暦の上の冬がはじまる。気温は平年くらいでさほど寒いとは思わないが、冬が来ると思うと、何か寒さに立ち向かわなければという気を引き締めそうになる。今日から冬に入る、そう思えば少し静かに冬を迎えれるのではなかろうか。
暦の上の秋は立秋から昨日まで、8月の初めからのおよそ3カ月間。まだ暑さの残っていた初秋に比べれば、収穫を終えた稲田がのんびりと時を過ごしているなど、周囲は秋らしい色づきに模様替えしている。いく秋を惜しむというが、散歩の道すがらには秋を誇っている草花も見受る。
道の法面、いつからそこで咲き始めたのか小菊がまとまって咲いている。育ちは十分でないが白に赤、黄色などが風に吹かれ揺れている。弱々しい花姿を見れば摘む人も無いだろう。長く咲いてと声を掛けたくなる。コスモスもまだあちこちで揺れている。
冬鳥だろうか、川面のそこここに何羽ずつかの群れが見える。そういえば冬の使者ナベヅルも八代の餌場に飛来している。彼らは暦通りに季節を伝えにやってくる。寒気団の南下を説明しながら今夜から冷えるという気象予報士。今日は立冬。
(写真:実りの秋さながらのように柿がなっている)