みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

寄留の地で

2018年02月08日 | 創世記

創世記 21章22−34節

 ここは、当時ペリシテ人の地に寄留していたアブラハムが、そこを支配するアビメレクに誠実を示すことを誓ったことがまず書かれています。20章には、アブラハムが妻のサラを妹だと偽ったために、アビメレクがサラを召し入れようとして災いを被ったことが記されています。アビメレクが「私があなたに示した誠意にふさわしく」と言ったのは、それが背景としてあったのかもしれません。

 アビメレクが軍の長ピコルを伴っていたということから、もしかしたら両者の間には緊張があったのではないかとも想像できます。アブラハムはアビメレクに誠意を示すことを誓うのです。

 その後で、井戸を巡ってのトラブルが両者の間に起こります。アブラハムは井戸を掘ったのは自分たちだということの証拠として、7頭の雌の子羊をアビメレクに差し出します。そして、互いに契約を結ぶのです。ベエル・シャバには、「七つの井戸」という意味ともう一つ「誓いの井戸」との意味もあると言われています。「誓います」と答えた者同士は誠実であり続けるのです。

 以前の翻訳聖書ではアブラハムがベエル・シェバに植えたのを「柳の木」としていましたが、新しい聖書では「タマリスク」とあり、別訳として「ぎょりゅう」と注記されています。

 神を恐れ、神との契約に歩む者は、生活の中で神を知らない人々との間に誠実を示し続けるのが大切だということを、二人のやりとりから教えられます。それゆえにアブラハムは、「長い間、ペリシテ人の地に寄留」することができたのです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。