主人は一応、都内の某大卒らしいのだが、
大学にはほとんど出席したことがなかったのだそうだ。
この男の、大学時代の思い出の無さ加減には驚くべきものがあり、
私は、彼が本当に大学を出ているのかどうか、長い間疑っていた。
先日、舅の遺品を整理していたら、主人の大学卒業証書が出てきて、
とうとう、長年の、彼の嫌疑は晴れたワケなのだが、
ある意味で、私が思っていた通り、主人は実は留年時代に、
「就職できりゃ、大学は卒業せずにもう退めても、ええやろ?」
と広島に電話して、舅にドヤされたことがあった、と言っていた
(彼の仕事は、大学卒業資格の有無には全く関係のない職種だ)。
で、主人の、大学時代の話を、改めてよく聞いてみたのだが、
意外なことに大学そのものには毎日行っていたのだそうだ。
ただ、授業に出ていなかった。かわりに何をしていたかというと、
A大学の学食は値段が高い・B大学のは昼の定食の品数が多い・
C大学は学食とは思えないメニューの豊富さだ・
D大学の○定食のコロッケは相当に大きい・
E大学は学生というより一般客がかなり多い云々、と、
都内全域を自転車で移動していたらしく、詳しいこと詳しいこと。
この男は、つまり学食を専攻していたと私は認定した。
さて、それで、ここからが娘の話になるのだが。
娘が「女の子の学校に行く」と言いだしたことから、
我が家はとりあえず中学受験をさせるという方向に固まった訳だが、
私としても、できれば娘に合った校風の学校に入って、
そこでずっと大学まで行ければいいな、と考えるようになった。
一人っ子ということで、学資の心配も1人分なので、
娘を大学まで出してやることは、多分、我々にも出来るだろう。
娘は娘で、「ひろしまの私学へ行こう」などのムック本を眺めて、
この中学校は、こう、あっちの中学だったら、こう、
と彼女なりに比較して、最近は、なかなか楽しそうになって来た。
だんだん、中学校に行く自分というものを、
本当に身近な問題として、イメージできるようになったらしい。
動機付けとしては良い傾向だ、と私は好ましく思い、
「みーちゃんは、どういう学校に行きたいの?」
と、昨夜、娘の持っている特集本を、一緒に覗き込んでみた。
すると。
なんと娘は、進学先を、学食と購買で決めようとしていた。
特集本には、各学校の在校生による母校アピールがたくさんあり、
そこには、進学や部活の記録や、学校行事の案内と並んで、必ず、
学食のメニューがイイとか、購買のパンの種類が多いとかが、
写真つきで紹介されていたのだった。
小学校の激マズ給食をずっと辛抱して来た挙げ句だから、
学食、という響きを耳にするだけで、ウットリする、
○○中学の購買のパンは手作りで、それはそれはオイシイらしいよ、
・・・と、娘は、きらきら輝く眼差しで、言った(--#)。
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