【消えゆく言葉】

【消えゆく言葉】

「語るに落ちたな」というセリフは、実はその前に「問うに落ちず」がついて、「問うに落ちず語るに落ちたな」と言われると少しは意味がわかりやすい。

この「落ちたな」は「白状したな」であり、聞かれて答えた言葉にはこちらが聞いたことによるバイアスがかかって真実が隠れ、勝手に喋った言葉には読み取れる真実が混じっていることがある。

2006年11月25日 庵原の山に登って眺める清水港と三保と駿河湾

岩波文庫の古本を買ったら栞が挟まっていて「やにさがる」という言葉の解説があった。

「美女に囲まれてやにさがる」などと使う。気取って構えたり、得意げになってにやにやしたりするさま。当人が得意がるのはよいが、はた目には見苦しい。キセルの雁首を上げて、脂(やに)が吸口の方へ下がるようにタバコをふかす様子をとらえた表現。キセルが日常品だった時代、気取ったり威張ったりする時の小道具でもあった。

紙巻きタバコの喫煙者もめっきり減ったので「やにさがる」などという言葉も早晩消えゆく絶滅危惧種なのだろう。


NEW
20 音オルガニートで

20 音オルガニートで『狩人の合唱 Der Freischutz - Huntsmen's Chorus 』
歌劇『魔弾の射手』より第3幕
作曲/C.ウェーバー

20 音オルガニートで『誰かが口笛吹いた(サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲)Le Régiment de Sambre et Meuse 』
作曲/J.R.プランケット(フランス民謡?)

20 音オルガニートで『遠き山に日は落ちて Symphony No. 9 “From the New World”』
交響曲第9番『新世界』より第2楽章
作曲/A.ドボルザーク

を公開。

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2023年11月号(通巻13号)まで公開中

 

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