【きょうの扉】

【きょうの扉】

始まりがあって終わりがあるというのは、人間の生き方そのものです。生まれてきたときが始まりで、死んだときがおしまいです。(長田弘『読書からはじまる』)

人の生死はたしかにそういう「本」のようになっている。

自分という本のページをひらく「自分」という意識があることが生で、意識がないということが死なら、自分は毎朝生まれて毎晩死んでいる。毎朝生まれる自分がひらく新しいページには、新たな日付の章扉がついている。

2023年8月12日 六義園

きょうも未明に目が覚めたら自分という本の最新ページが「 2023 年 8 月 16 日」と書かれた章扉になっており、生まれた日を第 1 章とするなら第 25,184 章のはじまりということになる。


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20 音オルガニートで

スイス民謡『おおブレネリ Oh Vreneli 』

ドイツ民謡『山の音楽家 Ich bin ein Musikante 』

チェコ民謡『ドードレブスカ・ポルカ(山のポルカ)Doudlebska Polka 』

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【小学校の夏】

【小学校の夏】

小学校の校庭に、わが家の 9 階ベランダからも見上げるほど高いクレーンが立っているので何ごとかと思ったら、夏季休校中に屋上のエアコン室外機を交換するらしい。

昭和の時代に小学生だったわが夫婦はエアコンのある教室など知らない。
「エアコンどころか扇風機すらなかったよなあ」
と言ったら、フェーン現象による猛暑に泣いた富山でもそうだったと妻が笑う。休み時間に子どもたちがパタパタと使う、うちわ代わりの下敷がしょっちゅう割れた。

いまの公立小中学校は教室にエアコンが当たり前なのだろうかと調べたら、設置率は 2020 年の文科省発表で 97% だった。

2023/08/12 干上がった六義園の池

小学生時代に整理していた切手帳を見せたら
「あなたってマメだったのね」
と妻が笑うので、
「あなたのだってマメだよ」
と納戸の荷物から見つけた妻のを見せたら、几帳面な義母が整理を手伝っていたらしい。ふたりの切手帳を並べたら同じデザインの同じ商品だったので笑った。


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【夏の関係代名詞】

【夏の関係代名詞】

夏のツル植物が好きで、そのとぼけた巻きヒゲを見ていると見飽きることがない。巻きヒゲは関係代名詞である。

フウセンカズラの巻きヒゲは、巻き付いて自らの重さをゆだねる関係を求め宙空を手探りしながら伸びていく。

2023/08/13 本駒込

運良くしがみつく相手を見つけ、関係を得て黄金の秋を迎えた風船がはだけると、中にはハート型の顔をした三匹の子猿が乗り組んでいる。彼らが次の夏への旅をする。


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【クセジュ】

【クセジュ】

初めて白水社の文庫クセジュを買った。黄色い瀟洒な造本で、このシリーズの名前は知っていたけれど、いままで実物を手にしたことがなかった。クセジュはモンテーニュが『エセー』の中で「 Que sais-je? (私は何を知っているのか?)」と書いているのに由来する。

2023/08/12 六義園

届いたのはアンドレ・コント=スポンヴィル著『哲学』小須田健、照屋裕美子、コリーヌ・カンタン訳で、同じ著者の『幸福は絶望のうえに』木田元、小須田健、コリーヌ・カンタン訳、紀伊國屋書店といっしょに注文した。

アンドレ・コント=スポンヴィルは 1952 年生まれでフランスの哲学者。


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【古書店を訪ねて】

【古書店を訪ねて】

絶版になって電子書籍化もされていない本は、古書で探して買うしかない。

そういう本を検索して購入した古書店の住所を Google マップに入力してストリートビューを見ると、ネット販売に特化しているのか民家や倉庫であることが多いのだけれど、実店舗をもつ町の古書店だとなぜか嬉しい。

2023/08/11 六義園

昨日注文した本もそういう町の古書店から発送され、もうすぐ届くことになっている。旧街道に面しているようで、近所をストリートビューの中で歩いてみると、通り沿いに古くて立派なつくりの商家も残っており、信州らしく商売は材木商らしい。

こんな田舎町の古書店にあの哲学者が書いた本が並んでいてそれを買ったのかと不思議な感動がある。眺めていたら、ふらっと店内に入ってみたくなった。

11:11
本が届いたら面白いオマケが同封されていた
オマケ表
オマケ裏


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【くもあいおう】

【くもあいおう】

窓辺の机に向かって本を読んでいると、四角い青空が背景、緑の木立が前景にある舞台に、雲が役者のように湧き出て上手から下手へ、次々に流れて視界から消えていく。そういうことが果てしなくくりかえされている。

ぼんやり眺めていたら
「くもあいおう」
という 6 文字の言葉が口をついて出て
「『くもあいおう』って誰の詩にあったんだっけ」
と雲に訊くわけにも行かないので、苦労して検索したら中唐の文人柳宗元(りゅうそうげん)だった。

漁翁(ぎょおう) (よる) 西巖(せいがん)に傍(そ)いて宿(しゅく)
(あかつき)に淸湘(せいそう)に汲(く)みて 楚竹(そちく)を然(た)
(けむり)(き)え日(ひ)(い)でて 人(ひと)を見(み)
欸乃(あいだい)一聲(いっせい) 山水(さんすい)(みどり)なり
天際(てんさい)を迴看(かいかん)して 中流(ちゅうりゅう)を下(くだ)れば
巖上(がんじょう)無心(むしん)に 雲(くも)相逐あいお)

欸乃(あいだい)は舟唄で、雲相逐(くもあいおう)は雲が無心に追いかけあって流れて行くのである。

   ***

2:29
日付がかわって 2023 年 8 月 11 日、つきあいのある出版社はのんびりと長い夏季休暇に入っている。

4:11
ウィキペディアにある柳宗元の詩風解説は「どこか山水への感動に徹しきれない独自の傾向」があるという。「国」より「生きている人」のほうが大切と言う人らしくていい。

4:18
せっかく思い出したよい機会なので忘れないうちに下定雅弘『柳宗元詩選 』岩波文庫を注文した。


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【聴診器の先】

【聴診器の先】

未明に目が覚めたので読みかけの阿部昭を開いたらジュール・ルナール(Jules Renard、1864 - 1910)の日記の話が出てきたので、読んでみたいと思い調べたらつきあえる分量ではない。

ルナールは『にんじん』が有名だけれど、かわりに岸田國士(きしだくにお)訳の『博物誌』を読んでみようと検索したら、なんと青空文庫のおかげで無料で読めるようになっていた。ありがたい話である。

断念した日記の方は、以下阿部昭からの孫引き。

昨日、ファンテク〔長男の愛称、医師〕が私を聴診した。彼が私の背中へあつちこつち耳を当てるとき、私たちは気違ひのやうに笑ひこけた。彼は二度も三度も、初めからやり直さなければならなかつた。肺に異状なし。心臓が膨れすぎてゐる。弁膜に疾駆音が聞えるさうだ。そいつが私の笑ひを途切らす。息子が父親に死の宣告を下してもいいのか?

死の一と月半ほど前に書かれたこのくだりで、ルナールの笑いは消える。(阿部昭『父たちの肖像』)

コロナが始まってから毎月ではなく隔月で血圧の薬を貰うため診療所通いをしている。かかりつけの老医師は初診の際に「心臓がちょっと大きいのが気になるね」と言っていた。

2023/08/10 本駒込

毎回、血圧を測ったあと聴診器をあてられるのがくすぐったい。聴いているふりをしているだけで、ほんとうはなにも聴いてないんではなかろうかといつも思う。先日はめずらしく
「あなたはまだ若いから元気でいいけど、俺みたいな年寄りはこう暑いとヘトヘトだよ」
と弱音を吐きながら聴診器をあて終え
「はい、いいですよ。肺の音もきれいだし申し分なし」
と言った。

   ***

2:22
脳卒中後に人格が変化することがあるんだろうなと、まわりの人たちを見て思っていたのだけれどやはりそうらしい。

2:29
前頭葉の損傷だと心配事が少なくなって性格が明るくなったという事例もあるらしい。そういう人も知っている。

2:49
ルナールの『にんじん』岸田國士訳も青空文庫に収録されていた。

2:51
「しゃこ」といえば寿司ネタしか知らないけれど難しい字を書く鷓鴣(しゃこ) が『にんじん』にでてきた。欧州にいるキジ科のコジュケイに似た鳥らしい。


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【柿の種】

【柿の種】

出張帰りの友人がビジネスホテルの部屋飲みで買ったつまみの残りを手土産にくれた。ビジネスホテルに泊まるほど遠距離の出張がないので知らなかったのだけれど、最近の自販機では 350ml アルミ缶サイズのペットボトル入り柿の種が買えるのだという。初めて見たので食べかけでもうれしい。

うれしいのでラベルを剥がし、リサイクルに回さず柿の種を買って来て詰めて再利用している。机の脇にいつでも柿の種があることに瑞穂の国のしあわせがある。

   ***

8:30
重さを測ってみたいような雲の塊が空に浮かんでいる。

12:35
涼しそうにも暑そうにも見える昼食風景。通りすがりの若いサラリーマンたちが「こんなところで飯食ってんだ……」と言っていた。

13:40
かたちのよい雲がつぎつぎに生まれては消えていく。

16:50
夕立が来そうで来ないまま夕暮れとなる。


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【友だち】

【友だち】

いま電子書籍で読んでいる哲学者長谷川宏の新書は、「この本ともっと 〈友だち〉 になりたい」と思えてきたので、紙の本で最初から読み直すためネット注文した。「この本ともっと 〈友だち〉 になりたい」というのは「ちゃんとわかりたい」ということで、ざっくばらんに言うなら「なんか本気出た!」のである。

電子書籍のハイライトやメモ機能では紙の本にするような、こまごまとこだわりのある線引や書き込みができない。工夫しながら線引き・書き込み・付箋張りして読み込んだ本は本棚に戻しても、ときどき引っ張り出して読み返したくなる。ちゃんと向き合って読み込んだら、人間ではなく本が 〈友だち〉 になっているのである。不思議なことだ。

本を 〈友だち〉 とすることの要諦は、本の中だけでなく外側の世界にまで関係が  〈ずっとつづいている〉  と思えることだと詩人の長田弘は言う。だとすれば、〈友だち〉 というのは人間に限らずすべての 〈もの〉 との関係に見つけることができるわけで、そう思うとなんだか人間以外の 〈友だち〉 と呼べるものに囲まれた世界がとても楽しい。

「友人というのは、わたしたちをふりかえらせてくれるものです。わたしたちは、ふりかえるときにいろいろなことを思い、あるいは感じます。友人というもののちからが、わたしたちをふりかえらせる。人生があっという間に過ぎて終わってしまった、ということにならないために、わたしたちはそういうものを必要としています。」(『読書からはじまる』長田弘)

2023/08/07 六義園

   ***

5:45
耳鳴りや幻聴は気にならない方なのだけれど、なぜか夏の高校野球が始まると1日中応援席の声援とコンバットマーチが聞こえているような気がする。

15:44
六義園上空はたいへん不安定な大気の状態らしい。雲の様子を見ていても見飽きない。


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【夏の索引】

【夏の索引】

「人間は、そこに黙って坐っているだけでも私には煩く感じられるのである。 人間は、口をつぐんでいても、何か喋りかけてくるようで、気を散らされるのである。 相手をしてやらなければいけないような気がして、負担に感じられるのである。」

学者然とした風貌をした猫を見ていると、彼は人間のことをそんなふうに眺めているのではないかという気がする。阿部昭が随筆集『父たちの肖像』の中で犬と人間について書いている箇所を、猫と人間の関係に置き換えてみた。

犬が人間にとってある意味めんどくさい生き物であるという感じ方をするなら、人間が猫にとってめんどくさい生き物と思われている可能性も認めなければならない。

索引のない本は「本」ではないと書いている学者がいた。このところしっかりした索引の付いた分厚い文庫本を2冊読み終え、気になる箇所を再読したくなり、本に索引があることのありがたさを痛感したので心からそう思う。読み終えて本棚に並べておいても時に応じて役に立つ。

学術書や実用書だけでなく文芸書にも索引があると便利だ。阿部昭が犬について書いていたのはどこだろうと全文検索して「猫と手袋」の章がすぐに見つかるという意味で、電子書籍はみな便利な索引付きになっている。

   ***

4:26
夫婦そろって年をとると記憶力が次第に衰えているのがわかる。それがわかるのは、鏡になって互いの老いを映し合う相手がいるからだ。

4:31
「ねえ、〇〇〇〇〇の書類って私が預かってるんだっけ?」と突然聞かれてドキッとするようなことが増えてきた。

4:35
四半世紀近くもネット上に日記を書いていると、過去の大きな出来事に関しては全文を対象にした検索ができるのでときどき役に立つ。

4:43
自分だけが書いて、自分だけが検索して読み返し、自分が書いたものが自分と配偶者の助けになるような、ほんとうの日記を書く習慣づけを今からでも始めたほうがいいと思い始めた。まだ遅くない。

5:00
「父親の猟銃の代りに、息子には創作の息の根を止める『日記』があった、もうなんにも書く気がしないというようなことを書きつけるための『日記』が。」(阿部昭『父たちの肖像』より)


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【一家言】

【一家言】

友人夫婦と待ち合わせして、介護生活に入った友人夫婦を自宅に訪ねた。仲の良い三夫婦が揃う。

その道すがら、何をするにも四人それぞれに意見が食い違うので、
「人間年をとるとみんなそれぞれに頑(かたく)なな自分の意見を持つようになるからね」
と言って笑ったら、友人の奥さんが
「そうね、年をとるとみんな『いっかごん』あるようになるからね」
と言い、わが妻も「あはは」と笑っていた。

2023/08/0 友人宅のベランダより

友人宅に着いて酒盛りが始まったので、奥さんの介護をする元編集者に
「この女(ひと)たちは『いっかごん』って言うけど『いっかげん』じゃないですか」
と聞いたら
「そりゃ『いっかげん』だろうと言うので2対2になった。

2023/08/0 友人宅のベランダより

今朝スマホを開いたらこんなネット記事が配信されていた。

「一家言」の正しい読み方は「いっかげん」。表記に含まれている漢字「家言」は「いえごと」と読む。また、「一家言」の語源は中国の英雄である司馬遷が書いた『史記』の中の一文「一家の言と成す」とされている。 (当該記事より)

なるほど。
「人間年をとるとみんなそれぞれに頑(かたく)なな自分の意見を持つようになるからね」
と言ったところを、もっと、厳密に
「人間年をとるとみんなそれぞれに一家の言(いっかのげん)を持つようになるからね」と言いなおしてやれば厭味ったらしくなく啓蒙的でよかったわけだ(できないけど)。

2023/08/0 友人宅のベランダより

♪ はこねのやまはいっかのげん かんこくかんもものならず(唱歌『箱根八里』改竄)

一家言を持つようになった男女四人が勝手に自己主張すると、船頭の多い船となって函谷関にたとえられた箱根八里をも越えんとするのである。


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【算数クッキング】

【算数クッキング】

朝食づくりに使うタカキベーカリーの長時間発酵ブレッドは正方形の断面をしている。小さな厚切り正方形の分量がちょうどいいと妻が気に入っている(男にはちょっと物足りない)。その正方形の断面にのせて焼くとろけるスライスチーズもまた正方形で各社共通サイズになっている。

各社共通サイズのスライスチーズは、タカキベーカリーのパンの正方形よりひと回り大きい。小さな正方形のパンに、ひとまわり大きいスライスチーズをのせて焼くと、はみ出たチーズのヘリが溶けて垂れてオーブントースター内が汚れる。

ということで、面積が二分の一の正方形スライスチーズをつくってやると、タカキベーカリーの正方形内におさまって気持ちがいい。

正方形のスライスチーズを対角線で切って2等分すると 1 対 1 対 √2(いったいいったいルートに)の直角二等辺三角形ができる。正方形のスライスチーズには2本の対角線があるのでそれを使って四等分すると、面積が四分の一の小さな直角二等辺三角形が四つできる。

その小さな二等辺直角三角形ふたつを、 √2 の底辺同士でくっつけてやると正方形になり、面積はもとのスライスチーズの二分の一になっている。二分の一の正方形がふた組できるのでぴったり重ねてやると、面積が二分の一で厚さが2倍のタカキベーカリー用正方形スライスチーズができる。

面積が二分の一で厚さが2倍のタカキベーカリー用正方形スライスチーズを、バターとピザソースをぬった上にのせオーブントースターに入れて焼くのが朝の算数クッキングである。


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【中国一万尺】

【中国一万尺】

受験勉強で中国の歴代王朝名を覚えるために、『アルプス一万尺』のメロディーにのせて
「 ♪ 殷 周 東周 春秋戦国 秦 前漢 新 後漢 魏 蜀 呉 西晋 東晋 宋 斉 梁 陳 隋 五胡十六国 北魏 東魏 西魏 北斉 北周  隋 唐 五代十国 宋 金 南宋 元 明 清」
と歌って丸覚えしたという人がいる、といま読んでいる本にあった。自民党所属の若手政治家だというが、歌っているところを実際に見てみたい、聴いてみたい。

自分もまた受験勉強中には、中国歴代王朝の丸覚え法を工夫して自作していたけれど、こんなに細部まで厳密なものではなかった。日本史での大学受験にも中国歴代王朝の座標系は脇に必要だと思った程度だったことと、世代が二十歳も違うのと、彼が受験して入学した大学が東京大学だったというので、厳密さの度合いがぜんぜん違うのだろう。

2023年8月1日 友人宅にて

それにしても『アルプス一万尺』のメロディーにのせて覚えるというアイデアは秀逸だと思う。音楽の不思議な力をちゃんと知っていたのだ。それもまたすごい。


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【雷雨の中で】

【雷雨の中で】

年上の編集者夫婦が奥さんの介護生活になっている。2023 年 8 月 1 日、カメラマンと編集者コンビの友人夫婦と誘い合い、自宅を訪問して慰労会をした。

私鉄沿線の駅前で買い物をし、交番で道を聞いて確かめながら歩いていたら、空が黒い雲に覆われて冷たい突風が吹く。

なんとか友人のマンションに到着して室内に招じ入れられた途端に激しい雷雨になった。

在宅介護が限界に達したところで、友人の奥さんは歩いて数十メートルのところにあるグループホームで暮らし、今日は外出許可を得て自宅に戻っている。

見事に整理整頓された友人の本棚を見ていたら村松友視『最後のベビー・フェイス』があったので、これを返すためにまた会わなくちゃね、という証文がわりに借りて来た。


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【八月の狂詩曲】

【八月の狂詩曲】

4:06
未明に目が覚めたので枕元のスマートフォンを起動したら、めずらしく外は雨らしい。東京上空に雨の範囲が広がっている。

子どもだった頃の天気予報では富士山頂測候所に設置された富士山レーダーの画像が使われていた。いまでは手のひらの情報端末で雨雲の動きまで見えてしまう。

2023/07/31 本駒込5丁目

科学の発達と歩調を合わせるかのように地球が熱波の下で沸騰し、まさに八月の狂詩曲(ラプソディ)である。昨年は秋の終わりまで食卓に添えられたプランター栽培の大葉が、今年は葉が硬くなったり縁が変色して食べられたものではない。

2023/07/31 本駒込5丁目

街路樹のハナミズキたちが萎れて枯れたようになっている。未明の雨もよいお湿りにはなりそうにない。六義園上空も鳥たちの飛ぶ姿が激減し、黒衣のカラスはこのところまったく姿を見かけなくなった。


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