「師走に入っても、コロナ禍は収束どころか感染は増加の一途をたどっている。早く追いだすか、内に閉じ込めるか、なかなか難しい」、こんなメールが届いた。師走も半ば、感染者、亡くなった人、重篤な人、関連病床の使用率など、素人にも分かる新型コロナウイルスによる状況悪化の数値が報道され、罹らない、うつさないを何度も肝に銘じる。
定期的に検診を受ける町の病院も感染防止には気を使っている。待合室に入れずに問診を受けているところに出会った。わずかな心配でもきちんと申告し相談をする。そんな姿勢が蔓延を阻止する第一歩だと思う。
感染防止策が始まった直後の病院。検温は備え付けの体温計で各自が測定し申告、アルコール消毒は看護師からスプレーをされた。次のときの検温は検温器を額に向けて看護師が測定、手の消毒は逆さにした容器の下に手を差し出すとアルコールが出た。次は立てつけの検温器に向かうと「体温は正常です」と繰り返し、計測値を表示する。
さらに「マスクを正しくつけてください」とも呼びかける。検温器と測られる者の位置が適正でないと前後への移動を促す。小さな小さな人工知能が組み込まれた検温器、コロナ感染防止の役を第一線でこなしている。2020年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「密」に決まった。親密な集いもしっかり隙間を開けマスクを着用し短時間で済まそう、いや見送ろう。AIに負けない姿勢で感染防止を、そうすれば今年の漢字は喜ぶ。