生活リズムと音楽

2017年3月15日
僕の寄り道――生活リズムと音楽

約24時間周期で変動する現象を概日(がいじつ)周期といいサーカディアン・リズムなどと本には書かれている。その延長で週、季節、年のリズムに合わせた暮らしが好きだ。

そういうことが好きそうな友人たちは、たいがい NHK 朝の連続テレビ小説を欠かさず観ている種族で、毎朝決まった時刻に起き、決まった番組を見て一日を始めている。

「今まで放送されたやつでどれが一番好きだった?」
と郷里の友人に聞いたら迷うことなく
「『ごちそうさん』!」
と答えるのが意外でびっくりした。『ごちそうさん』は、2013年度の放送だった。

金子みすゞの本で有名な出版社社長と飲んだので同じ質問をしたら
「わたしは『雲のじゅうたん』!」
と答えるのが意外でびっくりした。『雲のじゅうたん』は、1976年度の放送だった。

質問するとたいがい「あなたは?」と聞かれるので
「『いちばん太鼓』!」
と答えると意外なのかびっくりされる。『いちばん太鼓』は、1985年度の放送だった。

NHK 朝の連続テレビ小説を欠かさず観ていて面白いのは、その番組内の主題歌やイメージソングを聞くと、その当時の出来事が鮮明に思い出されることだ。毎朝決まった時刻に決まった音楽を聴き続けること、そして流行歌よりもきっぱりと、ナイフで切り落としたように終わってしまうことがそういう効果を強めているのだろう。

『ごちそうさん』はゆずの「雨のち晴レルヤ」、『雲のじゅうたん』はチェリッシュの「あの空へ帰ろう」、『いちばん太鼓』はニック・ニューサの「いちばん太鼓」。2010年9月27日から2011年4月2日まで放送された『てっぱん』は、葉加瀬太郎の「ひまわり」なのだけれど、突然 3.11 の震災による放送中断があったため、出来事が鮮明に思い出される引き金になっていることがちょっと辛い。


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