
コロナ禍の非常事態宣言が全面解除された。そんな報道の中で、ひと月半は遅くなったいくつかの小学校の入学式が報道された。子どもらの声の代わりに親の喜ぶ声が聞かれた。聞いていてよかったと思った。これまでの遅れをどう取り戻すのか、児童も先生も学校も、未知の中へ踏み込むことになる。
自粛、巣ごもり生活が続く中で子供たちのためにと、各地のオンライン授業の報道に接した。在宅のまま、あたかも教室で授業を受けるかのような光景だった。このたには双方にそれを可能にする施設や設備が必要になるが、今後の授業形態が変わるかもしれない予感を抱きながら興味をもって見た。今の子らは、パソコンやスマホ、ゲームなどキータッチを小さい時から恐れることなくこなすから、高齢者が心配する必要はない。
我らが市では小中の児童生徒全員にタブレット配備費用がすでに予算化されている。今後のオンライン教育への備えと、新型コロナウイルス感染第2波などに備え自宅学習の環境を整えるためという。それでも無線LAN環境のない家庭もあるそうだからその対策が必要になる。伝える側のスキルや教材作成の負担が起きるのではと心配する。
「学び」という大和言葉がある。学校の勉強にまつわる言葉だが、いきなり聞かされると寺小屋時代に戻ったような気もするが、いくつかの言葉は学びを教える。そらんじる、綴る、下読み、おさらいなどがあげられる。それぞれ、覚える、書く、読む、復習などの意味合いを持つ。タブレットを使っても寺小屋時代からの学びの基本は忘れないで欲しい。