日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

変わる西岩国駅前

2018年01月26日 | しっちょる岩国

 1929(昭和4)年に建てられた赤い瓦ぶきのJR岩徳線の西岩国駅。昭和初期の代表的な洋風建築で、名勝・錦帯橋にちなんだところが随所に織り込まれている。今、駅舎は国の登録有形文化財に指定されている。

 その駅舎前の向かいに数軒の食堂やお土産店が並び賑わっていたのを子どものころの記憶として残っている。母の実家に行くには西岩国駅から省営バスに乗る。その時間待ちの時に一番端にあった食堂、食べたものは記憶にないが入った。手元にある昭和17年4月の大日本職業別明細図(復刻版)にはそんな駅前の様子が店名入りで載っている。その裏面には広告もある。

 駅舎前の通りは「駅前通り1丁目」。駅舎から通りの向こう側、向かって右側から曙食堂、原田土産品店、大円寺土産品店、岩井食堂、松園旅館、駅舎側には佐々木食堂、光食堂、錦帯堂、菓子工業、合資会社相和タクシー本社、他にも複数の会社名が読み取れる。今の駅前の様子からは想像も出来ない。ちなみに、現在の岩徳線が山陽本線と称され時代、岩国の中心だったことを思えば賑わいも不思議ではない。西岩国駅で降りた人は駅前で土産を買って親戚に行った話はいまも伝わる。

 そんな賑わいが消えて久しい。記憶が正しければ建物だけ残っていた原田、大円寺両土産物店と岩井食堂が解体され更地工事中。写真は何か胸騒ぎがし記録し残しておこうと昨年の8月に撮ったうちの1枚。再利用の行方は知らないが、かっての中心市街地は一変することになる。時代の趨勢と言えばそれまでになるが、また、一つの街の歴史が消えていく。 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大根1本450円 | トップ | 大寒波4日目 »

コメントを投稿

しっちょる岩国」カテゴリの最新記事