネルギーを積極的に進めると同時に、図書館クラウドなどのソフト面でも仕組みを提供する
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裏ロジック 生活編

7.1 考えること
 考えるのは面白い
  一人ぼっちだから考えたのか、考えたから一人ぼっちなのかわからない。だけど、考えることは面白い。どこでも行けます。
 考えるエネルギー
  考えるにはエネルギーが必要です。考える対象は好奇心がエネルギーです。常に自分の中に蓄えないとやっていけない。
 ツールは進化
  ツールは常に変えてきた。ベースはアナログです。それと蓄えることです。雑記帳のように20年来のツールもあります。
 理解されない
  考える生活は単調です。何かを発見して、進化していきたい。他人には理解できない世界です。だから、好きなんですけど。

7.2 考える生活
 ないがしろ
  身体のこと、家のこと、仕事のことをないがしろにしている。それで、自立した気になっている。甘えているのは確かです。
 会社を使う
  通勤時間を含めて、12時間以上を会社に使っている。自分を育てて、社会を変えるために、会社は存在している。
 自分自身の定義
  社会に向かうに当たって、自分自身の定義をします。生まれたモノとしての役割を果たします。
 他は当てにならない
  社会に向かうに当たって、他人は当てにはしません。求めません。孤独と孤立の中で、疎外されることが前提です。

7.3 社会に向かう
 とことん楽しもう
  孤立した存在を楽しんでいるかもしれない。孤立ならば、障害を全て、無視できる。そこから、創り上げる楽しみがある。
 蓄えられるもの
  読書を始めとして、情報収集する力はかなりのものになりました。自分のライブラリを持っているのが、強みです。
 何でもできる
  存在を賭ければ、何でもできると信じています。問題は対象です。自分中心だから、自由に変えられる。
 複雑性です
  未来とか社会とかは一気に変えるのではなく、周辺が何かを気づくことで、徐々に変わり、一気に変化するものです。

7.4 社会に提案
 私は作らない
  私は原則として、作らない。作ることは、選択肢を減らすことになる。考えて、見ているだけにします。提言します。
 話し相手がいない
  考えることから、話し相手を求めて、未唯空間で山を降ります。デカルト・カント、宇宙の旅人、パートナーに期待します。
 予言者
  予言として、発信します。同じ考えの人がいたら、ツイッターでシンクロして、ブログでトレースできるようにして置きます。
 グランドセオリー
  最大の行動の証しはグランドセオリーを示すことです。それを証明して、自分自身の存在を示すことです。

7.5 社会を変える夢
 定年時の宣言
  定年時に、宣言したことをやっている。無視され続けることに対しては、大きな意思で、インタープリターを待ちます。
 最後の行動
  1500万円の収入に見合う結果とか、心の安定を得られるために、努力します。夢を実現する最後の行動です。
 バタバタするのか
  亡くなる前の準備です。最後までバタバタしてもしょうがない。どのみち、なくなる世界だから。存在と無を貫きたい。
 生き方
  結局、何も挑発できそうもない。自分の中で満足すればいい。奥さんのような無為な生き方にあこがれますね。

7.6 自分の時間
 自分に課したテーマ
  20歳代に自分に課した3つのテーマに従う。20・30歳台の数学、40・50歳台の社会学、そして、60・70歳のの歴史学をおこなう。
 何通りも書く
  とりあえず、何通りも書きましょう。見えるようにすることです。書くためのツールも見えるようにします。
 集約する
  雑記帳はブログを通じて、未唯空間に反映してきた。本からのOCR資料は中途半端にしてきた。全てを集約していく。
 生き方の指針
  自分の時間を自分のために使うことを基本とするが、成果物は皆のために考えて、皆の財産にしていく。

7.7 サファイア生活
 タイムライン表示
  タイムラインで全てを残すことを生活の基本にして、表現する。その中で、偶然が教えてくれたものを組み立てていく。
 どうしたらいいのか
  未唯空間をまとめることで、どうなっているかが分かるようになってきた。どうしたら、いいのかを示したい。
 サファイア社会で生きる
  サファイア社会での生き方は、個人が他を支援することの連鎖です。そのためには、意識を持つだけで十分です。
 書くことの意味
  生き方の基本は書くことです。どんなことでも残すことです。偶然が示してくれたことには意味があります。

7.8 最後の挑戦
 考える年代
  数学・社会・歴史という順番は、それぞれの年が思考するのに合っているから。数学思考が最初でよかった。
 組織の弱点
  後は、実現してくれる人を待つだけです。ここまで来て、つなげてくれる人が不在ですこの組織の最大の弱点です。
 地球原理的発想
  歴史の観点を持つことが、偶然を見逃さない。地球原理的な発想では、偶然は必然です。意図をいかに掴まえるか。
 宇宙の旅人に戻る
  数学は対象物を選ばないルールを提供してくれる。ついでに主体をなくすことも可能です。それが宇宙の旅人のスタンスです。
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エネルギーシステムにおける技術革新の可能性

『プラチナ構想ハンドブック』より

エネルギーシステムとは一般に「エネルギー資源の採掘から、輸送、変換、最終利用(われわれが需要端においてエネルギーを利用することを指す。たとえば、乗用車用の燃料としてガソリンを利用する場合や、家庭の厨房でガスを利用する場合が最終利用である。)に至るまでの複雑なネットワークシステム」と定義される。しかし、ここでは話をわかりやすくするため、非常に単純なエネルギーシステムを考えてみよう。いま、一次エネルギー(地殻から採掘され、加工されていないエネルギーを指す)として、一種類の化石燃料(たとえば天然ガス)が利用されていたとして、天然ガスが最終的に利用されるまでの流れが図1のような1本の鎖のように表されているものとしよう。これを鎖型エネルギーシステムとよぶ。鎖型エネルギーシステムは、最も単純化されたエネルギーシステムの一類型とみることができる。

図1のようなエネルギーシステムにおいて、エネルギーの採掘から利用に至るまでの一連のプロセス構成(採掘、輸送、変換、最終利用)を、エネルギー資源の「ライフサイクル」と呼ぶ。これは、エネルギー資源が地球から採取され(生まれ)、多様なプロセスを経た後、最終利用に供され利用不可能な熱となって地球に放出される(死ぬ)までを人間の「ライフサイクル」になぞらえたものである。いま、最終需要端のエネルギー需要から、エネルギー資源の必要量を算定するには、各プロセスのエネルギー効率を掛け算することによるライフサイクルエネルギー効率を求める必要がある。

たとえば天然ガス採掘の際には、日本に輸送するため液化する必要があるが、その液化のエネルギー効率を向上させるとか、輸送タンカーの航行効率を向上させるということでも良い。あるいはエネルギー変換プロセスとしての発電効率を向上させることでも良い。または、家庭において電気を消費する家電製品の効率を上げることでも良い。一例として、皆さんはエアコンのカタログを詳しくご覧になったことがあるだろうか。エアコンの性能を表す指標の1つとしてCOP (Coefficient of Performance : 成績係数)と呼ばれるものがある。 COPとはエアコンのエネルギー効率を測る単位であり、1kWhの電力で5kWhの熱を部屋の内から外へかき出せるときにCOPは5であるという。したがってCOPの高いエアコンほど、同じ部屋の冷房をする場合でも消費電力が少なくて済むのである。同じような観点からテレビの消費電力を比較してみても良い。テレビはブラウン管のサイズによっても消費電力が異なるが、最近では、プラズマテレビや液晶テレビなどブラウン管を用いない新しいテレビが登場するようになった。液晶テレビの消費電力は、一般にブラウン管テレビより小さいため、ブラウン管によるテレビから液晶テレビに買い換えるといったことでもエネルギー効率の向上になる。

それでは、今度はやや性質の異なる技術革新を考えてみよう。いま、天然ガスを燃料とする火力発電にかわって太陽光発電を用いた場合を考えてみよう。太陽光発電は、原理的には太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換するものであるから、直接化石燃料を利用するわけではない。したがって、化石燃料を起源とする上記の鎖型エネルギーシステムの中には当てはまらないように思える。

しかし、もう少し考えてみよう。太陽光発電システムの構築は、シリコンウエハの製造、製造されたシリコンウエハのセル化、セル化された太陽電池のモジュール化、周辺装置(いわゆるBOS)の付加の四段階に分けられ、各段階において様々な原材料が投入される。

そして、このような材料を製造するにはエネルギー資源が必要である。たとえば、太陽光発電システムのアルミニウム枠やガラス、鉄の架台を製造する際には化石燃料が投入されている。したがって、天然ガスの発電所のように直接化石燃料を利用しているわけではないが、間接的にはやはり化石燃料を利用しているのである。いま、われわれが考慮したいのは、無限にふりそそぐ太陽光のエネルギーを計測することではなく、限りある資源である化石燃料などの再生不能エネルギーをどの程度消費したか、そして気候変動を引き起こす温室効果ガスであるC02をどの程度発生するかである。したがって、ここでは太陽光発電が直接利用する太陽光エネルギーの計測をわれわれの頭からはずし、間接的に原料製造に消費される再生不能エネルギーの方を評価に含めることを考える。そのために、直接燃料として消費したエネルギーだけを考慮する狭い意昧での効率の概念から、間接的に消費されたエネルギーをも統合する広い意昧での「効率」の概念に拡張する。以後、この「効率」の指標を、狭い意昧での効率に「」をつけて「効率」とよぶことにする。つまり、「効率」の分子には、火力発電なり太陽光発電の出力である電気エネルギーを取り、分母には、燃料として投入された再生不能エネルギーと設備製造のために間接的に投入された再生不能エネルギーの和を取るのである。たとえば、火力発電において、投入された燃料のエネルギーが100で発電された電気のエネルギーが40である場合、通常の発電効率は40%である。ここで、発電所の製造などに投入された間接的なエネルギーを分母に加えたのが「効率」である。ただし、火力発電においては、燃料として投入されているエネルギーは発電所の製造のために投入されているエネルギーよりはるかに大きいため、「効率」は、先に述べた40%とほとんど変わらない。通常の効率と「効率」が大きく変わるのは、太陽光発電や風力発電のような場合である。この場合、燃料として投入される化石エネルギーはない。太陽光発電の「効率」は、降り注ぐ太陽エネルギーを電気のエネルギーに変換する発電効率ではなく、分母に太陽光発電の製造に投入された再生不能エネルギーをおき、分子に発電された電気のエネルギーをおく。

このように定義すると、太陽光発電システムのように直接燃料を消費しないものも、天然ガスの発電所とおなじように評価することが可能となる。また、同様に化石燃料の消費量を求めることで、太陽光発電システムと火力発電システムの直接・間接のCO2排出量を比較することもできる。このようにして比較した結果を図2に示す。

この図から、次のようなことが読み取れる。まず太陽光発電システムのCO2排出量は、石炭、石油、天然ガスなどの火力発電よりもはるかに小さい。次に、太陽光発電システムのCO2排出は設備の製造に起因しているのに対して、火力発電の場合は、ほとんどが経常運転すなわち燃料の燃焼によって生じている。さらに、この棒グラフの高さから太陽光発電は、化石燃料を利用しない(CO2を発生しない)発電技術という訳ではなく、化石燃料を「効率」良く利用してCO2の発生を少なくする技術である。すなわち、自然エネルギー利用技術も、上述したエアコンやテレビと同様に、「効率」向上の技術の一種であるといえる。る。さらに、その原材料を同じ手続きで原料費と粗付加価値に分解する。こうした作業を次々に繰り返していくとどうなるのであろうか。結局、乗用車一台の値段は、乗用車を構成する直接・間接の原材料製造工程の粗付加価値の総和に還元されるのである。つまり、物を作る上で、本源的な投入は付加価値部分のみであることになる。これをいうなれば、付加価値価値説とでもいえるのが、産業連関分析の考え方である。

さてそれでは、物の値段を決める直接間接の粗付加価値とは何であろうか。それは先に述べたように、労働者の賃金、資本設備費、営業余剰、間接税などであり、特に大きいのは賃金と資本設備費である。結局、ある物の値段はそこに投入された直接・間接の労働や資本の投入量が大きいほど高くなることになる。

そこで、これまで述べてきた革新的なエネルギー技術を眺めてみよう。太陽光発電システムやその応用版である宇宙発電衛星システムは、多様な原材料と資本設備の投入の賜物である。また、上述したバイオマスエネルギーは、植物起源のエネルギーであり、その種撒き、育苗、植樹、下草刈り、間伐、伐採など多くの労働力の賜物である。翻って化石燃料の採掘プロセスを考えてみよう。これも探査から採掘まで多くの技術の集積であるものの、いったん巨大な資源を発見し、採掘が開始されると、枯渇に近づくまでは自噴してくる油井やガス田も多い。勿論、海底油田など採掘や精製に大きな資本設備を必要とする場合もあるが、こうした例外を除いた一般論として比較するならば、資本投入の塊のような宇宙発電衛星や労働投入の非常に大きいバイオマスエネルギー技術より、資本や労働の投入量は小さいといえる。すなわち、革新的エネルギー技術は、在来型の化石燃料をベースとしたエネルギーよりどうしても高くならざるを得ないのである。こうした条件を覆すために、多くの研究者が日夜努力しており、このこと自体はすばらしいことである。しかし、化石燃料が本当に枯渇に近づき、海底油田や非在来型石油資源など余程採掘条件の悪いところからしか化石燃料が得られないという事態に至らない限りは、革新的エネルギー技術が相対的に高くつくという事実は変わらない可能性が高い。

したがって、革新的エネルギー技術の研究開発だけをおこない、その導入については市場に任せるという戦略では、ライフサイクル効率ないしライフサイクルC02の改善は進まないであろう。
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裏ロジック 本・図書館編

6.1 多読の世界
 本を借りる
  本は図書館から借りるもの。そうしないと多読できない。多読しないと武器にならない。多くの人と会話するためです。
 本をためていく
  多読することにより、速読できるようになります。自分の中に本が溜まってくると、その先を読むかどうかが分かります
 社会を見る
  コンビニ研究で習得した、品揃え、スタッフ、市民の三つの観点で観察してきた。図書館から社会を見ていく。
 図書館から見る
  観察を内側から行うために、返本ボランティアの5年間は役立った。協議会は単なる顔つなぎです。もっと機能的にしないと。

6.2 図書館を使う
 新刊書を読む
  新刊書が図書館の命。シェアの先駆けです。借りていくだけの人が多すぎる。図書館を守るという意識が必要です。
 読む環境を広げて
  本を読むためには環境が必要です。借りて読む為に、環境が必要になる。私はシステム的なアプローチを行って来ました。
 ブランドという考え
  11年間で1.3万冊以上、新刊書を借りて読んできた。おかげで、図書館そのものを自分のブランドにすることができた。
 皆に考えてほしい
  図書館は守ると同時に、変えていかないといけない。そのために、さまざまな図書館を見て、考えて、展開を図っていく。

6.3 本から広がる
 本で変わるもの
  私を変えた本は多くはないが、考え方をガラッと変えた本とか、言葉を与えてくれたり、生き方を示してくれた本はある。
 再生するものが要る
  本は自分の中で発見したものをつなげて、再生して、新しいものとして、社会に戻って行く。社会への提案につながります。
 要点を出す
  本はデジタルライブラリとして、保有することで、ポイントアウトして、未唯空間の7つの項目と関係づける。
 ライブラリから変わる
  図書館は社会にとっても、歴史にとってもライブラリが「知の入口」です。ここを拠点に地域は活性化していきます。

6.4 コミュニティ
 個人を強くする
  個人が強くならないと市民社会の活性化はできない。読書で多様な人と出会い、考えることです。自分で選べる世界です。
 皆のためにできること
  生涯学習は資格を得るためにやるような雰囲気が強いが、必要なのは、皆のために、何ができるかを考えられることです。
 市民活動事務局
  図書館を中核にして、市民活動を行う時に、人的な面、運用面、ライブラリの展開を行う事務局が必要になる
 進化させる
  友の会は図書館だけを対象にするとか、図書館に従属するものではなく、社会的な存在です。サファイア事務局に進化します。

6.5 ライブラリの役割
 自己組織化
  未唯空間を作りあげたように、膨大な情報から、必要な情報をまとめ、個人レベルで発信することが次につながる時代です。
 市民の活性化
  市民の活性化のためには、個人の能力アップと同時に、インタープリターとしてのグループが必要です。学習は必須です。
 力を得る
  市民の力を集め、行政へインタープリターする役割を図書館が持つ。本を預かって、貸し出している意識から脱却していく。
 訴えたいこと
  図書館に対して、固定した概念を図書館関係者は持っている。つながるためには、その概念を打破することです。

6.6 情報センター
 読書環境を保証
  読書環境を保証するには、お金がかかるし、読んだ成果も目に見えない。公共図書館は本だけでなく、読書環境をシェアする。
 図書館と市民
  図書館は市民の意識でカタチが決まる。市民の意識は読書環境で変わる。その二つの関係を循環させることが重要です。
 力を得る
  市民の力を集め、行政へインタープリターの役割を図書館が持つ。本を預かって、貸し出している意識から脱却していく。
 訴えたいこと
  図書館に対して、固定した概念を図書館関係者は持っている。つながるためには、その概念を打破することです。

6.7 変革のライブラリ
 仕事を変えるライブラリ
  お客様を把握でき、メーカーからの支持を与えれる。過去からの伝達です。ノウハウを進化させることで社会に適応できる。
 社会を変えるライブラリ
  NPOでの活動は、殆どが事例です。枝廣さんもゴアも同様です。それらの情報を皆に見えるカタチで伝えわれば、武器になる。
 歴史を変えるライブラリ
  歴史は過去の人が、次はうまくやるように、思いを集めたものです。本が武器になれば、警鐘を鳴らし、皆に提案していく。
 ライブラリという空間
  ライブラリという空間は、コラボレーションという近傍系により、グループが設定されている、それで世界を覆っていく。

6.8 意識と知識
 支援する意味
  ローカルが主体的に動くことに対して、グローバルが支援する。それを具体的に支援するのが事務局です。
 個人状況の把握
  ライブラリはストックする機能、フローしている情報とのリンク、拡大する機能、そして、個人を把握できるようにする。
 個々の活動対応
  事務局の主機能は個人およびグループの活動を注視して、それなりの答を導き、事例として、横に展開していく。
 ローカルから力を得る
  ライブラリとコラボレーションのやり取りから、図書館のスパイラルを見ている。必要な機能を提案していく。
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裏ロジック 仕事編

5.1 皆の夢をかなえる
 自分の思いを皆の思いに
  皆の思いを自分の思いに、自分の思いを皆の思いに、思いをカタチに、カタチに思いをにまとめた。4つのフレーズで循環する。
 皆の思いを自分の思いに
  自分の思いを再確認して、再度、皆の思いにした後に、システムを考える。使うことをメインにして、必要なものは作る。
 思いをカタチに
  システムを作ることは一部です。それが使えるようにするには様々な工夫と仕掛けとユーザーの参加が必要になります。
 カタチに思いを
  販売店システムはさまざまな販売店に展開しないといけない。そのためには、ファシリテーションの機能が必要になる。

5.2 サファイア循環
 エンパワーメント
  エンパワメントする。ローカルで考えたことは、自ら実現しないといけない。それにより、多様な現場で、発想が生きてくる。
 インタープリターション
  ローカルであるテーマを議論して、自分たちの要望をまとめる。それを適切なカタチでグローバルに伝えて、動いてもらう。
 リアライゼーション
  作ることが変わってきている。マスに対して、同じものが適用しない。マーケティングに影響する企画の重要性が増している。
 ファシリテーション
  ローカルを勇気づけるためのノウハウをローカルが分かるカタチで残すことがグローバルの役割です。

5.3 販売店システム
 勇気づけ
  本社でのライブラリは、店舗でのお客様対応などを支援するためのモノです。フローからストックへの進化させます。
 提案まできていない
  ローカルでのサファイア循環が規定されます。コラボレーション、吸い上げのデジタル化まで、販売店は達していない。
 サファイアネット
  販売店システムの店舗活性化のためには次期ネットでインターネット技術を販売店主体で使える環境を提供します。
 ネットのオープン化
  次期ネットおよび基幹系・情報系のシンプル化を行い、販売店システム全体をインターネットの世界との親和性を拡大させる。

5.4 販売店の範囲
 メーカーループ
  40年掛けて、「売る」ために作り上げてきた。本部とメーカーでループを作っている。販売店ループと論理的に接続させる。
 要望の吸い上げ
  お客様の要望はお客様ループでスタッフ・店舗が吸い上げ、販売店ループで本部が吸い上げる。そして、メーカーループに渡る。
 カタチづくり
  従来の三次元構造を重層化したイメージを持つ。メーカーループ、販売店ループ、お客様ループの縦の関係です。
 枠から脱する
  販売店は売るという役割で存在してきた。Thinkするのはメーカーであり、商品次第の世界で生きてきた。枠から脱する。

5.5 サファイア機能
 活動実態の把握
  販売店の活用として、お客様へのアピール、お客様の状況把握、お客様からの要望の吸い上げなどの活動を把握する。
 未唯空間との関係
  仕事単独で考えるのではなく、社会のコラボレーションの変化、メーカーの役割の変化、数学思考、歴史認識を含めて考える。
 お客様からの発信
  オープンなネットワークで、インターネット技術を採用することで、コスト削減を図り、販売店での個別活用を支援する。
 販売店の意識
  ライブラリ展開を見ていると、販売店は体質を変える気がない。変わらない販売店は自分で考えてほしい。

5.6 販売店の要望
 販売店の危機感
  クルマを取り巻く環境は変わってきている。販売店の「売る」ことではなく、お客様とつながることを行っていく。
 言葉にできない
  販売店要望は販売店システムにおけるインタープリテーションの可能性を信じて行った。なかなか言葉にはならない。
 提案すること
  確認結果をガイドにまとめた。かなり、根源的なものになった。何かを作ればいいものではなくので、提案することにして。
 説明すること
  ガイドを説明するのに、相手側に合わせたが、何分にもベースがない。インタープリターを探して、ゆっくり行う。

5.7 社会に参画
 会社の方向
  クライシスとミッションから、対応策を考えました。いい町・いい社会にするために、会社として何をするかを明確にする。
 発信を促す
  販売店要望を超えて、社会要望を見ても、個々の発信をベースです。コラボレーションが社会全体で大きな役割を果たす。
 シェア社会ガイド
  社会はシェアする要素が増してくる。販売店の仕組みを変えていくシナリオを示す。次期ネットもつながるネットにする。
 ネットワークは変わる
  ネットワークは多様で、広域です。ネットワークはライブラリとつながり、コラボレーションで人とつながります。

5.8 社会変化を促す
 システム対応
  システムを作ることから使うへシフトして時に、システムの機能には偏在が起こる。事務局機能で調整を図る。
 メーカーの力
  市民の状況が分からないと、スマートグリッドは動かない。サーバーとかデータエントリーなどはメーカーの得意分野です。
 ソーシャルネット主導
  市民とコミュニティ間のやり取りはSNSで行う。企業も行政もNPO主体のSNSに参画して、コンテンツを提供する。
 潤滑としての事務局
  事務局は、異なるループの間の循環を保証します。循環のために、方向を示し、状況を見える化して、即時判断を可能にする。
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ニーチェ

『西洋哲学史』より

ニーチエ(一八四四~一九〇〇年)は、牧師の息子として生まれ、文献学の優れた学生となり、バーゼル大学で教鞭をとった。しかしながらそのキャリアをすぐに捨て、彼はある仕事に没頭する。みずからの病やひとびとからの不理解にもかかわらず、彼は情熱的にその仕事に取り組んだ。しかし最終的にぱ、ニーチェ自身か狂気におちいることによって、この仕事は頓挫することとなる。

ニーチェの諸々の著作は、難解さや矛盾、誇張、象徴的で詩的な表現などによって彩られているために、彼の仕事をひとつのまとまったものとして厳密に理解することは困難である。しばしばひとはニーチェを暴力(ナチズム)に関係づけたり、あるいは戯画化してきた。ニーチェはまったく独自の思想家であるか、とはいえ初期に彼か受けていた影響を見逃してはならないだろう。とりわけ重要であるのは、ワーグナーの作品とショーベンハウアーの思想である。

ショーペンハウアー(一七八八~一八六〇年)はたんに「ペシミズム」で通った哲学者であるばかりではない。彼は人間についてのお高くとまった幻想を一刀両断した者でもある。彼は自然主義からニヒリズムヘの移行を実現した。それは人間の究極的な真理となろう。フロイトやモーパ″サソといった幅広い著述家たちのうちに、ショーペンハウアーの影響を見出すこともできる。

ショーペンハウアーは物自体と超越論的主観性に立ち止まることなく、世界を表象へと還元することによって、カント的批判を先鋭化した。すべての根底に、意志、すなわち生きんとする意志が存在する。それは純粋な自発性であり、普遍的な生の盲目的な力であり、それ自体は根拠も理由も目的ももたないものである。

この無名の意志は、暫定的なものでしかない諸々の個体を媒介にして、世界のうちにみずからを表わす。そのように表われた意志は、時間と空間の鏡のなかに映された、たんなる仮象にすぎない。空間のみがつねに若いままに保たれている。なぜなら空間は生まれることも死ぬこともないからである。人間だからといってなにかをもたらすということもないし、どこにもいたりつくこともない。人間の歴史は空虚である。なぜならすべては反復し、同一のものへと回帰するのだから。精神とは、意志か生み出す諸々の不一致によってつくられた幻想である。愛も幻想であり、その本性は種の再生産に奉仕することである。絶えずよみかえってくるわれわれの欲望は、あるときは障害に出会って満たされず、あるときは充足されることによって解消される。だからこそ、「生とは、苦痛と退屈のあいだを振り子のように揺れ動く」のである。

絶望のあまり自殺したとしても、ひとは満たされないひとつの生を消し去るだけであり、生そのものを抹消するわけではない。むしろ欲望に立ち向かうことによって、悪を根源から断ち切らなければならない。この「仏教的」診断か、われわれを同情道徳(われわれに人間の統一を感じさせるもの)へと向かわせ、禁欲(生きんとする意志の中断)へと、そして無関心な観想へと向かわせるのである。

ショーペンハウアーによってなされたこの最後の転回は、ニーチエがおこなう攻撃の特権的な標的のひとつとなった。

 1 哲学と価値--哲学者だちか織り成す協働のうちに入り込むのではなく、たとえそこに不協和音を鳴り響かせることになろうとも、ニーチエがただちに望んだのは、挑戦的で攻撃的な破壊者となることであった。「最後の哲学者」を自称することによって、ニーチエは〔哲学の〕墓堀人の役目を中し出たのである。彼は哲学のなにを非難したのだろうか。それは、哲学がそこから生まれ出たにもかかわらず、生を否定していることである。哲学は実在を仮象の名のもとに既め、無を実在(純粋精神やプラトンの《善そのもの》)の偶像とすることによって、みすがらの世界にたいする誤認を正当化してきたのである。

 2 評価の系譜学--道徳の足跡をたどっていくと、われわれは生へといたりつく。それは条件づけられていない唯一のものである。諸々の価値に気をとられることなく、われわれは諸価値の価値について考えなければならず、価値の背後にある評価の働き、および評価の背後にいる評価者を探求しなければならない〔以下、『道徳の系譜』の概要〕。

 3 ニヒリズムの乗り越え--利他的な価値は「終わりの始まり」である。キリスト教的「ニヒリズム」(神は十字架に架けられて死んだ)から近代のニヒリズムヘと進む連続的な運動が存在する。しかし近代のニヒリズムが「神の死」を宣言するとき、それがなにを意味するのかはまだ十分に理解されていなかった。この無神論は偶像崇拝のうちにとどまっている。なぜならそれはつねに否定すべきなにかを前提にしているからである。しかし神がまったく存在しないために、ちょうど仏教徒がそうしたように、みながこの無を絶対へと仕立てあげたのである! 「神の死」とはすべてのものの真理、意味、統一目的の終わりである。これぱ袋小路であろうか。それとも世界を全面的に新しく創造するチャンスであろうか。

 4 永遠回帰--「現代を覆っている解体や未完成という麻庫させる感覚に抗して、私は永遠回帰を差しだしたのだった」とニーチエは書く。なにものも存在せず、すべては生成し、生成したすべてのものは回帰する。存在は絶えず始まり、諸々の可能性の量は有限であり、すべてはかつて存在していた。同一のもの、がつねに回帰するのだから、神聖な意志というものは存在しない。また、始まりも中間も終わりもない世界はそれ自身で充足している。なぜなら、それはつねに始まりであり、中間であり、終わりだからである。言い換えれば、永遠回帰とは無神論を現実化するものである。永遠回帰は諸宗教の宗教である。古代において永遠回帰は予感されていた。子供たるゼウスはいたずらにさいころを投げ、そうして偶然は必然へとおちいる。古典的な哲学者たちは「悪いプレイヤー」である。つまり、彼らは原因、意味、目的を見つけようと望んでいるのだ。
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臨床哲学「哲学と市民」

『応用哲学を学ぶ人のために』より

はじめに

 本章は「哲学と市民」の主題系に属する。哲学と同じくらい「市民」も自明ではない。哲学が市民とかかわるとき、その市民とは誰なのか。誰が市民ではないのか。いまの日本の市民である〈われわれ〉と、たとえば古代ギリシアの市民とはどう違うのか。本章では、大阪大学を中心とした臨床哲学の取り組みを解説しつつ、プラトンの対話篇におけるソクラテスの振舞いと当時の市民たちの反応を参照して、「かかわり」のなかで哲学と市民の双方を究明し、かかわりの実践を反省し、構想したい。

哲学は街角に出るーどんな街に?

 ソクラテスは好んでアゴラ(市場)に立った。書物を通して自分を売り込むこと、後世に名を残すことを望まなかった。「書を捨てて街に出る」のは臨床哲学の第一感でもあった。そしていま、臨床哲学の多くのメンバーは大学の外、喫茶店や駅地下スペースなどで、市民と「哲学カフエ」を行っている。もっとも、その経験を論文その他のかたちでまとめ上げて、言葉にし、それをまた市民との対話ヘフィードバックする試みは続いている。

 それまでの階級社会と違って、ポリス市民たちは相互に「似通った」者たち、さらには「等しい」者たちであった。奴隷や女性を排除して成立するその同質性のうえで、若者たちの競争が生じる。彼らは「民会」で雄弁をふるって政治家としてのし上がろうとした。そのためにソフィストたちに金を払って、「都市における権力行使のための準備教育」を受けようとしたのである。現代の哲学カフェに集う若者たちはそのような権力志向を共にしていないように見える。それは彼らが--ソクラテスに慕い寄った青年たちがソフィストの顧客と一線を画したように--政治やビジネスの道具と化した知識を拒んで、真の「知への愛=哲学」を求めているからだろうか。確かなのは、ギリシアの合理的な公共精神と「正義」への信頼を彼らが失ったように見えることだ。ポリスの青年たちがポリスを防衛するために兵士として出陣し、あるいは近親者が殺されたときはその仇を討って共同体に代わって懲罰を下し、それらの危険と引き換えにのみ政治参加の権利を得たのと違い、現代の若者たちは軍事・警察・治安維持に汗や血を流すことなく、投票に行き、家でパブリック・コメントを書き込むなどすることができる。かたや、「死刑になりたくて」無差別の殺人を犯し、司法制度を自殺補助機械として利用しようとする者までいる。そのような「街」で市民とは何であり、知はどのような働きをし、哲学はいかなる役割を果たせるのか。

 ソクラテスはアテナイの法律を(まさに)命に代えても守ろうとした。戦争に従軍した。奴隷制に異議を唱えなかった。そのようなガバナンス(統治)を背景とする市民性は現代において可能なのか。ギリシアのアゴラには、理念としてすべての市民に食事を供する「公共のかまど」があり、それが政治共同体の統合を象徴していたが、そのような「中心」は現代の都市には見当たらないだろうーたとえ「かまど」の機能の一部、和やかに議論と飲食を共にする精神が、哲学カフェによって多少は受け継がれているとしても。

 筆者が体験したある哲学カフェを例にとろう。「先生はえらいか」というテーマだった。ソクラテスが参加していたら、「えらさ」とは何かをまず定義してかかっただろう。また、先生と呼ばれる人が多種多様に存在しようとも、どのような先生が真の先生なのかを吟味しようとしただろう。ところが、哲学カフェはそのように順序だっては進まないのが普通である。一人の女性は、「先生をえらいと思ったことはない」と発言した。それに対して、自分も先生の権威にかたっぱしから反発してきたという男性は、それだから自分は成長することができなかった、自分の生き方を後悔していると述懐した。これは人生経験を論拠として、知的・道徳的権威とそれへの服従を正当化する態度である。筆者の考えでは、哲学カフェで参加者は「生活者」として発言すべきであるから、この男性の態度はその限りで肯定できる。ただ、この人は、その論理を一般化して社会秩序に及ぼすのであり、そこに疑問が生じる。すなわち、先端医療技術の是非などの社会的争点について、倫理学の教授は権威者として社会に指針を示すべきであり、たんに個人として提案を述べるだけでは社会は治まらないと論じたのである。前述のように「中心」のない社会だからこそ根強く残る権威・権力へのあこがれと誘惑がここに窺える。これに対して、他の参加者や進行役はどう対応(尊重? 介入?)すべきか。哲学カフェのゆらぎの一つはここにある。

市民の/市民との対話

 臨床哲学は一般市民との間で哲学カフェをはじめ多くの哲学的「対話」を実践し、サポートしてきたが、その方法論の中にはネオ・ソクラティク・ダイアローグ(NSD)、すなわち新ソクラテス的対話と呼ばれるものも含まれている。ソクラテスがやはり知的権威者として対話に臨み、対話をリードしたのに対し、NSDの進行役は対話への介入を極力避け、交通整理に徹する。対話参加者(市民)たちが主人公なのである。ただし、このように反権威的に、その意味で民主的に振舞ったとしても、そのことだけで対話の思想的質が保証されるわけではない。ソクラテス同様、あるいは彼以上にわれわれも時代の子であり、この時代に支配的な言語ゲームに多少とも無自覚に取り込まれていると思われる。

 たとえばべ/~の止命・医療倫理は、少なくとも理論のうえで、「むだ」な延命治療のマイナス面が指摘され、クォリティーオブーライフ(生命・生活の質)が重視される方向にある。ソクラテスなら、生命でなく、「魂」の質を訴えただろう。たとえ生命に代えても守らなければならない上位の何か。現代のわれわれはそのような拠り所をもっているだろうか。むしろ、「人の命は地球よりも重い」という類の短絡したヒューマニズムが、しょせん論理的でありえないその情緒性のままで、われわれの日常的行動と公共的価値秩序のかなりの部分を席巻しているように見える。逆にそのセンチメンタリズムにいらだつ人々は、暴力の不可避さを偽悪的な表現で擁護する。市民たちを分けるそれら両極の間に共通の言語は成り立つのか。
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裏ロジック 歴史編

4.1 歴史に関心
 分析対象の拡大
  戦間期から分析を始めた。世界は全体主義になり、同じ流れから、民主主義というグローバリズムが始まった。
 変化
  全体主義に対する民主主義。その突破口はローカルを支配するグローバルをどう意識するか。ローカルを取り込んだ。
 反発
  グローバルはローカルを圧迫する。ローカルも様々な反応を示している。新しいローカルが解決していく。
 次の世界へ
  歴史は変わっていく時に来ている。多くの要素が絡み合っているが、全てが偶然ではない。その姿を見ている。

4.2 歴史の分析
 ローカルから国を見る
  ローカルとグローバルの関係で見ている。グローバルとしての各国の歴史から知恵を得る。小国は魅力にあふれている。
 歴史をどう捉えるか
  ギリシャに見られるように、地形との関係、民意、政治体制、それらが時間とともに時代に合ったり、背いたりします。
 歴史観の仮定
  全体としての歴史を捉えて、ローカル・グローバルでの歴史観から仮定できた。将来から見ていきます。
 歴史は作られる
  歴史は過去から将来を見ていくだけでなく、偶然の情報は私に何かを示している。そこから、将来を見ていきます。

4.3 歴史の行方
 存在と無
  個人が直接生かされる世界はありえない。グループを作り、意図をまとめて、自分たちの国を作るプロセスがいる。
 まとまること
  一国での体制を固めて、そのまま拡大するのではなく、連携することで、世界を変えていく。イレギュラーへの対応。
 流れを変える
  支配するグローバリズムは限界に来ている。世界は有限であり、上から下への支配力は腐敗する。流れを変えるときです。
 サファイアでの方向
  サファイア循環はローカルの活性化を求め、それをグローバルが支援していくカタチで全てをつなぐ。

4.4 平和への道
 存在と無
  個人が直接生かされる世界はありえない。グループを作り、意図をまとめて、自分たちの国を作るプロセスがいる。
 まとまること
  一国での体制を固めて、そのまま拡大するのではなく、連携することで、世界を変えていく。イレギュラーへの対応。
 流れを変える
  支配するグローバリズムは限界に来ている。世界は有限であり、上から下への支配力は腐敗する。流れを変えるときです。
 サファイアでの方向
  サファイア循環はローカルの活性化を求め、それをグローバルが支援していくカタチで全てをつなぐ。

4.5 時期が早まる
 グローバルの崩壊
  クライシスで、グローバルの崩壊でシナリオが早まった。悲劇を避けるために早急に、ローカルを再生する必要があります。
 腹を括る
  日本は歴史に寄与できる、機会かもしれない。未知の領域に市民がどこまで絶えられるか。どの道で腹を括れるかです。
 連鎖反応
  手順が販売店を変えるシナリオが活用できる。それだけヂュアルな世界です。ということは層での連鎖などの可能性が高い。
 本当の「元へ戻る」
  今回のクライシスで「いい町」「いい社会」が展開できたことになります。それができれば、歴史はの元に戻ります。

4.6 変えるシナリオ
 グローバルの崩壊
  クライシスで、グローバルの崩壊でシナリオが早まった。悲劇を避けるために早急に、ローカルを再生する必要があります。
 腹を括る
  日本は歴史に寄与できる、機会かもしれない。未知の領域に市民がどこまで絶えられるか。どの道で腹を括れるかです。
 連鎖反応
  手順が販売店を変えるシナリオが活用できる。それだけヂュアルな世界です。ということは層での連鎖などの可能性が高い。
 本当の「元へ戻る」
  今回のクライシスで「いい町」「いい社会」が展開できたことになります。それができれば、歴史はの元に戻ります。

4.7 LとGのバランス
 ローカルの力
  歴史は民主主義を選んできた。結果として、ローカルがグローバルに取り込まれた。ローカルの力が発揮できる形態を志向。
 歴史の主役
  グローバルではいろいろな試みがされているが、受ける方のローカルが変わってきていない。歴史の主役になっていく覚悟。
 変わり始めた
  ローカルが変わり始めてきた。インフラのネットワークの上に、ライブラリ・コラボレーションを武器にして、動き出した。
 循環型社会
  平和で、多くの人が共存でき、共通のテーマを解決できる、循環型のサファイア社会への準備ができた。

4.8 超民主主義
 自分たちの問題
  市民エネルギーをコミュニティに集めて、自分たちの問題を明確にして、自分たちで解決できるようにしていく。
 モノを作ること
  モノを作ることで、ノウハウはカタチになり、安定的循環のエネルギーになる。企業と一緒になって、社会を再構成する
 インフラ要望
  平和でないと市民エネルギーは機能しない。インフラは行政に求めないといけない。市民の専門家のレベルもあげていく。
 数学的思考
  サファイア社会の構成を保証するのは、数学的な志向です。ローカルとグローバルの関係を明確な目的と手段でつなぐ。
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裏ロジック 社会編

3.1 社会観察
 社会に入り込む
  誰でも入れる、コンビニ、ファーストフードから社会の観察から始めました。図書館研究で習得した、観察手法を使いました
 全体を捉えるには
  社会は断片しか見えない。マスメディアで対応してもらいたい。偶然を使って、本をベースに全体イメージをつくる。
 推察する
  個人の情報源から社会構造を仮定し、社会全体を把握する。偶然を活用して、女性の意識と本などの情報が頼りです。
 全体を見る
  サファイアの仮説を社会に適用して、社会全体を4つのフェーズと4つの関係で捉える。それらを数学的思考で表現する。

3.2 社会構造
 入り込む勇気
  社会構想解析のために、本だけでは分からない所をボランティアとかNPOから始めた。私には動くことはしんどいです。
 身近な権力
  ローカルである市民からすると、直接的なグローバルな存在である市役所にも関係するようにした。格差の塊みたいです。
 適切な問題解決
  環境問題などの解決策を、NPO・ボランティアなどの市民の意識などに押し付けている。問題の根本を明確にしてしない。
 つながりを見る
  グローバルとローカルの間のつながりから社会構造を見ていく。社会一般ではなく、環境問題などにターゲットを絞る。

3.3 支援
 ローカルの要件
  ファシリテーションはグローバルがローカルを支援する体制をどうみるかです。ローカルでの要件を動きながら、見てきた。
 環境学習施設
  グローバルからの支援として、フィンランドの環境学習設備でヘリさんから習った、4つの機能は有効です。
 ローカルからグローバルへ
  サファイア社会で見た時に、 Local meets Globalの行動がグローバルからローカルへの流れをグローバルにつなげる。
 構図が不明
  とりあえず、市民と市役所の関係で考えましょう。この構図をそのまま拡張しても、社会一般にはならない。

3.4 活性化
 まやかしを超えて
  あまりにも、実社会でのまやかしが多い。グローバリズムの限界をハッキリさせ、超国家体制志向に対抗していく。
 いかにまとめるか
  理念的だけでなく、ローカルが生きていけることと、それまでのシナリオを作り出していく。そのための事務局構想が必要。
 まとめていく
  事務局機能は仕事編で述べてきた。市民間のループ、地域のループ、政治のループをつなげ、ライブラリを蓄積していく。
 シナリオをつくる
  市民生活をしながら、新しい世界に持っていくためのシナリオを作る。実行する人にメリットを与える。

3.5 国を当てにしない
 反応の遅さ
  3.11で見えてきたものは多い。政府などの反応は非常に遅い。ふだんから考えていないからです.考えれば分かるはずです。
 アイデアをシナリオへ
  偶々のアイデアではなく、この時のためのシナリオを作り出しましょう。ソフトエネルギーパス自体は35年前のアイデアです。
 将来の職業
  新しい社会では、現在の配置が変わる。それに伴って、10歳児が将来の職業選択にも影響がある。そこから変えていく。
 次のクライシス
  次のクライシスに耐えられるか。地域社会の横の連携と、グループとか政府を含めた縦の配置の頑強さで決まります。

3.6 地域活性化
 さあ!プレゼンです
  未唯空間でまとめたものを、社会との接点にさらすことで、耐久力をつけるのと、影響力をつける。ニーテェの「山を下りる」
 シェアを支援
  情報の目的は市民がシェアすることを支援することです。その時に、非日常での対応と日常での対応を関係づける。
 自前主義
  コミュニティの原則は自分自身で行うことです。ライブラリとかコラボレーションなどを自前で用意することが肝要です。
 事前対応
  社会での最大の課題は事前対応。起きる前に手を打つ。そのために必要なのは想像力と枠を超える力です。

3.7 コミュニティ
 社会を変える認識
  個人がコミュニティへ参画することでコミュニティが拡大していく。一過性での盛り上がりでなく、社会の認識を変える。
 商売とつなげる
  市民のエネルギーの実体は、自分のことは自分でやる。それで全体が助かり、グローバルに縛られない生活を商売にできる。
 ネットワークは拡大
  将来も含めて、ネットワークは拡大する。シェアする仕組みをネットを前提として作られる。コラボレーションも保証される。
 真の情報共有
  バラバラであった、市民をつなげるのは思いとICT技術です。映像、事例等を多用して、情報共有を武器にしていく。

3.8 サファイア社会
 自分たちの問題
  市民エネルギーをコミュニティに集めて、自分たちの問題を自分たちで解決できるようさせることで多くの人が共存できる。
 モノを作ること
  モノを作ることで、ノウハウはカタチになり、エネルギーになる。安定的な循環には必須。企業と一緒に社会を再構成する。
 インフラ要望
  平和でないと市民エネルギーは機能しない。インフラは行政に求めないといけない。市民の専門家のレベルもあげていく。
 数学的思考
  サファイア社会の構成を保証するのは、数学的な志向です。全体と局所を明確な目的と手段でつないでいく。
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