世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

蝦蛄(しゃこ)

2017年03月26日 09時40分50秒 | Weblog

蝦蛄(シャコ)


        子持ちシャコのにぎり寿司


【語源】
江戸時代はシャクナギ(シャクナゲ)と言われていました。
淡い灰褐色の殻を茹でた時、紫褐色に変わり、それがシャクナゲの
花の色に似ていたところから付けられたようです。
シャクナゲは石楠花また石花とも書きますが、シャクカ(石花)が
なまってシャコと呼ばれるようになったそうです。



風流な方が名付け親なんですね~ちなみに英名は「Mantis shrimp」
訳すと「カマキリ海老」・・・・そのまんまですね~!

やっぱり、ワビサビのわかる日本人の付けた名の方が素敵だと思いません?


         シャコのにぎり鮨




【旬】
シャコの旬は春から初夏。この時季、子を持ちます。
しかし、身自体を楽しむなら夏から秋が良いでしょう。
シャコは水から上げるとすぐに死んでしまうので、味が落ちる前に
活きたまま、茹で上げるのがコツです。
鮮度が命のお魚です~!





    茹でたシャコの剥き身

【うんちく】
シャコは沿岸および内湾の水深30mまでの砂泥の海底に生息します。
海底にU字型の巣穴をほり、大小二つの出入り口を作ります。
この巣穴で外敵から身を守り、産卵し、そして、狩をして巣穴内で
食事をします。
シャコは恐るべしハンターで、巣穴近くを通るエビ・カ二・小魚を
すくい取るように瞬間的に捕らえます。まさに昆虫のカマキリの様。
また、暗がりが得意のようで、「明るい月夜には身が減り、闇夜には
身が入る」と言われています。






          子持ちのシャコ



身の中央部に棒状に入る卵のことを「カツブシ」と呼び、鮮やかな
朱色をしています。これがまた美味。
このカツブシを持ったものは高値で流通します。

余談ですが、シャコを食うのは日本人とイタリヤ人だけのようです。





        シャコの爪





        子持ちシャコ




【ブランド・産地】
ブランド化はされていないようです。
漁が盛んなのは、福島県の松川浦漁港や岡山県の日生。
底引き網漁で獲られています~!

シャコ自体はブランド化されていませんが、非常に貴重な部分が
あります。それは「爪(つめ)」です。
シャコの鎌状の大きな捕脚(カマキリに似た)であるハサミの身肉の
ことで、米粒よりやや大きい程度。
それも一匹から二個しか取れないから、小皿に一杯分ともなれば
シャコ何十匹にもなります。カ二のはさみの肉に似ており、酢の物や
サラダにも使用されますが、ワサビ醤油でも酒の肴に最高です。


      シャコのにぎり寿司
【産地ならではの漁師料理】
シャコと言えば・・・・にぎり寿司。後は活きたものを茹で上げた
あつあつを食べるのが最高。唐揚げも捨てがたいですね~。殻ごと
いけるし~!


       茹であげたシャコ

しかし漁師さんはもっと簡単に美味しく食べているようです。
それは味噌汁! 活きたものをハサミでぶつ切りに・・・それを
味噌汁に ほおり込むだけ・・・。
「このシャコの味噌汁の右に出る味噌汁はないよ~簡単で最高に
旨い。蟹の味噌汁の上を行くね・・」と・・・・!




【栄養と効果・健康】
海老や蟹に比べると市場評価は見劣りしますが、栄養価は断然上。
銅・マンガンなどのミネラル。ビタミンA・B1・B2・B12などは
海老・蟹よりも多い。

高血圧予防に効果があるカリウムやコレステロールの増加を抑える
タウリン、それに貧血に効果のあるビタミンB12を特に豊富に含んで
いますので血液を正常に保つ働きが期待できます。

まさに、健康食品ですね!



           シャコの酢の物









          茹でたて



      








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