世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

高部(タカベ)

2017年08月09日 08時09分18秒 | Weblog
たかべ・タカベ


【語源】
「たか」とは、陸に近い海と言う意味がある。そこからきているのではないかと言う説あり。

呼び名は地域によってさまざま。「ホタ」、「シマウオ」、「シャカ」、「ベント」など。


       タカベの南蛮漬け


【旬】
5月~9月(初夏~夏)が旬とされている。夏にしか味わえない季節感がある魚。


【うんちく】
尾から背にかけての黄色のラインが鮮やか。「ウメイロ」と言う魚と良く似ているので

御間違えなく。

『たかべ』は潮通しの良い岩礁域で群れをなして泳ぎまわり、動物性プランクトンを食べて

育ちます。

定置網や刺網、釣り、追込み漁などで漁獲され、特に伊豆諸島で春から夏のかけて大量に

漁獲されます。

元来、脂ののりが非常に良い魚ですが、この時期は産卵期前であり、更に脂がのる為、

塩焼きが最高。

魚屋さんに「今まで食べた塩焼きの魚で一番は?」と言う質問をすると、この『たかべ』と

答える人も少なくありません。

また、平安時代には「中秋の名月を見ながら、『たかべ』の塩焼きを肴に酒を呑む事はこの上ない

ぜいたくである。」と言う意味の句まで残っているほどです。

ちなみに、旧暦の中秋の名月は8月15日です。


タカベの塩焼き

【ブランド・産地】
こんなに美味しい魚なのですが、ブランド化はされていないようです。

産地は新島、神津島、八丈島などの伊豆諸島です。『東京都産』で販売される数少ないお魚です。



【産地ならではの漁師料理】
『たかべ』は塩焼きが最高。しかし、漁師さんの一押しは《背越し(せごし)》です。

①ウロコをとり、頭、内臓、ヒレを取り除きます。

②背から一気に包丁をいれ薄切りにします。つまり、丸のまま・骨ごと薄切りにするのです。

③醤油、又は酢醤油で食べます。

骨ごと食べるので旨味が骨からにじみ出て来ます。最高!

この料理のポイントは、1に鮮度が良い事。2に小ぶりの『たかべ』を使用する事です。

元来、たかべの骨は柔らかいですが、小さめの魚だと なお骨が気になりません。

また、少し酢であらってから、醤油で食べるとより柔らかくなりますよ。

簡単で、美味しい!    漁師気分を味わってみて下さい。



          タカベの背越し






【栄養と効果】
細胞の老化や酸化を予防するビタミンE が豊富。また、血中のコレステロール量を下げる

DHA・IPAを多く含んでいる。




『たかべ』の情報、ドシドシお待ちしています。



        タカベの塩焼き







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