<2932> 余聞、余話 「 大 寒 」
大寒や病院通ひ十二年
今日二十日は、二十四節気の最後に当たる大寒である。月の満ち欠けの運行によっていた旧暦(太陰暦)の時代、暦と実際の季節にずれが生じるので、太陽の運行に合わせて一年を二十四等分して暦に記したのが二十四節気である。一年は立春(二月四日)に始まり、一番寒い日とされる大寒に終わる。そして、また、立春に還る。言わば、これを繰り返して年を重ねて行く。という次第で、寒さのこの時季は、寒の入りの小寒(一月六日)があって寒のピークの大寒に至るということになる。
今冬は暖冬傾向で、暖かな大寒になり、スイセンは花盛り、紅梅も花を開き始め、立春(二月四日)には満開になりそうな勢いであるが、この時季になると、私には平成二十年(二〇〇八年)、干支で言えば、ちょうど一巡りの十二年前に心筋梗塞の発作に襲われ、冠動脈のバイパス手術を受け、入院したことが思い出される。検査の結果、即入院ということになり、手術待ちの日を含め、五十日ほど入院した。手術は成功し、その結果、無事に退院出来、ほとんど後遺症もなく、普通の生活が出来、今に至っている。薬は欠かせず、予後の検査、管理等で、病院通いが続いている。大寒の今日は三ヶ月に一度の検査の日で、薬を頂戴する日とあって病院に出かけた次第である。
今は血液検査が主で、検査の結果はまずまずといったところであるが、高齢に向かうので、悪くなることはあっても改善することは難しく、今の状況を維持することがまずは求められるところ。検査結果をバロメーターにしているという具合。自分ではそれなりに体調管理に努めているつもりであるが、妻が作ってくれる日々の食事に負うところが大きく、ありがたいと思っている。
言わば、手術の成功がまずあって、予後の管理等、生かされて来た十二年であり、後遺症もほとんどなく、感謝しなければならないが、これからどう生きるかが大切であると思ったりもする昨今ではある。父は職業病で、七十九歳にして亡くなったが、まずはその年齢を越えること。これが当面の目標で、このブログも、それまでは続けたいという思いでいるが、果たしてどう展開するやら、先のことはわからない。 写真は花盛りのスイセンと開花し始めた紅梅。