日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

閃光

2007年08月06日 | 回想


朝ウォークで目覚めたとき、激しい雷光に気づいた。戸外で見ると、瞬きほどの間隔で繰返し続いた。音は時おり聞き取れるほどで強くはなかった。その光は、62年前のあの閃光を、音の不気味さは怖さを彷彿させるものでもあった。

その時分、我家は小高いとこに位置していた。
ガラス戸越しに何かを見ていた。うまくいえないが、一瞬目がくらんだ、庭にいた祖母が家に駆け込んだ、しばらくしてドドォーという音と同時にガラス戸がビビィーと繰返し振動した、広島へ原爆が投下された日、40㌔離れた場所で、当時5歳だった自分に残っている記憶はこれだけだ。

父は公務でその日広島へ出向き被爆した。
その惨状を教えたいと思ったのか、弟と2人を父は広島へ連れ出した。それは原爆投下から2年ほど経ったころだったと思う。広島全体が崩れた町という印象だった、と思う。いまあのころの写真を見ると印象へ覆いかぶさる。

原爆死没者慰霊式・平和祈念式が営まれ放送もされていた。途切れることなく参拝の人が続く。この尊い平和への祈りを、祈りで終わらせるこがあってはならない。それが遠く困難な道であっても。

慰霊碑へむかい「すまなかった、すまなかった」とつぶやく少し白髪のある女性を見た。誰に謝っておられるのか、下げた頭の額と合わされた手には戦争の苦労が伺えた。40数年前、平和記念式典のあと参拝したとき見かけた人が思い出される。そのあと祈念式典の日に訪れたことはない。
(写真:今朝の原爆慰霊碑 NHK-TVより)
コメント (2)
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