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2012年8月22日午前8時17分、興津駅前発但沼車庫行きのしずてつジャストラインバスに乗るため、東京駅5時20分発の下り東海道線に乗った。列車は興津駅8時11分着なので、改札を出て6分のあいだに何か買おうと思ったら売店が見あたらず、かつて駅舎内にあったはずなのだけれど閉店してしまったらしい。
戦前、海辺の別荘地として人気があった頃が、おそらく興津駅前の最盛期だったのだろう。僕が子ども時代を過ごした昭和三十年代、興津駅はとうに静かな駅だったと思うのだけれど、駅に降り立ったことは昭和四十年代になるまでないので、正確なことはわからない。1993年に2,923人だった一日平均乗車人員は2010年で2,329人なので、今はもうなだらかな右肩下がりで田舎化しているにすぎない。
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駅前広場に売店もコンビニもない駅というのも、ないものと諦めてしまえばかえって潔く清々しい。1981(昭和56)年10月完成の駅舎前に女子中学生が腰を下ろし、山の上にわき上がる入道雲が眩しくて、ああ、これが2012年興津駅前の夏なんだなと思う。
定刻通り但沼車庫行きのバスが来たので乗り込み、駅前から国道一号線へ左折したら、何のことはない、サークルK興津駅前店があって拍子抜けした。ただし乗り継ぎ時間6分では買い物も厳しかったなぁと思い、バス乗り継ぎ時間がのんぴり20分もあれば、興津は駅前にコンビニもある今風の田舎町である。
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