日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

役立つ思い

2013年12月04日 | 生活・ニュース


 死者、行方不明者合わせ1万8000人以上が犠牲となった東日本大震災の発生から今日で1000日。報道では28万人の被災者が全国各地に避難されているという。古里へ戻れるのか、新しい生活をどう築くのかなど再建のめどの立たない生活を送られている。被災地は3度目の寒い冬を迎える。一日も早い復興を願っている。

 被災地から遠く離れて暮らす身では、災害や避難者の状況を知るのは報道が唯一の方法となっている。その報道も時間とともに減少し、詳細な報道は毎月の11日、3カ月や半年間隔となった。被災地の状況を知るにつけ役に立ちたいと思いながら東北へ出かけてスコップを使うことはできない。そこで頼ったのが気持ちだけだが募金をすることだった。お金を出すだけではボランティアにならない、という声も流れたが、聞き流すしか手はなかった。

 今年も歳末助け合いの運動が始まった。聞き流した声を思い出しているとき仏教の教えの「無財の七施」という記事を目にした。これは、毎日の生活においてお金や物がなくても周りの人に喜びを与え少しでも喜んでいただく方法という。身近な奉仕や実践によって身の回り、大きくは世の中の人心を和ませると、自己解釈した。

 これは「雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)」という経典の「無財の七施(むざいのしちせ)」。1は優しい目で人に接する「眼施(げんせ)」、2はにこやかな顔で接する「和顔施(わげんせ)」、3は優しい言葉で接する「言辞施(ごんじせ)」、4は自分の体でできることを奉仕する「身施(しんせ)」、5は相手の心になって思いやる「心施(しんせ)」、6は席を譲る「床座施(しょうざせ)」、7は自分の家を提供する「房舎施(ぼうしゃせ)」。

 それぞれにその詳しい教えや実践の仕方があるのだろうが、お金や物がなくても人に喜びを与えることができる布施があることを知り、1000日目の祈りへの映像に心を合わすことができた。
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