6月から解禁になった錦川のアユ釣り。清流・錦川にある二つの漁協で合わせて90万匹ほどの稚魚が放流されたと報道されている。放流には園児らが招かれ、稚魚に「おおきくなーれ」とエールを送りながら清流へ放す。エールを受けた稚魚らは初めて経験する流域へと散っていく。その先に待ちうける様々な試練を知ることもなく。
錦川は西中国山地にある標高1000メートルクラスの山々を源とし、流路110キロの山口県で一番の長さを誇る大河。流域面積は広く、10に余る支流を抱え水量は豊富で流域の産業発展に大きく寄与している。その流れは清流で、山あいの養分を運びながら国の名勝・錦帯橋下を流れ瀬戸内海へ続く。
この清流で育ったアユの美味さを紹介しよう。それは昨年高知市で開かれた「清流めぐり利き鮎(あゆ)会」で、全国50河川の中からグランプリを獲得した。グランプリは2度目という。錦川支流の宇佐川でとれた体長20~25センチのアユ40匹をエントリーした。焼き立てのアユの姿、香り、わた、身、そして総合の5項目で審査れたという。審査の時には当然だが河川名は伏せられていた。今年も期待したい。
アユ釣りは許可がいるので経験したことはない。それを眺めることは子どものころから続いている。そのつり方は「友釣り」という。道糸の先端にオトリのアユと掛け針をセットし、流れに任せ任せる。アユには縄張りを守る習性があるそうで、縄張りを守ろうとオトリによって来たとこを掛け針で引っかける、という。釣るというより引っかけが体を表している。
放たれた稚魚は川鵜やサギ等の猛攻をかわしながら上流へ。人工の堰に阻まれるが魚道にはほっとしながらなお上流へ向かうという。から梅雨の今年はどんな掛かり具合なのだろう。繰り返し竿をさしかえる釣り人を見ながら思う。
それに見合う釣果があればいい趣味ではないですか。
処分にお困りのときはお手伝いします。