
10時過ぎ、車を起動すると「今日はかき氷の日」と案内がある。車載の温度計は34度を示している。偶然に思わずそうかと思わせる日になっている。かき氷の日は毎年7月25日となっている。私の生まれる前の1933(昭和8)年のこの日、山形市で当時の日本最高気温40.8度が観測された日で、日本かき氷協会によって「かき氷の日」として制定されたいう。
90年以上も歴史あるこの日のことを全く知らなかった。平安時代の「枕草子」に「削り氷に甘葛(あまづら)をかけて食べる」貴族の風習が記されているという。時代から推測すると天然の氷だろうが、高価で貴重な品だっただろう。映像で天然の氷をかき氷として提供する光景が放映されていたが、味はどうなんだろう。
子どもを海水浴に連れて行き、その時にかき氷を食べた記憶くらいしか残っていないから、何十年もご無沙汰ということになる。青色のかき氷機の丸いハンドルを回し、台に乗せた四角い氷を削り、赤か黄か青か、そんな色のシロップを上掛ける、そんな商店街のかき氷店を思い出す。
最近のというか近代のかき氷は、かつての素朴さはなく、手軽に食べられる夏の定番スイーツとして、幅広い世代に親しまれているのが映像から分かる。シロップの上掛けでなくそこに上乗せされた豪華な盛り付け、それは洋菓子のように見える。こうした競争は激化しているようにみえるが、それか客の喜びに連なっているのだろう。猛暑の今夏、氷の活躍を期待する。
(今日の575) かき氷こめかみいたし早や喰いで
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