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小分類変更 10.次の世界 10.1~10.4

小分類変更 10.次の世界 10.1 多くの人が生きられる

 10.1.1 多くの人がいるメリット

  1.内なる世界を持つ

  2.関心の範囲を拡げる

  3.分化から多様化する

  4.多くの人が生きることができる

 10.1.2 分化を育成する場

  1.情報共有の拠点

  2.メッセージを共有

  3.コミュニティで個人の分化

  4.社会の流れをつくる

 10.1.3 分化を伝播

  1.企業:高度サービス化

  2.組織:多様化に対応

  3.行政:市民と協働

  4.国:TGALを徹底

 10.1.4 市民が社会をつくる

  1.発言から組織の分化

  2.市民コミュニティをつくる

  3.お客様状況を把握

  4.コミュニティで意思融合

10.2 環境哲学を進化

 10.2.1 哲学は意識に関与

  1.ソクラテス、デカルト、ルソー

  2.ベンサム、アダム・スミス、ロック

  3.カント、ヘーゲル、ニーチェ

  4.フッサール、ハイデガー

 10.2.2 ヘーゲルは自由を求めた

  1.意見を述べることから始まる

  2.意見が述べられる情報共有環境

  3.共有意識で新しい行政

  4.社会インフラはコンパクト化

 10.2.3 情報共有で意識は変わる

  1.組織に依存する

  2.地球規模課題

  3.変革のトリガー

  4.思い込みが変わる

 10.2.4 歴史が変わる

  1.大丈夫という錯覚

  2.企業はモノつくり

  3.企業の意識から変えていく

  4.多様な世界観をアピール

10.3 市民主体の民主主義

 10.3.1 持続可能な社会

  1.サファイア循環を動かす

  2.依存体質から脱却

  3.パートナーの役割

  4.政治に参画

 10.3.2 ローカル起点の循環

  1.137億年の宇宙の歴史

  2.国民国家の限界を突破

  3.国民国家の限界を地域が救う

  4.2050年、LL=GGに到達

 10.3.3 マーケティングが変わる

  1.社会保障は破綻

  2.存在の力の民主主義

  3.資本主義を凌駕

  4.国民国家は変質

 10.3.4 新しい民主主義

  1.サファイアのゆっくり革命

  2.複雑性で周縁から変革

  3.拡大する議論方式

  4.革命を維持する教育

10.4 位相化プロセス

 10.4.1 周縁から全体を変革

  1.周縁が中核を変革

  2.ローカルから宇宙を感じる

  3.内なる世界で全てを表現

  4.情報共有で世界をつなぐ

 10.4.2 状況把握で活性化

  1.状況を把握して、カーシェア展開

  2.共有資源のコラボ革命

  3.企業ソーシャルで活性化

  4.お客様主導のマーケティング

 10.4.3 情報共有で多様化

  1.地域コミュニティの情報共有

  2.グーグル発想で分配

  3.いい町・いい社会

  4.持続可能な都市をつくる

 10.4.4 推進力を再構成

  1.産業支援で推進力を確保

  2.クラウドでインフラ再構築

  3.超国家でアジア支援

  4.国際の連携で平和をもたらす

10.1~10.4
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他の人が行かない、細い道だから行く

『仕事の小さな幸福』より

他の人が行かない、細い道だから行く起業家・デザイナーの山口絵理子さん

バングラデシュやネパールなど途上国で開発・製造したナチュラルな素材と色昧を持つバッグ、洋服、財布、ストールなどを販売するビジネスを開拓してきたブランド「マザーハウス」経営者で、自ら製品のデザインも手がけている山口絵理子さん(一九八一年、埼玉県生まれ)。創業まもなくから多くのメディアに採りあげられてきた。

小学校の頃にいじめに遭った反動で、中学時代は非行に走る。高校では柔道に打ち込み全日本ジュニアオリンピックで七位に。大学在学中、米州開発銀行でのインターン経験から途上国援助の矛盾を知ると、アジア最貧国バングラデシュのBRAC大学院開発学部に進学し修士号を取得。「途上国から世界に通用するブランドをつくる」との理念から二〇〇六年、二十四歳の時に今の会社を興した。

取材した時点ではウェブ販売のほかに国内八店舗、台湾で四店舗を展開し(二〇一四年三月時点では国内十四店舗、台湾に四店舗となっている)、年商も数億円の規模になっていた。経営は軌道に乗り、起業時に掲げた「途上国発のブランド」という理念に人を惹きつけるだけでなく、製品自体のデザィン、品質で勝負している、というあたりから話をうかがうことになった。話を聞かせていただいたのは、二〇一二年の八月二十日だった。

テレビに出演した際のイメージからなのか、夢を追う力強さやビジョンがいいですね、と肯定的に捉えてもらうのもありかたいけれど、私自身は特に楽観的にやらてきたわけでもないんです。むしろ、いつも最悪の状況を予測し、論理的に対策を考えてきたつもりです。

途上国で仕事をしていると、提携している工場でストライキが起きて業務が動かないなど、解決は不可能だろうという問題にしばしば直面するんです。でもそれも冷静に考えれば、自前の工場ではないから起きたことだな、とわかるわけですね。

だから、今は約七十六名(二〇一四年三月時点で一二四名)が働くバングラデシュ・ダッカにある自社工場を充実させることにこだわっています。「途上国から世界に通用するブランドを作り、それぞれの国にある人や資源の良さを最大限に活かしたデザインを」という企業理念をあくまで現実的に前に進めてきたんです。最近は、経営者としてよりも、デザイナーとして商品開発に取り組む時間が多くなっています。

私はファッションの専門学校などを卒業したわけではありません。ただ、のちに私の下に専門性の高いデザイナーを雇うようになってわかりましたが、途上国で、自社工場で生み出す製品にふさわしいデザインを作るには、単に綺麗なかたちや色を考えるというのに留まらない能力が要るんです。

私たちの工場でやっているのは、何十、何百万点も大規模に大量生産品を作るSPAのように、現地の提携工場に均一なものを頼むのとは真逆の、「直に話し合って仕事を進める」かなり手作りの要素が強いやり方ですし、工場のみんなが商品開発に携わったという気持ちも含めて最後の品質を作るものだと思っていますから、デザイナーはコミュニケーターでないといけないと思っています。

簡単に製品が作れる今こそ、時間をかけて人の手で作る温かみは途上国でなければ出せない価値かもしれないな、とも考えているんです。だから、温もりをいかに出すかを私はデザインする上でいちばん大事にしていて、マザーハウスがほかと違うところだと思っています。

そのため、一般にアパレルの世界で褒め言葉とされる「エッジ」を追求することはありません。デコレーション的に何かを足すところからも離れている。もっとシンプルに温かみが出る製品を、となると、作る人や環境も含めて育成することにもなる。それもデザインの一環であるし、店舗のディスプレイも、販売員の教育もデザインの一環だと思っています。

デザインも全くの素人としてはじめたのに、なぜ、今は「温もりが最も大事」と言い切れるようになったのか、ですか。それは……自分で出した答えだからです。意思決定の場面で若いスタッフたちに問うのも、ほんとうに自分で考えてそう思うのか、なんですよ。

綺麗な理念を語るのがうまい人も多いけど、語る内容をどこかから持ってきていると上辺だけの方針に留まり、続けられなくなります。
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