みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

押し出されるように

2021年07月30日 | 使徒の働き

使徒の働き 17章1−15節

 ライン川を越えてフランスに入ると、道路標識も少し違いますし建物の雰囲気も変わります。わずか数キロのことなのにこんなにも違うのかと、改めて思いました。ということで、今はフランス北東部のストラスブールという町にいます。

 パウロたちは、ピリピを出てテサロニケへと向かいました。この町にはユダヤ人がピリピよりも多かったので、ユダヤ人の会堂がありました。パウロたちによる伝道の旅のかたちは、新しい町を訪れたらまずは会堂に行くことでした。まずはユダヤ人に、そしてユダヤ教への改宗者にイエスがメシアだということを伝えたのです。

 水曜日に、福音は人を分けると書きましたが、それはテサロニケでも同じでした。福音は、イエスを信じる人と受け入れない人とに分けました。受け入れないならば、そっとしておけば良いのでは…と思うのですが、相手はユダヤ人。ナザレ人イエスをメシアだなどと触れ回っているパウロたちを黙っているわけにはいかないのです。

 反対者たちは巧妙です。事がユダヤ人の宗教についてのいざこざであれば、この町の役人たちが取り上げることはないと知っていた彼らは、パウロたちがローマ皇帝の詔勅に背く行いをしていると訴えるのです。

 結局パウロたちは、テサロニケを追われるようにしてベレヤに向かいます。ベレヤの人々の姿勢については、改めて書くまでもなくいつの時代でも、聖書を読む者のあるべき態度。しかし、だからといってパウロがそこに留まり続けることはできませんでした。パウロはべれやでイエスをメシアと信じた人々のためにシラスとテモテを残して、一人でアテネへと向かいます。まるで、力強い手が彼を前に前にと押し出しているかのようです。

 出来事の背後に、見えないお方の力強い御手の働きを覚えることがありませんか。


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