家内の供で時々立寄る野菜や花の苗などを売るお店。車を止めてすぐパラボラアンテナの形状をした真白な花が目についた。そばに「アルバストルム 98エン ツルがたくさん伸びてひろがり、きれいな花をさかせます」とマジックペンで書いた説明書きが立ててある。
真白な花びらが5枚、中央に赤い輪が飾りのようにのっかている。初めてみた。周りの苗ポットには咲いていない。「夏の花ですよ」散水中のおばさんが大きな声で教えてくれる。覗き込んで眺める人は見たが買う人は見なかった。
どこか清楚で涼しげな感じがする花。どこかの星と交信しているような花。梅雨の晴れ間の日差しをいっぱいに浴びている花。おざなりの言い表しかたに怒ったのか、気持ちよい風に揺れ始めた。
(写真:パラボラアンテナのようなアルバストルムの花びら)