国の名勝・錦帯橋近くに岩国藩時代に「岩国七町」と呼ばれる町人が居住する町割りがあった。「吉川家城下町と錦帯橋」は2007(平成19)2月財団法人古都保存財団により「美しい日本の歴史的風土100選」に選定(いわくに通になろう 参照)されていることはあまり知られていない。その地域概要は「錦帯橋をはじめ吉川家の城下町のたたずまいが今に残されている」ことによる。山口県では他に毛利家城下町 萩、戦国大名大内家の文化遺産の2件が指定されている。
こんな町並みの風情を地元の人や観光客に散策して味わってもらおうと恒例の「岩国城下町 内裏びなまつり」が開かれている。その数を尋ねたら「1000体くらいでしょうか」との答え。商店の店先や住宅の玄関などで観賞されるのを待っている。展示個所には目印になる桃色の幟が経っている。その数は数十本だろうか。
飾りは古式にのっとった段飾りが多い。何組もがずらりと平面に並んでいるのは、かっての賑わった町屋の通りを思い浮かべさせる。竹林に恵まれた錦帯橋畔らしく若竹を工夫した台も多い。節と節の間を切り裂いたもののを横置きにし、そこに1体ごとに人形を飾る。それを縦型に変えたものもあり面白い。旧家の門前に並んだ人形は何か趣を感じさせる。
そんな中で「かぐや姫」を連想させる竹を使った飾りがあった。竹の切り口に一体の人形をのせ、竹の高さを変えて段飾り風に並んでいる。そこに並んだ人形を眺めると、光か輝く竹からかぐや姫を見つけたあの翁の話を思い出す。かぐや姫を一目見んと多くの人らが押し寄せ賑わったという。かっての商店街復活のそんな救世主が現れないものか、撮りながら思った。展示は15日まで。
行くのにもう終わっているようで残念です。
田舎は4月3日まで置くのでそのくらいまで飾って
あれば良いのに・・・と思いました。