【かぜとミカンと緑茶】

【かぜとミカンと緑茶】

世の中には風邪をひかない女性がいるらしくて、そういう人を何人か知っている。
「わたし風邪を引かないんですよ」
などと平然として言うので不思議だ。男性では聞かないので、女性にだけそういう体質の人がいるのだろうか。

「あなたがインフルに罹ってもわたしにはうつらない」
と言っていた妻(心意気やよし)が不調を訴える。検温したら 38 度以上あるので、医者からもらった頓服の解熱剤を飲ませた。

明朝一番で医者に行かせることにし、夕飯は食べられそうにないと言うので、パンとスープをとらせて寝かせた。清水在住の従姉が有東坂の茶業農家が栽培している、とびきりみずみずしく甘い『はごろも』という品種のミカンを送ってくれたので、これも食べるかと聞いたら「食べられない」と言う。

こちらも病み上がりとはいえ腹が寂しいのでひとつ剥いて食べたら手が止まらない。無限ミカンである。

ひとり大相撲中継を見ながら、風邪に罹ったかもしれないと思ったときはとりあえずミカンをバカ食いし、緑茶をガブ飲みしてしのいでいた郷里清水の冬を思い出した。郷土の恵みは体質的に効く。(2023/11/14 19:39)


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『小さな喫茶店 In einer kleinen Konditorei 』
作曲/F.レイモンド

20 音オルガニートで『愛の喜びは Plaisir d'Amour』
作曲/J.P.マルティーニ

20 音オルガニートで『恋はやさし野辺の花よ Hab' ich nur deine Liebe』
オペレッタ『ボッカチオ』より「あなたが愛して下さるならば 」
作曲/F.V.スッペ

を公開。

***



2023年11月号(通巻13号)まで公開中

 

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【インフルエンザとしゃっくり】

【インフルエンザとしゃっくり】

日曜日の午後から乾咳(からせき)が出て、食べ物にむせたのかなと思っていたら夕方から寒気がするので風邪かなと思う。風邪薬を飲んで寝たら一晩中「一呼吸に対して一回」の規則正しいしゃっくりが出て止まらない。

月曜の朝になったので検温したら 38 度あるのでかかりつけ医の診療開始前に行ったらすぐ検査してくれ、インフルエンザ A だという。飲むタイプと吸うタイプの薬のどちらにするかと聞くので、初めての吸引タイプにしてみた。駄菓子屋の粉ラムネを吸い込んだようにむせた。スカである。

頓服の解熱剤五回分を出すので今日は一日寝ていろと言う。しゃっくりが止まらないと言ったら舌の奥に氷をのせて溶かしながら飲めと昔の人は言ったれけど気にするなと言う。

妻は背中に口を当てて熱い息をかけてあげる、そうしたら治ると魔女のようなことを言って実行し、清水の友人は鼻をつまんで息を止めていると治ると危ないことを言い、どちらも効果がない。

2006年11月14日 清水駅にて

自分のいびきや寝言が聴こえて目が覚めることは稀にあるけれど、うとうとするたびに自分のしゃっくりで目が覚めるのは辛い。拷問である。頭がおかしくなりそうだ。

一日中、自分のしゃっくり看病日記を書いているような浅い夢にまどろみながら夕方になったら、全身が痛だるくて食欲がない。「もういいや」などと破滅的に心身ともネガティブ志向なのでこれは変だと思い、検温したら 38.9 度もある。

頓服の解熱剤をたっぷりの水で流し込み、忘れていた血圧の薬も飲み、妻がノンアルデー用に買ってある林檎ジュースをガブガブ飲んで布団に入ったら、あら不思議、24 時間続いたしゃっくりがおさまっていた。原因は発熱と発汗による水分不足だったのだろう。水くれ水くれとしゃっくりが出ていたのだ。覚えておこう。

   ***

ふらふらになって朝の診療所に向かう途中、清水の魚屋さんから携帯電話に着信があり、とても出られる状態ではなかったのでパスしたらショートメッセージが届いており、清水の女性建築士 M さんが亡くなられたという。たくさんの人に郷土と親しむきっかけをくれた人だった。合掌。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『小さな喫茶店 In einer kleinen Konditorei 』
作曲/F.レイモンド

20 音オルガニートで『愛の喜びは Plaisir d'Amour』
作曲/J.P.マルティーニ

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【徳川マンションと千石緑地】

【徳川マンションと千石緑地】

映画の DVD を借り出しては返却に通う文京区立千石図書館。地図を見ると文京区内に古くからあるマンションのひとつである徳川マンションに程近い。

かつてそのマンションに T 先生という福祉学者が住まわれていた。ご一緒して赤坂あたりで深夜まで飲むと
「千石までタクシーに乗るけど君は住まいが近いんだから一緒に帰ろう」
とよく送っていただいた。

懐かしいなと思い出して地図を見たら徳川マンションに隣接して千石緑地という公園がある。タクシーを降りるのが深夜だったので気づかなかった。

2023 年 11 月 12 日、返却と借り出しのため図書館に出かけたので寄ってみた。

土地の由来
この緑地は、は一橋徳川家所有の林地であり、 12代故徳川宗敬氏は、国土緑化推進機構の理事長として活躍され、都市内の自然林の保全に努められてきました。平成元年(1989)10月に、出来るだけ樹林を末永く残すように配慮することを条件に、区に寄付されました。 区ではその意向に従い、都市内の貴重な林を保全すると共に、平成6年(1994)6月から、区民の方が 自然に親しんでいただけるように、緑地として限定開放しました。(文京区の解説板より)

自然・植生の解説
千石緑地は、武蔵野台地の先端にあたる白山台地 と、指ケ谷の低地との境界に形成された傾斜地に残されている、面積約1250㎡の貴重な林地です。 ムクノキ、クス、ケヤキ、エノキ、ニセアカシアなどの巨木の他、シラカシ、シロダモ、ネズミモチ、ツバキ、 ミズキ、イチョウなどが残存し、林内は薄暗いほど樹木が繁っています。 また、落ち葉が堆積した、良好な林床をもつ樹林地ともなっています。(文京区の解説板より)

T 先生はどうされたかと検索したら、その後福祉系大学の学長に就任され、在任中の 2011 年に 63歳 の若さで亡くなられていた。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『小さな喫茶店 In einer kleinen Konditorei 』
作曲/F.レイモンド

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作曲/J.P.マルティーニ

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【めぐる季節に】

【めぐる季節に】

団塊世代の著名人の名を訃報欄で見る機会が増えた。今朝も朝刊に大橋純子の名があった。

亡くなった人が歌手だと即座に歌声が思い浮かぶ。思い浮かんだ歌声を聴きながら「あの人も逝って逝ってしまった」と五木ひろしのように思う。

懐かしく思い出しながらも胸への迫り方が人それぞれ異なり、谷村新司の訃報でも歌声が思い浮かんだけれど、思い浮かんだ歌声を心の中で聴きながら涙が出たのは、意外にも山本コウタローだった。

2016年10月16日の空

亡くなったのは去年の夏なのでぐるりと季節がめぐった。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『小さな喫茶店 In einer kleinen Konditorei 』
作曲/F.レイモンド

20 音オルガニートで『愛の喜びは Plaisir d'Amour』
作曲/J.P.マルティーニ

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【突然の気づき】

【突然の気づき】

「わたし、すごいことに気づいちゃった」と妻が言い、「どうすごいの」と聞いて、そのどこがすごいのかわからなくても、そう言葉にして言ってはいけない。

突然気づくすごいことはうまく説明することができない。うまく説明できないことだから突然気づくのであって、突然気づくことによってすごさが増強されている。おとなにでも子どもにでも、「よかったじゃないか」と言って一緒によろこんでやるのが正しい。

そういう自分も今朝、突然すごいことに気づいた。
この人はおもしろい人だったんだなと最近偶然気づいた書き手がいて、その著書を十数冊古書でかき集めて手当たり次第に読みながら考えていたら、突然すごいことがわかっちゃったのである。

考えてわかったこの気づきさえ手放さなければ、残りの人生が毎日楽しくてしかたないに違いない、と思えるほどすごいことに気づいてしまったのだけれど、どう気づいちゃったかは、うまく言えない。

写真は 2023年11月10日(昨日)、妻とふたりで出かけた『ミタカ・オルゴール館』にて。
オルゴールと箱との『共振』に関する実験的解説が秀逸でした。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『小さな喫茶店 In einer kleinen Konditorei 』
作曲/F.レイモンド

20 音オルガニートで『愛の喜びは Plaisir d'Amour』
作曲/J.P.マルティーニ

20 音オルガニートで『恋はやさし野辺の花よ Hab' ich nur deine Liebe』
オペレッタ『ボッカチオ』より「あなたが愛して下さるならば 」
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【しゅうねい】

【しゅうねい】

「しゅうねく考え続けているのである」
と読んでいる本に書かれている。著者はすでに故人だけれど自分よりちょっと若い。

最初は誤植かと思い、待てよ「しゅうねく」なんて言葉があるのかな、あるとしたら執念深くという意味なのだろうかとも思う。

若者が「気持ち悪い」を「きもい」と言うように、「あいつ、ちょっとしゅうねくネ?」などと今風でへんな言い方をするのだろうかと思って辞書を引いたら、「しゅうねい」で「執念い」と書く項目がちゃんとあった。自分が知らなかっただけである。

「執念く」は「執拗く」とも書くようで用例のコロケーションに長塚節や有島武郎や芥川龍之介の作品があがっており、宇治拾遺物語にも出てくるので「しゅうねい」はしゅうねく古い。

「四角」が「四角い」になり「丸」が「丸い」になったような、「執念」という名詞の形容詞化だろう。

2006年11月25日 静岡県清水 庵原球場


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

20 音オルガニートで『誰かが口笛吹いた(サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲)Le Régiment de Sambre et Meuse 』
作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

20 音オルガニートで『遠き山に日は落ちて Symphony No. 9 “From the New World”』
交響曲第9番『新世界』より第2楽章
作曲/A.ドボルザーク

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【なわをなう】

【なわをなう】

このところ講演録のような本が読んでいて楽しい。カルチャー・スクールやコミュニティ・カレッジにいて話を聴くような気軽さが楽しいので、そんな本ばかり選んでゴロゴロしながら読んでいる。喋られた言葉には、書かれた言葉より、平易な中に語るに落ちた真実味がある。

聞き手に向かって語りかける人の話をしっかり聴く、ということへの正しい構えとして、身体をゴロゴロさせながらこころの姿勢を正して読んでいる。しゃっちょこばって身構えると本音が頭に入らない。

だんだん疲れてこころの姿勢が崩れると、人の話がちゃんと聞けなくなっているのがわかる。それはまずいので読書をいったん中断し、ゴロゴロしながらをやめて起き上がり、身体の姿勢をリセットしてやる。ついでにトイレに行ったりもする。

そうすると、またこころの姿勢がシャキッとするので、ふたたび身体をゴロゴロさせながら礼儀正しく続きを読む。心構えと身構え、シャキッとゴロゴロの併存が柔軟な受容体をつくる。こころの緊張と身体の弛緩、あたかもあざなえる縄のようにクネクネとした二重螺旋状態、それが何事にも適した自然な姿勢であるような気がする。

2006年11月3日、静岡県清水の波止場にて

時代小説の剣法に弱法師(よろぼし)の構えというのが出てきた。構えとして構えない。有と無も、明と暗も、色と空も、生と死も、真面目と不真面目も、みんなそういうあざなえる縄のようになっている。それでいいのだ。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

20 音オルガニートで『誰かが口笛吹いた(サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲)Le Régiment de Sambre et Meuse 』
作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

20 音オルガニートで『遠き山に日は落ちて Symphony No. 9 “From the New World”』
交響曲第9番『新世界』より第2楽章
作曲/A.ドボルザーク

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【消えゆく言葉】

【消えゆく言葉】

「語るに落ちたな」というセリフは、実はその前に「問うに落ちず」がついて、「問うに落ちず語るに落ちたな」と言われると少しは意味がわかりやすい。

この「落ちたな」は「白状したな」であり、聞かれて答えた言葉にはこちらが聞いたことによるバイアスがかかって真実が隠れ、勝手に喋った言葉には読み取れる真実が混じっていることがある。

2006年11月25日 庵原の山に登って眺める清水港と三保と駿河湾

岩波文庫の古本を買ったら栞が挟まっていて「やにさがる」という言葉の解説があった。

「美女に囲まれてやにさがる」などと使う。気取って構えたり、得意げになってにやにやしたりするさま。当人が得意がるのはよいが、はた目には見苦しい。キセルの雁首を上げて、脂(やに)が吸口の方へ下がるようにタバコをふかす様子をとらえた表現。キセルが日常品だった時代、気取ったり威張ったりする時の小道具でもあった。

紙巻きタバコの喫煙者もめっきり減ったので「やにさがる」などという言葉も早晩消えゆく絶滅危惧種なのだろう。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

20 音オルガニートで『誰かが口笛吹いた(サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲)Le Régiment de Sambre et Meuse 』
作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

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作曲/A.ドボルザーク

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【なよたけととをよる】

【なよたけととをよる】

開高健に「なよたけのかぐや姫」が出てきて、なよたけってなんですかと辞書に聞いたら、細くしなやかな竹だという。
「秋山のしたへる妹なよたけのとをよる児らは……」
と万葉集の難しい用例がひかれており、あのですね、この「なよたけの」を枕詞にした「とをよる」ってなんですか、と聞いてもその先を辞書が答えないので、ネット検索したら「とをよる」は「撓寄る」で、撓は撓む(たわむ)だという。ようやく意味がわかった。竹がたわむことのしなやかさを言っている。

2006年11月12日 山梨県富士吉田市の食堂熱海屋

検索結果の中に会津戦争で自刃して果てた会津藩家老西郷頼母の夫人西郷千重子の辞世があった。

なよ竹の 風にまかする 身ながらも たわまぬ節は ありとこそ聞け

節(せつ)を曲げない「ならぬものはならぬのです」という気概であり、「嫁をとるなら会津からもらえ」と昔から言われたものです、と言っていた新潟県長岡出身の友だちの言葉を思い出した。

その友だちは「おら長岡で井上円了先生の寺の保育園に通っていました」と自慢しており、その円了先生が遺した書の特別展「紙と墨にこめたメッセージ-書にみる円了スピリット-」が東洋大学井上円了記念博物館で 12 月 22 日まで開かれているので、妻と見に行こうと話している。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
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【落花生をゆでる】

【落花生をゆでる】

昭和の時代、東京の王子小学校は千葉の成東小学校と児童の交歓会をしていた。一学年の全児童が互いの町に泊まり込む大掛かりなもので、成東駅前に着いたら歓迎の幟旗を立てた耕運機付きリヤカーがずらりと並び、それに乗せられて宿泊先の各農家までパレードした。

そのとき生まれてはじめて落花生の収穫を体験し、土の中から南京豆が出てきたのでびっくりした。帰京後、ピーナッツが土の中から出てきた、それを茹でて食べさせられて驚いた、と言ったら母が笑っていた。

2006年11月3日 静岡県清水にて

埼玉県在住の友人が家庭菜園で収穫した野菜を送ってくれた中に掘りたての落花生が入っていた。

「奥様が浜松なのでご存知と思いますが、郷里清水もよく落花生を塩茹でします。八百屋店頭では茹で落花生を鍋ごと置いて量り売りしていますし、飲み屋ではビールの友としてよく突き出しに出てきます」

と、お礼のメールに書いた。食べたことはあっても自分で茹でたことがなかったので心配したけれど、上手く茹でられたので、また生の落花生が手に入ったときのためにメモしておく。

・よく洗って土を落とし、鍋に塩水をはった中に入れ煮立たせる。
・煮立ったら落とし蓋をし、中火で35分間ゆでる。
・火をとめて15分間むらす。うまい!
(2023/11/04)

2006年11月3日 静岡県清水にて


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

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作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

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【いもほりピクニック】

【いもほりピクニック】

野外に出て歩くことをハイキング、野外に出かけて昼食をとることをピクニックという。前者は歩くこと、後者は食べることに重点が置かれている。

図書館から借りた DVD を返却し、新しいのを借り出しに行ったら、こちらの町会では今日 2023 年 11 月 5 日に「いもほりピクニック」をするらしい。

2023/11/04 文京区千石1丁目

近所の小学校前に集合し、マイクロバスに乗って神奈川県内の農場に行っていもをほるわけで、弁当と飲物とスーパーのレジ袋を持参しろと書かれている。

2023/11/04 文京区千石1丁目

何年か前に郷里静岡県清水の山あいに向かうバスに乗ったら地元の女性三人が話をしており、イノシシに農作物を荒らされたと愚痴を言っていた。

「イモを植えたらみーんなほじくり返されて食べられちゃった」
「あれまあ」
「だけんイノシシは種イモは食べないって言うじゃん」
「それがなぜだか食べるだよ」

その年はイノシシたちも飢えていて、収穫どきを待ちきれず、里に出て、早めにいもほりピクニックをしていったのだろう。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

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【襟元のニャロメ】

【襟元のニャロメ】

マンション内の友人に皇后美智子さまと同い年の女性がいて、ことし 89 歳になられたはずだけれど元気に独り暮らしされている。歳を忘れないよう〇階の美智子さまと覚えている。

〇階の美智子さまが元気でいる秘訣はいろいろあって、そのひとつは近所の大型スポーツジムに行って朝の一番風呂に入ることだという。

先日、歯医者帰りの道でばったり会い、朝風呂にしては時刻が遅いし方向も違うので
「どちらへ?」
と聞いたら両手を胸の前にそろえ、ツンと突き出してニヤリと笑う。
「わかった!」
近所の友人宅へ麻雀を打ちに行くのだ。それもまた彼女のだいじな健康法なのである。

早朝のゴミ出しに出ると肌寒さを感じる季節になった。薄ら寒いので普段着のジャケットを羽織ってエレベーターに乗ったら〇階の美智子さまが途中階から乗ってこられ、ジャケットの襟元にとめたピンバッヂに指を近づけて、
「これなんですか?」
と言う。

友人のカメラマンにもらったピンバッヂなので、
「赤塚不二夫のマンガに出てくるニャロメというネコです」
と答えたら
「あはは!」
と笑う。うれしそうなので、
「ご存知なんですか!」
と聞いたら
「知らない」
と言い、
「それは大人が読んでもおもしろいマンガですか?」
と聞かれる。質問に品位があることにたじろいだ。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

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作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

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【日日是好日】

【日日是好日】

1999 年からネット上に書き始めたこの日記のタイトルは当初『日日抄』と名付けていて「にちにちしょう」と自分では読んでいた。小学生時代、親が買ってくれた日記帳の表紙に『日日草』と書かれていて、それは「にちにちそう」と読む植物名だったからだ。

2023/11/01 埼玉県戸田市

大学受験のために通った東京の予備校は校舎内のあちこちに「日日是決戦」という標語を張り出していて、予備校生たちは「ひびこれけっせん」と読み、高い授業料を払い込みながら「日日是金儲」などと小さく落書きがあるのを見て笑っていた。

2023/11/01 埼玉県戸田市

自分の日記のタイトルは「ひびしょう」と読まれることが多く「にちにちしょうです」などと訂正するのも馬鹿馬鹿しいのでやめてしまったけれど、それでいて「日日是好日」の方は予備校時代からの癖で「ひびこれこうじつ」と読んでいた。

2018 年公開の日本映画『日日是好日―「お茶」が教えてくれた 15 のしあわせ―』の DVD を図書館から借り出したので夕食時に観たら、タイトルは「にちにちこれこうじつ」とルビを振って読ませている。

禅語の「日日是好日」は「にちにちこれこうにち」と読むのが正しく「ひびこれこうじつ」や「にちにちこれこうじつ」は慣用的な読みらしい。

映画の方はとても良くできていて感心し、調べたらやはり各種賞を受賞していた。

   ***

図書館から借りだした映画の DVD を一日一本、晩酌しながら観るのとは別に、ときどき NHK BS でもおもしろそうな映画を放送しているので録画している。

昨夜(2023/11/02)は 1989 年公開のアメリカ映画『いまを生きる』を観たが、とてもよい映画だった。原題は「 Dead Poets Society(死せる詩人の会)」で、邦題の「いまを生きる」は劇中のセリフに出てくるラテン語 Carpe Diem(カルペ・ディエム:今日という日の花を摘め)を意訳したものらしい。観終えたあと妻がタイトルを気にしていたのでここにメモしておく。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『七つの子 Nanatsu no Ko 』
作曲/本居長世

20 音オルガニートで『中国地方の子守歌 Cyuugoku chihou no Komoriuta』
岡山県民謡

20 音オルガニートで『チロルの子守歌 Heidschi Bumbeidschi 』
チロル地方民謡

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【視覚の癖】

【視覚の癖】

郷里静岡県清水市で写真撮影に熱中して過ごした高校時代に愛用したレンズの焦点距離が 35mm フィルムのフルサイズで 21mm だった。

帰省した際、定点観測的に高校時代の自分が撮影した場所に立ってみると、28mm の広角レンズに画角の違いをひどく感じて驚いた。高校生の自分は世界へ投網を打つように、もっと大雑把に風景をとらえていた。

2023/11/01 赤羽にて SONY NEX-5N AstrHori 14mm F4.5

高校時代に使っていたのは、ミノルタ製の一眼レフをミラーアップして使うパンケーキのように薄い 21mm レンズだった。焦点距離 14mm の小さな中国製レンズを見つけたので、APS-C フォーマットのミラーレスに取り付けてみたら 35mm 換算 21mm になってとてもいい。

2023/11/01 赤羽にて SONY NEX-5N AstrHori 14mm F4.5

若い頃に身についた癖は、世界の掴み方という視覚にまで深く染み付いていて、一生消えないものなのだろう。僅かな画角の違いを身体がちゃんと覚えている。


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20 音オルガニートで『七つの子 Nanatsu no Ko 』
作曲/本居長世

20 音オルガニートで『中国地方の子守歌 Cyuugoku chihou no Komoriuta』
岡山県民謡

20 音オルガニートで『チロルの子守歌 Heidschi Bumbeidschi 』
チロル地方民謡

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【薄茶色の包装紙】

【薄茶色の包装紙】

ネット通販で買った商品が届いたら、石油由来の緩衝材がわりに薄茶色の紙束が入っていて「ああ、懐かしい藁半紙(わらばんし)だ」と一瞬思う。けれどこれは藁半紙ではない。

昭和三十年代に通った小学校では、児童に配るガリ版刷りのテスト用紙は藁半紙が当たり前に使われていた。北区立王子小学校に通っていたのだけれど、王子が王子製紙株式会社による藁半紙発祥の地だったこととは関係ないだろう。

ウィキペディアには、

「名称の由来となったわらは、生産開始数年後の1889年ごろには木材パルプに切り替えられて使われなくなり、以降は、戦前から戦中、戦後を通じ、洋紙の製紙原料として実際にわらが用いられたという記録は存在しない。」

とあるのだけれど、当時配られたテスト用のガリ版刷りプリントは、薄茶色した紙の中に藁のような繊維が混じっていて、そこに鉛筆の芯が引っかかると、ひどく書きにくかったのを覚えている。あの繊維のようなものが藁でないとしたら何だったのだろう。

緩衝材がわりに入っていた薄茶色の紙束をネット検索すると、梱包材料として「未晒(みさらし)クラフト紙」というものが売られていて、これかもしれない。発泡スチロールやビニール製エアキャップよりエコロジカルでしかも安いのだろうか。

薄くてチープなのにそこそこ強度があり、意外に手触りがいい。もったいないので捨てずにとっておき、読みかけた本のカバーとして再利用してみたらシワシワの感じがとてもいい。


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20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『七つの子 Nanatsu no Ko 』
作曲/本居長世

20 音オルガニートで『中国地方の子守歌 Cyuugoku chihou no Komoriuta』
岡山県民謡

20 音オルガニートで『チロルの子守歌 Heidschi Bumbeidschi 』
チロル地方民謡

を公開。

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2023年10月号(通巻12号)まで公開中

 

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