【しゅうねい】

【しゅうねい】

「しゅうねく考え続けているのである」
と読んでいる本に書かれている。著者はすでに故人だけれど自分よりちょっと若い。

最初は誤植かと思い、待てよ「しゅうねく」なんて言葉があるのかな、あるとしたら執念深くという意味なのだろうかとも思う。

若者が「気持ち悪い」を「きもい」と言うように、「あいつ、ちょっとしゅうねくネ?」などと今風でへんな言い方をするのだろうかと思って辞書を引いたら、「しゅうねい」で「執念い」と書く項目がちゃんとあった。自分が知らなかっただけである。

「執念く」は「執拗く」とも書くようで用例のコロケーションに長塚節や有島武郎や芥川龍之介の作品があがっており、宇治拾遺物語にも出てくるので「しゅうねい」はしゅうねく古い。

「四角」が「四角い」になり「丸」が「丸い」になったような、「執念」という名詞の形容詞化だろう。

2006年11月25日 静岡県清水 庵原球場


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20 音オルガニートで

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を公開。

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2023年11月号(通巻13号)まで公開中

 

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