霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
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主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

建て前

2007-03-18 18:42:38 | 生活
この辺りでは上棟式を「建て前」と呼んでいる。
同じ市内に住んでいるサラリーマン時代の仲間のSさんが家を新築することになり、今日「建て前」が行われた。
資産家でありながら築百年以上も経過した家を改築しなかったかのは、親孝行なSさんが同居しているオバアチャンへの配慮だったと思われる。
新しい家は、家族6人それぞれに個室を用意した64坪の邸宅。
柱にはエグネの木を伐って活用したという。
数年前までは所有する山林の木を使うと逆にコストがかかるというのが常識だったが、今は「外材も国産材も値上がりしているので状勢は変わった」と棟梁さんから伺った。



建て前には無病息災を祈願して、骨組みができた家の屋根の上から餅をまく風習がある。
普通の餅より数倍大きい餅(隅もち)を家の四隅で施主が投げ、それを家の跡取りが受け取ってから始まる。
Sさんのお宅では三人娘なので長女のKちゃんが受け取る役目を担った。



その後に始まった餅まきは極めてエキサイティングで、皆なりふり構わず競い合って拾う。
昔は餅拾いの主役は子供達だったが、飽食の時代に育っている今の子供はこの種のイベントにはあまり興味を示さない。
今は、昔を懐かしむオバアサン達が主役となっている。

オジサンは「縁起物をムキになって拾うのも大人気無い」と思い、若干遠慮勝ちに拾っていた。
それでも昔とった杵柄で、気持ちは遠慮がちでも手の方はいつの間にか素早くなっていた。
この紅白の餅の入った袋には五円玉や五十円玉が入っているものもあったので、格好つけずに「もっと真剣に拾えば良かった」と少々悔やまれた。



餅まきの後は、骨組みだけの新居の一角をシートで囲い、大工さんや親類縁者の皆さんで祝宴が開催され、オジサンも仲間に入って美味しいお酒をご馳走になった。
コメント (8)
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