錦帯橋畔の桜は開花標準木に数輪咲いたことで開花宣言は昨日だった。今週と来週末は花見の人と車で周辺は大混雑だろう。今日も何組かの花見の宴を目にしたが、桜には少し縁の薄い宴のようだった。
岩国出身の作家:宇野千代についていまさら紹介することはない。が、生家の庭の薄墨桜が咲いている。例年より2週間遅い開花らしいが、今が満開、大勢の人を楽しませている。この桜は小説「薄墨の桜」のモデルになった岐阜県根尾村の樹齢千数百年の薄墨桜に由来する、と聞かされている。千代80歳の時に植えられたという。
花はソメイヨシノより小ぶりで色は少し淡く「ソメイヨシノ」より上品に見える、とは薄墨桜を見上げていたご婦人の感想。そういえば木の表面も少し優しそうに思える。この淡墨桜は蕾のうちは薄いピンク、満開になると白色に、そして散りぎわには特異の淡い墨色を帯びてくるという。その色にはまだ出会っていない。チャンスがあったら撮って見よう。