下関北九州道路のこと

2019-04-08 00:00:16 | 市民A
いまどき、「忖度」という禁句を使うことによって自身の政界寿命をフイにしてしまった議員がいるのだが、そのおかげで奇妙な道路のことが明るみに出てきた。

下関北九州道路のことを地元ではすでに下北道路と呼んでいるようだが、本物の下北道路は、青森県の下北縦貫道路のことを指すようだ(というか一つはできていないから)。

まず現状だが、自動車用の道路は2本あり、いずれも門司港の北側と対岸を結んでいて、ほぼ同じ場所にある。下関側は壇ノ浦であり、有名な古戦場である。4年半ほど前に、壇ノ浦側の古戦場から高速道路の橋を写した写真がある。特徴としては、高さが高いことと、橋げたのスパンが長いことだ。それには理由がある。

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関門海峡は瀬戸内海の西の出入り口になる。しかも狭隘である。西側は日本海の沿海に沿う航路と韓国方面に向かう航路、南下して九州南部や東シナ海に向かう航路とわかれる。しかも関門海峡の中で90度曲がらなければならないし、船は東西から行き交うし、特に北九州市側の埋め立て地から船が航路上に現れる。場所柄、国際ルールを守らない有名な二か国の船も多い。

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そのため、橋を高くし、橋げたの間隔を大きくして吊り橋にしないと大型船が橋に激突してしまう。ある程度、直進コースに入ったところでないと船の航行上、橋が作れないわけだ。また彦島や小倉の方に橋を架けると、強風の影響を受けやすいと考えられる。

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一方、新しい道路の概念だが、コースもAルート、Bルート、Cルートと3案あるようだ(作らないというD案はない)。結局、シンプルに両サイドの有料道路につなげるB案が有力のようだ。

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さらに、トンネルか橋かも両案あるようだ。


それと、現在の交通状況なのだが、地元の人は基本的にはトンネルの方を通るのが一般的だ。まず、高速道路は地元のためというよりも青森から鹿児島まで高速道路をつなぐことに価値があるわけだ。さらに橋げたが高い場所であり、インターチェンジも高いところにあり、入るまで時間がかかる。もっと実用的な話でいうと料金が異なる。トンネルの方は150円だが、橋の方は定価が360円。ETC割で280円。少なくても130円高い。新しい橋が安くないと使われないことになる。室蘭の白鳥大橋もそういう運命になった。

以前は、雪の日はトンネルの中で車がスリップ事故を起こすので渋滞になるといわれていたが、最近は観光客が増加してトンネルが渋滞するようだが、両市の観光地の代表である門司港レトロ地区と下関の唐戸市場、水族館はこのトンネルや橋のそばにあるのでしかたがない。

ここで観点を変えて、橋とトンネルの話だが、橋は建築会社、トンネルは土木会社が専門である。東京湾アクアラインにしても、全部トンネルにすると、土木会社だけが儲かるので建築工事である橋梁とミックスになったといわれる。しかもこういう工事には多くの鋼材が使用される。アクアラインの川崎側には製鉄所があるし、木更津の隣の君津にも製鉄所がある。下北道路にしても北九州側には日本製鉄があるし、下関側には神戸製鋼所長府製蔵書がある。そういえば総理大臣が政界に入る前に勤めていた企業が、その会社なのである。


ところで、そもそもパリ協定の問題もあるし、本格的に自動車(トラック)から鉄道、海運にモーダルシフトを進めないといけないのではないだろうか。


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