転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



宝塚宙組トップ・和央ようかさんが公演中に転落、搬送(読売新聞)
宝塚:和央ようかさんが公演中に転落、負傷(毎日新聞)
和央ようかさん、宙乗り中に落下 2mの高さから(朝日新聞)
『宝塚歌劇団宙(そら)組のトップスター和央(わお)ようかさんが21日午後8時20分ごろ、大阪市北区の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティであったライブショー「W-WING-」(ウィング)のフライングシーンで、過って約2メートルの高さから舞台上に転落した。公演はそのまま中止となり、和央さんは大阪市内の病院に救急車で運ばれ、治療を受けている。命に別条はない模様。公演は29日までで、22日は休演日。23日以降も続行するかどうかは容体をみて22日に決める。』

和央ようか 転落事故で負傷(スポニチ大阪)
宙組トップスター・和央ようかが公演中に転落事故(SANSPO.COM)

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二学期の保護者懇談会があり、通知票を貰いに
今年の師走も、やっぱり学校に行って来た。

なぜかわからないのだが、娘は割と、学校での算数の成績が良い。
今回も、算数に関しては全項目が「よくできる」になっていた。
塾でいちばん出来ない科目は算数なのだが、
学校で評価されているところは全然違うようだ(^_^;)。

かわりに、塾でなら一番安定した点数の取れる国語は、
学校での成績になるとあまり良くなかった。
算数の高評価と同様、国語が学校では今ひとつふるわないのも、
一年生の頃からずっと続いている傾向なので、
これまた、私にはとても不可思議なことだと思われた。

だが、きょうは、成績のことよりも、先生のお話のほうが、
私には、「そうなのか~~」と考えさせられる内容だった。
それは、娘が先日、音楽の時間に歌を歌っていて、
途中でぽろぽろ泣き出して止まらなくなった、という話だった。

その歌は、私はどういう曲か知らないけれども、
 今となりにいる人も、いつか居なくなってしまう
 このひとときは永遠に続くわけではない
 だから今を大切に生きよう

というような内容の歌詞がついていたのだそうだ。
娘はそれを歌っていたら涙があとからあとからこぼれて、
それを見たクラスのお友達にも次々とウツって(^_^;)、
その時間は、なんだかみんなして半べそで歌ってしまい、
『きょう、みーちゃんが歌で泣いたんだよー』
と、お友達が後で、担任の先生に報告に来たということだった。

音楽は担任の先生とは違う、専任の先生の授業なので、
この話を聞かれてから、担任の先生はわざわざ、
次の音楽の時間に、音楽室の様子を見に行って下さったそうだ。
そうしたら、果たして、娘は二度目も泣いていたとのことだった。
「亡くなったおじいちゃんのことを思い出したんでしょうね。
だけど、ただの歌詞から、そういう自分のことに思い至って、
泣いてしまうほどになるなんて、感受性が本当に強いですね。
感心しました」
と、先生は優しく言って下さった。

じーちゃんは、最後まで、孫娘にいろんなことを
身をもって教えてくれたんだなあと、改めて思った。

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歌劇団公式HPでは来年下半期の公演ラインナップも
人事と併せて発表になっていた。
こうやって道楽の計画をするひとときが、私は最も幸せだ。

花組:ミュージカル『ファントム』(演出:中村一徳)
主演:春野寿美礼

これは前に宙組の和央ようかが主演したのと同じもので、
『オペラ座の怪人』の異聞みたいな内容だが、
歌の上手いオサちゃんが主演とあって、なかなか楽しみだ。
また若干、演出が変わるとか新しいナンバーが加わるとか、
改編があるかもしれない。宝塚は歌舞伎と違って、新作が多いが、
私はこうやって知っている作品を再度見るのも結構好きだ。

星組:ミュージカル『愛するには短すぎる』
 (原案:小林公平 脚本・演出:正塚晴彦)
 ロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム』
 (作・演出/岡田敬ニ)
主演:湖月わたる

両方が新作なので、内容についてはよくわからないが、
岡田先生、何十回目のロマンチック・レビューなのだろうか。
わたるちゃん主演で「男の美学」となると、
かなり期待させられ、萌え~としてしまうのだが、
裏切らないで下さい、岡田先生っ!

雪組:Musical『堕天使の涙』(作・演出/植田景子)
 レビュー・アラベスク『タランテラ!』(作・演出/荻田浩一)
主演:朝海ひかる

「植田景子」は「植田紳爾が傑作を書いたとき使うペンネーム」
・・・というジョークが以前、あったのだが(逃)、
景子先生は、ご自身が宝塚ファン出身だけあって、
ファンの観たいところをかなりわかって下さっている、
という気が、私はする。
オギー(荻田先生)は今、歌劇団では最も人気の高い作家の1人
ではないかと思うし、この組み合わせは期待が高まる(*^_^*)。

宙組:幕末青春グラフィティー『維新回天・竜馬伝!』
 -硬派・坂本竜馬III-(作・演出/石田昌也)
 グランド・レヴュー『ザ・クラシック』
 -I LOVE CHOPIN-(作・演出/草野亘)
主演:貴城けい

ダーイシ先生の坂本竜馬は昔、真矢みきがしたな~と懐かしい。
が、それより何より、クラシックファンの私としては、
この、『ザ・クラシック』が楽しそうで、今から待ち遠しい。
公式サイトの解説には、
『「幻想即興曲」を始め、「雨だれ」「革命」「舟歌」「別れの曲」
などショパンが生んだ数々の名曲を中心に、
クラシック音楽を多用し、華麗なクラシックの世界をレヴュー化した、
格調高く、優美な作品』とある。凄く、ヨサゲではないか!
どうか、裏切らないで下さい、草野先生っ!

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宙組次期トップに貴城けい(ENAK)

『宝塚歌劇団は20日、次期宙組トップに貴城けい(現雪組)が内定したと発表した。相手役の同組娘役トップには紫城るい(宙組)が内定。
また花組娘役トップには桜乃彩音が内定した。』

カシゲちゃん(貴城けい)はとても綺麗な男役さんで、
貴城けい・大和悠河・紫城るい、と来れば、
本当に見目麗しい並びで、イイな~(*^_^*)と思う。
新しい宙組もまた、とても楽しみだ。

・・・というのは、ファンとして偽りない気持ちなのだが。

歌劇団の人事は、実に、意味不明なことが多い。
『動かしてみて、やっぱりやめようかな~って、
部屋の模様替えじゃないんだから』
と以前、田中マリコさんが仰っていたのだが、
私も最近は、全く、そう思うことが多くなった(^_^;)。

月組の御曹司で育っていた大和悠河を突然に宙に迎え、
2000年からずっと宙組にいた水夏希を今年になって雪に移し、
これで人事異動は落ち着いたのかと思いきや、
今度は長年、雪組だった貴城けいを次期宙トップに持って来る。
何か私にはわからない深謀遠慮があるんだろうか(^^ゞ。

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主人は一応、都内の某大卒らしいのだが、
大学にはほとんど出席したことがなかったのだそうだ。
この男の、大学時代の思い出の無さ加減には驚くべきものがあり、
私は、彼が本当に大学を出ているのかどうか、長い間疑っていた。

先日、舅の遺品を整理していたら、主人の大学卒業証書が出てきて、
とうとう、長年の、彼の嫌疑は晴れたワケなのだが、
ある意味で、私が思っていた通り、主人は実は留年時代に、
「就職できりゃ、大学は卒業せずにもう退めても、ええやろ?」
と広島に電話して、舅にドヤされたことがあった、と言っていた
(彼の仕事は、大学卒業資格の有無には全く関係のない職種だ)。

で、主人の、大学時代の話を、改めてよく聞いてみたのだが、
意外なことに大学そのものには毎日行っていたのだそうだ。
ただ、授業に出ていなかった。かわりに何をしていたかというと、
A大学の学食は値段が高い・B大学のは昼の定食の品数が多い・
C大学は学食とは思えないメニューの豊富さだ・
D大学の○定食のコロッケは相当に大きい・
E大学は学生というより一般客がかなり多い云々、と、
都内全域を自転車で移動していたらしく、詳しいこと詳しいこと。
この男は、つまり学食を専攻していたと私は認定した。

さて、それで、ここからが娘の話になるのだが。
娘が「女の子の学校に行く」と言いだしたことから、
我が家はとりあえず中学受験をさせるという方向に固まった訳だが、
私としても、できれば娘に合った校風の学校に入って、
そこでずっと大学まで行ければいいな、と考えるようになった。
一人っ子ということで、学資の心配も1人分なので、
娘を大学まで出してやることは、多分、我々にも出来るだろう。

娘は娘で、「ひろしまの私学へ行こう」などのムック本を眺めて、
この中学校は、こう、あっちの中学だったら、こう、
と彼女なりに比較して、最近は、なかなか楽しそうになって来た。
だんだん、中学校に行く自分というものを、
本当に身近な問題として、イメージできるようになったらしい。
動機付けとしては良い傾向だ、と私は好ましく思い、
「みーちゃんは、どういう学校に行きたいの?」
と、昨夜、娘の持っている特集本を、一緒に覗き込んでみた。

すると。
なんと娘は、進学先を、学食と購買で決めようとしていた
特集本には、各学校の在校生による母校アピールがたくさんあり、
そこには、進学や部活の記録や、学校行事の案内と並んで、必ず、
学食のメニューがイイとか、購買のパンの種類が多いとかが、
写真つきで紹介されていたのだった。

小学校の激マズ給食をずっと辛抱して来た挙げ句だから、
学食、という響きを耳にするだけで、ウットリする、
○○中学の購買のパンは手作りで、それはそれはオイシイらしいよ、
・・・と、娘は、きらきら輝く眼差しで、言った(--#)。

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11月20日に受けたフランス語検定の結果が、先日、来た。
合格だった♪やた♪

96点だった。
それくらい5級は易しいということだ。
小学校卒業以来、取ったことのないような点だ。
あ、いや、高校の保健のテストで、
一回98点だったことがあったな(爆)。

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午後、大阪のヒ○トンで、ひとり、ディナーを楽しんだ主人と、
南座観劇を楽しんだ娘と私とで河原町で待ち合わせ、
夕方前の短い時間だったが京都見物をすることにした。

まずは、どんなに高い舞台なのか見たいと娘が言うので清水寺へ。
つまり音羽屋の舞台を観たあと、音羽の滝へ向かったワケだ。
最初、仁王門の金剛力士像のところで、
「ほら、フウガとライガだよ
と教えたら娘が信じそうになって焦った(爆)。
そのあと、娘は念願かなって、清水の舞台から下を見下ろし、
ここから飛ぶことを想像して、しばし、ひぇぇ~となっていた。

また、清水寺には「今年の漢字」ということで
」の現物が展示されており、自由に写真を撮ることが出来た。
「愛」をバックに娘を立たせて携帯で撮影してみたが、
なにしろ寒くて小雪がちらついているような日だったので、
いざ撮るという瞬間になって目を掻いたり、くしゃみが出たりして、
ろくなもんが撮れなかった(--#)。

このあとは、平安神宮に寄り、神社の前にあるスフレの店で一服し、
夜8時の新幹線で帰途についた。
折からの雪のためにダイヤが乱れていたが、
結果的にはあまり混雑せず、9分遅れでの広島到着だった。

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本日も南座。

昼の部のラインナップは、女車引・夕霧名残の正月・
義経腰越状・文屋・京人形・曽根崎心中。
朝10時半に始まって夕方16時過ぎまで続く豪華版だ。

しかし今日は、家族での京都見物の予定があり、
私はそれに合わせて合間に観劇するという具合だったので、
夕霧の最後のほうで入って、京人形が終わったところで出た。
肝心の藤十郎のお披露目演目を観てないヒドい日程(--#)。
仕切直したいが、完売の南座ではもうチャンスはなさそうだ。
音羽屋(菊五郎)を堪能できたのだからヨシとすべきか。

『夕霧名残の正月』では雀右衛門が扇屋夕霧を務めていて、
上方歌舞伎の大名跡・藤十郎の襲名披露には最高の顔合わせだったが、
私は実は、夕霧に関しては、直接関係ないが忘れられない思い出がある。
多分、九十年代の前半だったと思うのだが、歌舞伎座で、
『十六夜清心』を観たときに、菊五郎が清心・雀右衛門が十六夜、
白蓮が三津五郎(先代)というキャストだったのだけれど、この日、
入水した十六夜を助けて船の上に引き揚げて、白蓮が言ったのだ、
『これは、扇屋の夕霧だ!』

十六夜が身投げして、夕霧になって上がってきたなんて、
もし、大和屋の旦那、それではオカルトです(爆)。
扇屋の遊女には違いないし、京屋は稀代の夕霧役者でもありましょうが、
こんなところで呼ばれるとは、こっちの心の準備が無さ過ぎた。
私は後にも先にも、あんな派手な御人違いは経験したことがない。
あんまり仰天したので、私のほうがしばらく立ち直れなかったものだ。

さて、『義経腰越状』からようやく腰を落ち着けて観ることが出来た。
亀井六郎役の人が物凄く声が良いなあと思ったら、松緑だった。
お父上の先代辰之助も、それはそれは口跡の綺麗な役者だったが、
松緑も本当に立派だな~(*^_^*)と惚れ惚れした。
五斗兵衛は吉右衛門。同じ大酒飲みでも、魚屋宗五郎などと違い、
五斗兵衛は、人畜無害の、愉快にラリったお酒だ。
吉右衛門のひょうひょうとした可笑しさ、舞台の大きさが良く出ていて、
とても楽しく観ることが出来た。

『文屋』と『京人形』はふたつ続けての上演。
私は、『六歌仙容彩』は数回、観ているつもりだったのだが、
やはり日本舞踊は根本的に理解できていないようで、
『文屋』がその中の文屋康秀の踊りだということに、
途中まで全然、気が付かなかった。
そのうえ、仁左衛門が初役だということも知らなかった。
居るだけで可笑しかったので、『バカ殿?』と思っていた(殴)。
しかし、仁左衛門はぎりぎりのところで、バカ殿ではなかった。
この踏みとどまり方がさすがだった。
笑いが込み上げて来るのだが、素晴らしく品格があって、
やはり仁左衛門は巧いな~とつくづく思った。

『京人形』も久々だが数回目だった。
音羽屋ファンとしては、勿論、菊五郎の甚五郎を観に来た訳だが、
それにもまして、今回は菊之助にビックリした。
私がかつて観た中で、抜群に美しい京人形の精だった。
丑之助の終わり頃、背だけにょきにょき伸びて手足が長く、
このスタイルはイマドキの若い子だなー(^_^;)と思ったものだったが、
いつの間にあれほど綺麗に動けるようになったのだろう。
今の菊之助を観ていたら、体を持て余しているふうでは全くなく、
溜息の出るような優雅な人形振りで、感嘆させられた。

ちなみに音羽屋の旦那には、もう、申し上げることはございません。
はるばる南座まで参った甲斐がございました。
旦那さんにも満足、息子さんにも感銘を受けまして、
音羽屋ファンとして、このうえない幸せでございました<(_ _)>。

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昼に梅田で和央ようかコンサートを観たあと、
阪急電車で河原町まで移動し、
四条南座にて、坂田藤十郎襲名披露公演夜の部観劇。
梅田から一緒だった、京都の和央ファン仲間と、
河原町の阪急百貨店で夕食を取って、たくさん語り、
さらには南座まで案内して貰って、とてもお世話になりました。
本当にありがとうございました<(_ _)>。

さて南座、坂田藤十郎襲名披露公演の、夜の部の演目は、
双蝶々曲輪日記・口上・本朝廿四考・相生獅子・三人形。
幹部俳優による口上のとき、音羽屋(菊五郎)の旦那さんを
咄嗟に見つけられなかった私を、殴って下さい(T.T)。
……というくらい、豪華版のキャストで全員が主役級だったのだ。
ここでの感慨は、雀右衛門を本当に久しぶりに観たことだった。
藤十郎の襲名だからこその登場だっただろうと思う。

さて、『本朝廿四考』の八重垣姫が、夜の部のお披露目演目で、
勝頼に菊五郎、濡衣に秀太郎、謙信に吉右衛門
白須賀六郎に梅玉、原小文治に仁左衛門という贅沢さ。
……なのだが、すみません、また殴って下さい、
私、これの十種香の場、昔、寝た記憶があって、
やっぱり今回も、眠かったっス(殴&蹴)。
藤十郎はとくに、本来の文楽の段取りを尊重しているらしいので、
動きも限定された(厳選されたというべき(T.T))ものになっていて、
舞台が動かないと意識が飛んでいく私にはツラいものがあったでした(^_^;)。

菊五郎自身の襲名披露のときに、十種香がやはり演目にあって、
八重垣姫を菊五郎、勝頼を先代の勘三郎、濡衣を梅幸、という、
超豪華キャストで上演していて、
多分、上方の演出とは異なるものであっただろうと思われ、
今なら十万円払っても観たいが、しかしあれも、
私のような阿呆が観ていたら、やはり眠かったんだろうか(爆)。

今回は、これのあと、奥庭の場もあって、私はこれは初めて観た。
更に文楽の形式を色濃く踏襲した、人形振りの演出がついていて、
始まりからして、「トザイ。…相勤めまするは………」
と口上があって、翫雀が人形遣いとして紹介され、
完全に文楽の舞台の再現で、出てきた藤十郎は、全く人形さながら!
翫雀との息もぴたりと合っていて、観ているともう、
生身の人間であるのを忘れさせられるほど、写実的な人形だった。
前半の十種香もこういう趣向でやってくれたら
私のような者でも眠気は来ないだろうと思った(まだ言うか)。

相生獅子は、鏡獅子などと同様に、
美しい姫君ふたりが舞い踊るうちに、獅子の精が宿り、
一旦引き揚げて、再登場したのちは豪快に獅子の舞を見せ、
頭を振ってカツラの毛先で舞台を叩くようなの、
……菖蒲打ち?で合ってます?……が大変な迫力、という舞踊。
今回は芝雀菊之助だったのだが、これがもう、綺麗のなんのって。

……というところで、大阪のホテルにいる家族から
早く帰ってこいメールが来たので、最後の三人形は観なかった。
孝太郎・愛之助・松緑という顔合わせだっただけに、残念だった。
しかし家庭内平和を優先して、今回は断念した。
これだけ遊んでおいて、今更だけど(^_^;)。

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梅田のシアター・ドラマシティの12時公演を観た。
前日が初日だったので、この昼公演はまだ二度目の公演だった。
なかなか面白かった。
この頃は本公演でいつも息を詰めて観ているので、
こういう娯楽に徹したような催しは久々で、実にいいなあと思った。

ライブ・コンサート、というからどんな凄いことになるのか、
と思ったが、そこはやはり宝塚の客なので全然おとなしかった。
ファンクラブ販売のペンライトを持っていない人は、
目線も貰えず、ノレなくて、気分的に取り残される、
というような話が事前に出回ったが、これも全く関係なかった(^_^;)。
ファミリーランドで昔売っていたオモチャみたいな、
いかにも宝塚な(あのセンスは凄いと真面目に感動した)星形の
電池式ペンライトが、確かに、会場のあちらこちらで揺れていたが、
持っていない人のほうが断然多かった。

たかこ(和央ようか)さんの女装があるらしいとか、
『渡る世間は鬼ばかり』の音楽で踊るとか、
スカイステージ放映のお稽古風景から出回った事前の情報も、
実際に観たら、あるにはあったが取るに足りない部分だった。

私としては、今回いちばん印象に残ったのが、まずは宙乗り
次に、完全に男役ではないが男装でもない和央ようか
オマケに、バックダンサー以上・相手役未満の花總まりの存在感

たかこさんが翔びたいと言っていて、宙吊りがあるらしい、
・・・というのも事前の噂で聞いていたのだが、
私にとっては、聞きしに勝った。
しかも個人的には、あまりに綺麗な宙乗りなので驚いた。
考えてみたら、私がこれまで知っていた宙乗りは歌舞伎がほとんどで、
しかも猿之助のキツネとか、ミュージカルと言ってもピーターパンとかで、
たかこさんがあの長身で飛んだら綺麗なのは道理だったのだ(爆)。
だが今回のは、かなり危険な振り付けもあった。
見応えはあるけれど、軽業師じゃないんだから(^_^;)、
あまり怖いことはしないで欲しい、と観ていてちょっと不安になった。
猿之助が5000回飛んでもぴんぴんしていたのだから、
まあ、滅多なことはない、とは思うけれども(爆)。

扮装としては、芝居ではないので、いわゆるバリバリの男役、
というつくりにはなっていない箇所が結構多かったと思うのだが、
さりげない格好をしていても、男装ではなく男役のラインを固持したのは、
さすがにたかこさん、巧いではないか、と感心した。
「普段のたかちゃん」が好きな人には見どころが多いだろうと思う。

(ひとつ、個人的な趣味としては、ルパンは長すぎると思った。
笑えるけれど、格好いいわけではないので、一場面だけで良いと感じた。
だがとっかえひっかえ歌って客席降りまであったところを見ると、
御本人もしくは作者の斎藤吉正氏は、ルパンをひとつの『見どころ』だと
考えて構成していらっしゃるということだろうか。う~ん(^_^;))

出演者は下級生がほとんどで、しかし皆、なかなか芸達者なのだが、
そこに花ちゃん(花總まり)がいて不思議な存在感を放っていた。
普段は、彼女は相手役なので、コンビとしての「タカハナ」だけれど、
今回は、完全にたかこさんがセンターで、
花ちゃんは数少ない要所で絡む、という感じがした。
ほかは、知らない間にバックダンサーのひとりとして出てきていた、
とびっくりしたところも数回あった。

私の見た公演は、まだ全体の期間の中でも二回目の日だったので、
たかこさんが巨大なアイドル(女装)のTakachangになったとき、
元祖アイドルのHanachangが、
『昨日、ウケたと思って、自信を持っちゃって』
とからかっていた。そして、ふたりとも、自分こそアイドルと主張して、
アドリブを交えた口論になるのだが、ここでたかこさんが花ちゃんに、
なによ!あんた、もう、古いのよ!
と言ったのが、この日はオオウケだった。
花總まりはトップ娘役12年目だということを皆、知っているからだ。

花ちゃんはわざと素の声で
『おぼえてなさいよ』
と凄んでみせ、たかこさんが、
『ごめんなしゃい』
と気弱に謝っていたのが可笑しかった。
このネタをギャグにしてしまうふたりは凄いと思った(^_^;)。

最後に、あのアンコールは、どう見たって折り込み済み、
想定の範囲内、という感じが、私は、した。
ファンクラブが引っ張りすぎる、という非難を事前に聞いていたので、
私としては、昔の仲井戸麗市のライブみたいな長いのを想像していて、
場内が明るくなって繰り返し終演の放送が流れても、絶対に帰らない、
みたいなものを覚悟していたのだが、これまた全然ちがった(^^ゞ。

そもそも、なかなか客電がつかなかった
客席が暗いままだったら、普通、拍手するしかないじゃないか。
私のライブの感覚では、客席が明るくなってからが本当のアンコール、
という気がしていたのだが、暗い間だけアンコールを要求して、
明るくなったらサッサとやめて帰る、というのは、
これまたいかにも宝塚的で聞き分けが良く、結構だとは思うが、
「つまりほんとの意味でのアンコールは、想定してないのね(^_^;)」
という意外さが、私には残った。終演時間も予告通りだった。
まあ、あれだけの内容のものを見せて貰ったのだから、
あれ以上、何かをやるべきだ、とは私は思わないけれど。

男役の役名がなくても、結局は男役であり続ける和央ようかと、
「ライブコンサート」を銘打っても最後までハメは外さない観客と、
・・・すべては、やはり一貫した「宝塚」だった、と私は思った。
そして勿論、あれで、良かったのだと思った。

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