みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

目のおおいを除かれて

2016年02月17日 | 民数記

民数記22章21−41節

 きのうは久しぶりの青空が顔をのぞかせました。日が部屋に差し込むと暖房がいらないぐらいになります。いろいろなことが起こった一日でしたが、どれもがよい出会いだったと、神に感謝しております。

 ろばが話すという、ユニークなバラム物語でも特に不思議な出来事がきょうの箇所には見られます。神が前の夜に「……立って彼らとともに行け。だが、あなたはただ、わたしがあなたに告げることばだけを行え」と促してくださり、バラムはろばに乗ってモアブに向かって旅立ちます。しかし、ろばが立ち止まってしまいます。ろばの目には主の使いがバラムに敵対して道に立ちふさがっているのが見えるのですが、バラムには見えません。そこでバラムは、ろばに怒って杖で打つのです。

 その時、ろばがバラムに話します。28-30節のバラムとろばのやりとりはおもしろいですね。双方の間には普段から意思の疎通があるかのような会話なのですから……。けれどもここで、ろばはなぜ立ち止まったのかのわけをバラムに話しません。主がバラムの目の目のおおいを除いてくださったので、目の前に主の使いが抜き身の剣を持って、バラムの前に立ちはだかっているのを見て、事の次第がわかったのです。

 「みことばの光」には、バラムの心変わりにお怒りになった主が立ちはだかり、再度「わたしがあなたに告げることばだけを告げよ」と念押しをしたのだとあります。彼の中にやましい心が宿ったのかもしれません。見えているはずなのに、実は大切なことが見えていないというようなことがあります。現実に見て体験している世界だけがすべてだとして、そこに主がおられてことを勧めようとしておられることが全くわからない、などということが確かにあるのです。

 「私から目のおおいを除いてください」と祈ります。


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