囃し言葉と抑揚

2017年3月16日
僕の寄り道――囃し言葉と抑揚

朝食の準備をして妻を起こそうとしたら布団をかぶって寝汚(いぎたな)くしているので
「残念ですがもう起きていただく時刻です」
と言ったら、寝ぼけ声で
「ざんねんでしたーまたどうぞー」
と言う。

そうか北陸富山でも東京下町と同じ囃し言葉をつかったのだなと興味深い。言葉の意味ではなく
「ざんねんでしたーまたどうぞー」
の抑揚が、子ども時代によく囃された
「おとことおんながまんめんじー」
と同じであることがもっと興味深い。

「おとことおんながまんめんじー」は「男と女が豆煎り(おとことおんながまーめいりー)であることは『「まんめんじ」のひみつ』というタイトルで日記に書いた。出典としてひいた大田才次郎編『日本児童遊戯集』東洋文庫 122(1968/9)は明治時代の聞き書き集なのでテレビ・ラジオ時代以前のものだ。言葉自体には地域間の伝播や流行があったとしても、抑揚の方は人の呼吸や声帯の構造などに基づいた各地自然発生的なもので、土台として大昔からあったのかもしれないと思う。


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