母94歳がどうしているかというと。
昨日、某サ高住に面会に行ったときには、夕食前だったので、
母は食堂のテーブルについていて、お茶を出され、雑誌をめくっていた。
台湾の旅行記事だったが、母は特に関心があるということもなく、
ただ、カラフルな写真を眺めるともなく眺めていただけで、
「もう、目ぇも、よう見えへんさかいに…」
と、機嫌は悪くないもののテンション低めであった。更に、
「耳も、よぅ聞こえへんし」
と言い、事実、私が話しかけても反応しないことが多かった。
発語に関しては十分に声量があり、歯が良いせいか、発音もしっかりしていた。
母の、日々の体調は、特段、変わったところはないが、
12月28日と、2月1日と5日に、それぞれ38度ほどの発熱があった。
階下の病院を受診し、尿検査して貰うと、
毎回、微妙に尿路感染症と言えなくもない程度の数値が出ていて、
解熱剤でスッキリしないときは、抗生剤の点滴をして貰うことで、
今のところ、その都度なんとかなっている。
主治医の先生のお話では、培養の結果、
抗生剤の効きにくいタイプの菌が出ているそうで、
と言って明らかな炎症の反応があるというほどでもなく、
発熱の原因として決め手を欠くが、
抗生剤を試してみる以外、どうしようもないとのことだった。
私としては、何度も言うようだが母が94歳なので、
母の心身が辛くなければ、もう、どのようでも良いのです(汗)。
原因がはっきりしなくても、対症療法が奏功するならばOKで、
できるだけ楽に過ごさせてやって貰えれば。
落ち着いた日常の中で、適度な医療を受けて過ごせるのは、
それだけで本当に有り難いことだと思っている。
つまるところ、母の今の毎日は、大変楽しいとは言えないが、
さりとて、以前のように腹立たしいこともなく、
総じて、感情の振れ幅は小さくなった感じがする。
熱さえなければ、どこがどう悪いという自覚症状もないし、
食欲も十分あり、食事は自力摂取できている。
父が居なくなったことは、日々の暮らしの中では思い出さないようだ。
私の顔は、(マスク着用でも)即座にわかって笑顔になるが、
父の葬儀や正月の神社労働などで、何週間も会いに行かなかったあとでも、
母は私を見て、久しぶりだというような、特別な反応は示さなかった。
私に関して、どういう設定でいるのかは謎だ。
私の夫が誰で、娘がどうしているか等の情報は、
おそらく母の頭の中からは、とうに抜け落ちているだろう。
主人や娘に、実際に会えば思い出すかな。
私が現れるのは、学校から帰ってきたからだと思っているのか、
新卒のときの公務員の仕事をしていると思っているのか。
ただ、とりあえず違和感は無さそうで、
顔を合わせれば「ああ」と笑顔になる。しかしそれだけであって、
「あんた、一体なんで来たん?今日は、どないしたん?」
「もう帰るん?まだ居ってぇな」
みたいな反応は、今まで一度もない。
私が居るのは、自然なことだと感じており、
目の前から居なくなっても、特にどうとも思っていないようだ。
Trackback ( 0 )
|