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公共工事現場には「何々の工事をこの期間」という表示がされる。町中で見かけるのは道路の補修、側溝の新設補修、水道管の埋設など道路に関する工事が多い。そんな感覚しか持ち合わせていなかったが、棚田や段畑の見通せる道、といっても山の斜面の中ほどを横切る道路沿いでみた公共工事の内容は初めてだった。
工事内容は地すべり対策で「地すべりを防ぐため地下水を抜いています」とあり、非常にわかりやすい。工事の始まりはわからないが年度末までを要するとある。道路を掘り返す工事は珍しくないが、地下水を抜く工事は初めてだ。その日、工事は休みで様子はわからなかったが、雨に濡れた鋼管類が積まれていた。
平地では地下水をくみ上げて産業用に活用している。地すべり対策としての水抜きするほどの水が、この山の斜面のどこに留まっているのかわからないが、抜いた水を活用するような産業はここからは見当たらない。おそらくそばの川に流されるのだろう。この斜面が地すべりしたなら、下流の住居も田畑も流失することは素人にもわかる。早めの対策が必要だ。
今年の夏ごろ、東京の地下水位が上昇し、地下にあるJRのホームが浮上しないよう対策を講じているという報道を見た。かっては地下水の汲み上げで地盤が沈下した。これを防ごうと汲み上げ規制をすること半世紀、人が自然をコントロールする難しさを示している。このまま上昇が続けばそれを抑制する対策が必要だろう。夏場や渇水期には水不足で困る東京、これの解消に役立つ策は見いだせないか、本州西端の水質水量ともに恵まれた地から見守っている。
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