みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

思い出してください

2013年03月29日 | 受難と復活
ルカの福音書23章32ー43節


 受難日。「寒くないね」と目ざめました。教会の庭に一本だけあるひょろひょろしたアーモンドの花が満開。隣の桃の花に比べるとちょっぴり淡いピンク色です。 Img_0564

 「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」
 「みことばの光」に、「この祈りによって、これまでどれほど多くの罪人がイエスを信じて救いを賜ったことだろうか」とあります。
 私もその一人です。

 1971年、大学三年の秋、日曜日の夜に近くの教会を訪ねました。
 教会で行われていた伝道会で、その晩牧師が語っていたのがこの箇所。「赦し」と言うことがいつも心にかかっていた私は、イエス・キリストの祈りに魅入られました。
 痛めつけられ苦しみの極みにある人が、痛めつけている人々のために「お赦しください」と祈る姿に驚き、違和感さえ覚えました。イエスは自分とは全く違う、と思ったのです。

 聖書もほとんど読まず、教会で何がなされるのかを調べもしない、はじめての私が、伝道会のあとに牧師の勧めでイエス・キリストを救い主として心に迎えました。「おめでとう」と言われても、何がおめでたいのかがよくわからずにアパートに戻りましたが、心には喜びがありました。

 イエスと共に十字架につけられた強盗の一人は、間近にイエスの態度を見、「彼らをお赦しください」とのことばを聞いて、イエスがどなたであるかを教えられ、自らの罪の大きさを思います。わずかの時間しかそばにいなかった彼が、どうしてイエスの真の姿を知ったのかは驚くべきことです。

 さらに、彼は「私を思い出してください」とのことばを口にします。イエスは、彼のことばにご自分への信仰を見て、救いを約束されました。
 これぞ福音!

  


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