広島では開花宣言された桜、錦帯橋畔の開花は28日から30日と予測されているがどうだろうか。霜注意報は連日発令されるほど気温は低い。あわせて、にわか時雨と冷たい風のためか蕾の多くは堅い表情をしている。蕾の先を薄目のように気持ちだけ開きかけているのは様子見の先兵だろうか。
横山側の錦帯橋上流広場には例年のように茶店が並び開花と花見客を待っている。閑散とした広場に、どこから来られた人だろうか数組の花ならぬ蕾見の宴が盛り上がっている。桜開花前のいつも見かける光景、せめて日差しでも暖かければと気の毒に思いながら通り過ぎる。
桜の季節は梅雨、と言っても菜種梅雨で菜の花が盛りのころに降り続く雨をいう。この雨は、花見の予定を狂わせることもある。そんな菜の花だが、桜とのコンビネーションの良さは気に入っている。錦帯橋畔にも桜の木の根元で桜よ早く咲けと菜の花が樹上を見上げていた。
錦帯橋上流の静かな川面を船頭の操る遊覧船がのんびりと進む。満開の桜をこの遊覧船から眺めるのも一計かもしれない。遊覧船での宴もまた一考の余地ありだろう。同好会の花見、今年は4月7日、予報通り開花すれば満開の前後になりそうだ。