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2013年01月26日 中国新聞「広場」掲載
今年最初の町内の催しはどんど焼きだった。点火は、会場を訪れた年男と年女が務めるのが恒例である。
点火の直前、付き添いの人に手を引かれたお年寄りの女性が隣に立った。十数人の点火者にたいまつが配られ始めると、世話役の消防団員が、その女性の手を取って会場の中へ導き、たいまつを一緒に受け取る。
「点火」の合図に、その女性は消防団員に手を携えられて、積み上げられた縁起物へ火を付けた。瞬間、勢いよく炎が立ち上る。消防団員は、抱えるようにして素早く女性を炎から遠ざけた。
女性は、勢いを増す炎を安堵した顔で見つめている。炎に照らされるその顔は、点火を果たせた喜びと、消防団員への感謝の気持ちも含まれているのであろう。
そんなことで、今年のどんどの炎に、これまでにない勢いを感じた。これで今年の町内の安心と安全と絆が強まる、そう思いながら会場を後にした。
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