奥の細道「五月雨をあつめて早し最上川」は誰もが習った有名な句。五月雨と書いて「さみだれと」読む。五月雨の降るころの雲を「さみだれ雲」と呼び「五月雨雲」と書く。
手元にある別の本ではこんな説明が載っている。五月雨と書いて「さつきあめ」あるいは「さみだれ」といい、「さ」は稲の植え付けの意で「みだれ」は「水垂れ(みたれ)」、つまり雨のことで田植えのころの雨をいう。
そして、古い時代の俳句などで五月を「さつき」と読むのは陰暦の5月のことであるから、季節感を間違えぬようと教えてくれた。ちなみに陰暦5月は陽暦の6月初旬から7月初旬をさす。
五月晴と書いて「さつきばれ」と読む。その意味は、①「さみだれの晴れ間」と「梅雨の晴れ間」、②「5月の空の晴れ渡ること」とある(広辞苑)。①は陰暦で②は陽暦の解釈だろうか。
この地方でも最近は田植えが早くなり5月には青々とした稲田が見られ、田植えは梅雨の農作業という季節感が変わりつつある。小学校のころ田植えのシーズンには農繁休暇があった。稲田の無い我家は「薩摩芋」の植付けを手伝った。
3週間ほどで梅雨入りですという予報、今のうちさわやかな青空を満喫しておこう。抜けるような青空が広がる。2筋の平行な飛行機雲、飛行の速さから戦闘機だ。青空には不似合いな戦闘機雲、これを見なくてすむ時代は来るだろうか。
(写真:青空と2筋の飛行機雲)
すごくくっきり残っていますね。