佐々木小次郎、およそ400年前、巌流島において宮本武蔵と決闘し敗れた剣豪。その一瞬の勝負の様は吉川英治作「宮本武蔵」を読んで知っているだけ。物語で佐々木小次郎は、周防岩国の生まれで、錦帯橋畔でツバメ返しをあみだした、となっている。その小次郎像が錦帯橋近くの吉香公園は菖蒲池のそばにある。
その小次郎像が道を隔てた斜面を見上げている。何を見上げているのか、その目線に近づいてみると。そこに根を降ろしている大きな1本のイチョウの木だ。丁度、銀杏が落ち始めたころで、あの小さな一粒が地に着くまでの間に「銀杏返しにしてくれん」そんな構えに見える。
ツバメ返しの話を知っているから、こんなこじつけの話が出来る。作家と言われる人らも見聞きしたことを上手く転換しているのではと勝手に思う。辞書的には「燕返し」と書き「剣術の手の一つ。ある方向に振った刀の刃先を急激に反転させて斬る方法」と1番目の解釈、続いて「急激に身を反転させること」と載っている。
燕返しは剣術の手として修練を積んだ者が身に付けることが出来る。ここ最近の身を反転する人らの報道からは「修練」の結果から身を守る技をつけたのでなく「単なる保身のための反転」としか伺えない仕草だ。これでは国民の切り返しに遇うやもしれない。ご用心あれ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます