転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



ジョンソンが未だに上がって来ていなくて、野村も腰痛で登録抹消、
ドラフト1位の加藤も2軍だし、左腕の床田も怪我で出て来られず、
抑えの中崎が先日ようやく復帰、……という投手陣の有様は、つまり、
トップと二番手と新公主役クラスが休演していて、エトワールが休演あけ、
とゆーくらいの事態ですよ宝塚だったら。
それにそもそも、前任トップ(=黒田)が退団したばかりだし。
有望な三番手も若手スターたちもそれぞれに頑張ってはいるが、
一人一人の出番が増えるにつれ、負担が重くなり、疲労が蓄積する。
私自身は、「去年の優勝でむこう25年はモつ」という気分なので(爆)
もともと今年のカープには多大な期待はしていないのだが、
それにしても、この八方ふさがりの状況で、
交流戦前に貯金10まで持って来られたことは本当に良かった、
ときょうは思った(^_^;。

去年は、冴え渡るジョンソンと豪腕の黒田と、ツキまくっているノムスケ、
という3人がいたから交流戦も乗り切れたわけだが(+突然に神った誠也)、
今年はその全部がないので(爆)、明後日からどこまでやれるかと思うと、
私は既に大層ウシロ向きな気分だ。
貯金ってねー、貯めるのは大変だけど、なくなるのはあっという間なのよねー。
……何十年もカープに騙されてきた地元民なんて、そんなもんだわね(^_^;。
しかし、とにかくこのあとも皆で力を合わせて、
できる限り、投手陣の不安を補って貰いたいものだと思う。
シーズンはまだまだ先が長い。頑張って下さい(^_^;。

ときに、きょう先発した中村は、その投球フォームの特徴から
「マエケン2世」と一部で呼ばれているそうだが、
私はそれよりも、中村が不思議な運を持っていることを好ましく思っている。
彼自身の投球内容の善し悪し以前に、まず、彼が先発すると
結果的に試合がうまく行く、という印象があるのだ。
なんだか少しずつ良い偶然が重なって、順調に勝てたり、
勝てないときでも、翌日の試合や次回の彼の先発に向けての、
後味の良い終わり方になる、という気がしている。
勝負師として、これは幸せな巡り合わせだ。
どうか今後も、「謎の勝ち運に恵まれている」投手でいられますよう(笑)。

****************

総力戦で首位 緒方監督「全員で勝利をもぎとった」(デイリースポーツ)
『0-2の七回にエルドレッドが本塁打争いで単独トップを守る13号2ランで同点。延長十回2死二塁から、代打・西川の左越え適時二塁打で勝ち越しに成功した。投手陣は、先発した中村祐が5回2失点。六回以降は中田、中崎、ジャクソン、今村と勝利の方程式メンバーを惜しみなくつぎ込み、最後は一岡が締めた。』『野手でベンチに残っていたのは新井と磯村。投手は薮田とブレイシア、佐藤だけだった。緒方監督は「チーム一丸となって、全員で勝利をもぎとった。中継ぎ陣の踏ん張りもあるし、最後はしびれる場面(延長十回無死一塁)でベテランの石原がしっかりと送ってくれて、チャンスメークしてくれた。西川もよく打った。イッチー(一岡)も最後の場面は簡単ではないけど、しっかり勇気を振り絞って投げてくれた」とナインに賛辞を送った。』

セ・リーグ順位(2017年5月28日現在)
1 広島 勝29 負19 分1 勝率.604 差-
2 阪神 勝27 負19 分0 勝率.587 差1
3 巨人 勝23 負24 分0 勝率.489 差4.5
4 DeNA 勝22 負24 分2 勝率.478 差0.5
5 ヤクルト 勝20 負27 分0 勝率.426 差2.5
6 中日 勝19 負27 分3 勝率.413 差0.5

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今月はここまでフランス語は皆勤、スペイン語もほぼ皆勤。
私の向学心や根性の次元の話ではなくて、
NHKの朝ドラ『べっぴんさん』が終わって以来、
主人が毎朝7時半までに家を出てジムに行くことを
再開したのが理由だ(^_^;。
家に自分ひとりになれば、私は遠慮無くテレビを消して、
自分のペースでラジオを聴くことができる。

フランス語の入門編は、まださすがに余裕が有り余っているので
大半テキスト無しで音声だけでやっている。
発音に関して詳しく練習できる点が特に気に入っている。
一方、応用編は文字を見なければほとんど聴き取れないと観念したので、
最初はテキストを見て、どの綴りがどの音になるか確認し、
二度目に音声が流れるときに、聴き取りだけでわかるかどうか試す、
というやり方に変えた。
私のフランス語は、完全に文法と訳読が先行しているので、
まだまだ実際の音と文字とが連動していないと思うし、
初級レベルの頃から知っている筈の語や構文でも、
喋る速さで聴いて即座に理解する瞬発力は無かったりするので、
一旦、目と耳で頭に入れたフランス語を、二度目に耳だけで捉える、
というトレーニングは自分には効果があると感じている。

スペイン語は入門編のみ。
動詞の活用を手を変え品を変え練習する今季の講座は、
大変に私好みの内容で、やり甲斐がある。
語彙も今月時点ではまだ難しいと感じないし、
なかなか具合が良い(笑)。
そろそろ数詞が入って来たので、
モタつき始めるのではないかという予感がするが(^_^;。

今のところ資格試験など受ける予定はなく、完全な道楽語学なので、
どちらも楽しければ良いと思い、ゆるゆる続けている。
来月もこの調子で行きたいものだ。

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スタートは婦人科クリニック

4月25日、出勤前に時間が取れたので婦人科クリニックに行った。
2008年に筋腫と内膜症で子宮全摘と左卵巣切除の手術をしたときに、
これからは半年に一度とか1年に一度とか自分で決めて、
残っている右卵巣の検診に行って下さい

と主治医に言われたのだが、そこまでする気にならず、
かと言って完全にそれを無視する自信もない私は、
なんとなく数年ごとに、不定期に婦人科に出かけているのだった。
過去には、右卵巣が4センチ弱まで腫れたことがあったが、
今回3年ぶりくらいで診察を受け、エコーで診て頂いたところ、
右卵巣はすっかり小さくなっていて、映らなかった。
どうやら着々と老化しているらしかった(^_^;。

一応、エストラジオールや黄体形成ホルモンなどの値を
見ておきましょうと言われ、血液検査をされた。
火照りその他、体調不良は感じないかと訊かれ、
火照りはないようですが、まあ肩こりや疲労感等はあって云々と、
私の返事がもうひとつ、はかばかしくなかったので、
卵胞ホルモンのエストラーナテープを処方されたが、
私はもともと元気イッパイの人間ではないので、
自分の不定愁訴が更年期由来なのかどうか、実はよくわからなかった。
一ヶ月後に血液検査の結果を聞きがてら、
エストラーナテープの使用感を報告し、継続的に使うかどうか返答する、
ということになった。


ならば、乳がん検診に行っておこう

そのエストラーナテープを出されたときに、
「この薬は卵胞ホルモンを補充するものなので、
一時的に胸が張ったような感じがすることがあるけど、
全然気にしないでいいです、大丈夫ですから」
と主治医から説明をされた。
それで家に帰ってから、
「そういえば年度初めに市のほうから、
各種健康診断の受診券が送付されて来ていた筈……」
と思い出した。
ホルモン補充療法のせいで胸が張るとか痛むとかを心配するなら、
治療開始前に検診を受けておくべきだ、と私は考えたのだ。
調べてみたら、前回乳がん検診を受けたのは3年前だった(汗)。

ということで5月1日、会社が連休になって最初の平日に、
受診券持参で、以前も行ったブレストセンターなるところへ出かけた。
ここは乳がん検診に特化した施設なので、
専門の医師による検査が受けられ、即日、結果説明があり、
精密検査が要る場合は、更に引き続きその日のうちに受けられる、
というので私は気に入っているのだ。
市の割引対象であるマンモと視触診に、私費でエコーも付け加えて貰い、
結果、幸いなことに特に異常な所見は見られなかった。


ついでに血液生化学検査で決着を

血圧を診て貰っている内科で、半年に一度、血液検査をされるのだが、
それがちょうど今月に当たっていた。
卵胞ホルモン補充療法、特に内服の際の副作用には、
肝機能の悪化および中性脂肪の上昇というのがあることを
私は聞きかじっていたので、治療開始前の値はどれくらいかを知っておくのは
なかなか良いタイミングだなと思った。
結果的には、GOT16、GPT13、γ-GTP11、中性脂肪82で問題はなく、
血糖86、HbA1c5.3、クレアチニン0.64、ヘモグロビン13.1、
その他の脂質代謝や消化器系、血球成分等どの項目も基準値範囲でOKだった。
電解質のカリウムだけは、いつ測っても3.8か3.9で、
基準値下限ぎりぎりなのだが、私はそういう体質だということなのだろうか。
ちなみに当日朝の家庭血圧は122/82、診察時血圧130/93だった。
以上の結果から、今後何か体調に変化が起こっても、
まずはホルモン補充療法が理由の副作用だろう、と言えそうだった。

よし、準備万端!
それでは、いざ、エストラーナテープを貼らん!!
と、勢い込んで、ある日のこと風呂上がりに私は、
その楕円形のシロモノを自分の肥満した腹に貼った。
この薬剤は、経皮で卵胞ホルモンが少しずつ体に吸収されるのだ。
貼った部位のカブレなど、皮膚トラブルには若干注意が必要だが、
経口薬と違って、肝臓を経由しないのがいいじゃないかと私は思った。
だからこそ、私はプレマリンでなくエストラーナテープを選択したのだ。
自画自賛!!

……が。
もっと手前で、誤算があった。
なんと、貼った日から、あまりにも、あまりにも眠くなったのだ。
まるで風邪で抗ヒスタミン剤を飲んだときみたいに、
私はウットリと眠くなり、何もかも放り出して布団に入りたくなった。
次から次からやることが多くて、毎日小走りで暮らしているのに、
この期に及んで、薬を使ってトリップするとはどういうことか!!
そういえば以前、筋腫治療と更年期対策のためと言われて
中容量ピルを処方されたときも超眠くなり
、内服を断念したものだった。
あんまり昔のことなのですっかり忘れていたが、どうやら、
私は卵胞ホルモンを補充されると、途端に眠くなるらしい。
今後もし典型的な更年期障害の症状が出て来たらまた使う、ということで、
当面、エストラーナテープは保留したいというのが、今の正直な感想だ。
一件片付けては返す刀で別件も斬り倒す勢いで暮らしているのに、
更に眠気と戦うことまでしなくてはならないなんて、耐え難い。
用意周到に各種検診を終え、満を持して(笑)開始したホルモン補充療法は、
「眠い」のが理由で、挫折することになりそうだった。


後日記(2017年5月31日):婦人科での血液検査の結果は、
LH=33.30、FSH=74.46、エストラジオール=15、
ということで大変正しい閉経期であることが確認できた。
卵巣はすっかり仕事をやめ、脳下垂体だけが頑張っている、という(^_^;。
エストラーナテープの使用は、少なくとも数字上、きわめて理に適っている、
ということが、わかった。Oh, my gosh!!

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10月のポゴレリチ東京公演は、既にワールドピアニスト・シリーズとして
セット券での発売が1月下旬から始まっていましたが、
来月6月15日からいよいよ、ポゴ氏リサイタルのみの単券が発売される予定です。
これから個々のリサイタルとしてお求めになる方々は、どうぞ(^^)。

イーヴォ・ポゴレリッチ ピアノ・リサイタル INFORMATION(KAJIMOTO CONCERTS)

10月20日(金)19:00 サントリーホール
イーヴォ・ポゴレリッチ

モーツァルト: アダージョ ロ短調 K.540
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 op.57 「熱情」
リスト: 超絶技巧練習曲第10番/第8番「狩」/第5番「鬼火」
スクリャービン: ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 op.23
ラヴェル: ラ・ヴァルス

【カジモト・イープラス会員限定先行受付】
6/15(木) 12:00 ~ 6/18(日) 18:00
【一般発売】
6/24(土) 10:00 ~

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カレンダーでは「母の日」ということで、
好みの色合いの、切り花のカーネーションを自分で買った。
実家には、すぐ飾れるようにカーネーションのアレンジを贈ったのだが、
母からは、特に着いたとも何とも言って来なかった。
別に礼を言われたくてやっているのではないが(^_^;、
無反応だと無事に生きているのかと(爆)心配になる。
なんしろ、先方は88歳だからして。
……改めて、物凄い年齢だな(爆爆)。
まあ、高齢とは言え、父87歳と母88歳が二人で一緒にいるのだし、
実家には平日は毎日ヘルパーさんが来て下さっているのだから、
様子が変わっているのに私に全く知らせが来ないというのは考えにくい。
私自身、昨年から実家には週に一度は行っており、
どのみち、数日後にはまた顔を見ることになっている。
花が到着しているのかどうかも、そのときに判明するだろう。

夕方から夜にかけて、少し時間があったので、娘の部屋を片付けた。
この3月に、娘が横浜から東京に引越したとき、
大学時代に使った本や読まなくなった漫画などを
ダンボール箱10個ほどに梱包して、こちらに送って来たのだが、
私はそれらを受け取って娘の部屋に押し込んだまま、今まで放置していた。
娘からは、「触るな」とも「片付けておいて」とも言われていなかったので、
次に帰省したときに自分で仕舞えばいいだろう、と思っていたのだ。
しかし、再来週、うちにエアコン清掃業者さんが来られることになり、
娘の部屋にも一台あるので、その周辺を片付けておく必要が生じた。
それで仕方なく、きょうは箱を開けて、中身を本棚に移す作業をした。
法律の本や辞書、コミックス類、それに衣類が少し入っていた。
どれがどういうものだか、見てもわからないし吟味する趣味もないから、
とにかく出て来た書籍類は全部、娘の部屋の本棚に並べて入れ、
衣類はクローゼットに収納した。

クローゼットを開けたついでに、中にほったらかしにされていた、
娘の高校時代(爆)のサブバッグやリュックなども中身を調べた。
こちらは、機会があれば整頓して貰っていいと、
娘本人に以前から言われていた。
カビた何かが出て来たりしたらイヤだなと思っていたが、
ティッシュやタオルハンカチ、メモ用紙にシャーペン、
くしゃくしゃになったレシート、などが少々出て来ただけで、
娘の昔のカバン類の内容は、たいしたことはなかった。
娘は本当にフシギなヤツだ(^_^;。
癇性に片付けたりしているわけではないのに、
娘の部屋や持ち物には、常に漠然とした秩序が保たれている。

ただ、こうして久々に整頓したお蔭で、漫画『斉木楠雄のΨ難』第6巻が、
娘の使い古しのショルダーバッグの底から発掘され、主人が大変喜んでいた。
どこに行ったのかと、ずっと不思議に思っていたのだそうだ(^_^;。
きっと娘が、どこかに出かけるときに読み物にするのに持って出て、
そのままバッグから取り出すことなく、忘れていたのだろう。

私もまた、娘の別のリュックから、オペラグラスを掘り出した。
これまた、T.M.Revolutionのライブに行くときに貸してやって、
そのまま返却されることなく、私も忘れ去っていたものと思われた。
6月の、あらしちゃん(尾上松緑)の『名月八幡祭』@歌舞伎座を前に、
オペラグラスが発見されたことは、めでたかった。
細部までよく観て来い、との道楽の神様の仰せに違いないと思った。

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実は今回の連休中、主人も東京に来ていたのだが、
私とはかなりの部分で別行動で、ホテルも違った(爆)。
主人はまず、私より早く5月2日の夕方に広島を出発し、
その日は大阪に泊まってグルメ趣味を満足させ、
翌日は京都に出かけて、東福寺界隈を観光した。
「なんで今まで来なかったかと思うほど良い場所だった」
という感想だったが、一方で
「寺の階段多すぎ 脚シヌ!」
とも思ったそうだ。

そして翌3日、私は朝6時19分ののぞみで広島を発って、歌舞伎座直行、
主人は午後から京都→東京、都内の自分のホテルにチェックインし、
夜9時半頃に私(と一緒に観劇した友人)と主人とで待ち合わせて、
築地の某ファミレスに行って喋った。
私と友人とは、観劇後だったので、その時間から夕食を取ったが、
主人は既に自分好みのレストランで食事を済ませており、
ファミレスではデザートとしてマンゴーパフェを食べていた(^_^;。
主人が先に自分のホテルに帰り、
私と友人は居残って更にしばらく喋ってから解散、
私はそのまま徒歩でいつもの定宿に入って宿泊。
翌日の4日は、私は再度、昼夜観劇で一日中歌舞伎座に居たが、
主人は東京都美術館でブリューゲルを見たあと、
娘と夕方から会って、夕食をともにしたとのことだった。

5日の午後、歌舞伎座の昼の部が終わってから、
今度は私も合流して主人と二人で娘のアパートに行った。
主人は一人で、朝から買い物などして遊んでいたらしかった。
娘がどんな部屋に住んでいるのか、主人も私も初めて見たわけだが、
予想通り、適度に片付き適度に散らかっていて、娘らしい状況だった。
比較的新しい物件で、部屋は明るく雰囲気は申し分なかったが、
4月に入社してすぐ、半月ほど泊まり込みの研修があったため、
まだ荷解きの終わっていないダンボールがいろいろと残っていた。
そのうちのひとつに、これまたいかにも娘らしい力の抜けた字で、
   「フ ィ ギ ュ ア」
と書かれていたのには、笑った。
フィギュアの箱!何をどんだけ持っとぅねん(笑)。

娘は機嫌良く会社に行っているようだった。
6月にもまた一ヶ月ほどの研修があるそうだ。
オフィスでは、所属部署はあるが全体で一部屋に集まっているため、
全部で50人くらいが机を並べており、職員室みたいだということだ。
ド新人の娘は、まだ自分の判断でできることなど何一つなく、
先輩に教えて頂き、あちこち連れて行って頂きながら、
ひとつずつ仕事を覚えている最中だった。
同じ「覚える」と言っても、これまでやったような、
好きで月謝払って習いに行くお稽古ごとなどとは全く違って、
今は、それで月々お金を頂くために身につける事柄なのだから、
ここはひとつ、大変でも身を入れてやって貰わんとな(^_^;。

娘の会社は5月2日が創立記念日で毎年休日になっており、
更に、今年は5月1日に数人を除いて全員が有休を取ったそうで、
娘もそれに倣い、9連休という大型連休を実現させていた。
一方でお盆休みは特に設定されていないそうで、
8月の休日はカレンダー通りとのことだった。
お正月休みも、さほど長くなく12月30日~1月4日あたりらしい。
とはいえ、取引先の会社が休みになれば、それに伴って、
娘の会社もある程度暇になるのだろうから、
適度に有休を組み合わせれば、たまには帰省することが出来そうだった。

まあ、無理せず、元気で頑張って下さい(^_^)ノ
ということで。

そのあとは3人で東京駅地下の某居酒屋で夕食を取り、
娘は地下鉄で帰路につき、主人と私は今度こそ一緒に広島に帰った。
それぞれやりたいこともやり、家族3人で集まることもでき、
なかなかバランスの取れた、良い連休であった。

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5月3日の初日から5日の昼の部まで、團菊祭の幕開きを二日半楽しんできた。
このように素晴らしい舞台を早々と観ることができただけでなく、
観終わって広島に戻って来てもなお、休日が続いていたというのが
今回の道楽旅行に関して、最も素晴らしかった点だった(笑)。
出発前から、「いつもとは違う、遠征の後もまだ休み…」と思うだけで、
感激と解放感で踊り出しそうだったものだ(^_^;。
私が常に渇望しているもの――それは休日!それは自由時間!
道楽と自由のそれぞれが、短いながらも満たされた今年の連休は、天国であった。

*************

今年の團菊祭は尾上梅幸二十三回忌・市村羽左衛門十七回忌の追善興行で、
かつ、羽左衛門長男一家の襲名披露興行でもあった。
これまでの坂東彦三郎が初代坂東楽善に、その長男が九代目彦三郎に、
次男は三代目亀蔵に、そして孫息子が六代目亀三郎に。
更には、菊五郎の孫息子の寺嶋眞秀(まほろ)くんの初お目見得もあった。
つまり梅幸・羽左衛門それぞれの曾孫が出演する公演でもあったのだ。



昼の部は『石切梶原』『吉野山』『魚屋宗五郎』
夜の部は『曽我の対面~口上』『先代萩』『弥生の花浅草祭』、
今回は二泊三日の間に、昼の部を三回、夜の部を二回観たので、
気づいたことや感想も膨大にあり、
それらを逐一ここに記録しておくことは時間的に到底できそうもないが、
とにもかくにも、彦三郎の美声に惚れ惚れしたこと、
新・亀三郎である倅マンのしっかりした舞台姿に感心したこと
(大叔父にあたる権十郎が保父さん状態でお世話していて微笑ましかった)、
楽善の懐の深い、力強い芝居に感銘を受けたこと、を記録しておきたいと思う。

また、松緑×亀蔵の変化舞踊が、あまりにも目覚ましい内容であったことも、
私にとって印象強く、かつ大変嬉しいことだった。
松緑と亀蔵の踊りの凄さは、昨年の『討ち入り』の立ち回りでも堪能させて貰ったが、
今回の『弥生の花浅草祭』は、現在の、この年齢の二人だからこそ、
心・技・体のすべてが高度に研ぎ澄まされ、実現できた舞踊であったと思った。
これまた、あの踊りのココと書き出すことは大変難しいのだが、
随所に、松緑と亀蔵それぞれの工夫や懲り方を感じて、大変に興味深かった。
今の二人の組み合わせでなければ到底、これほどの舞台にならなかっただろうし、
互いに、またとない相手役を得たということだろうなと、観ていて強く感じた。



海老蔵は、先代萩の仁木弾正が良かった。
特に序幕第二場、仁木弾正が無言で花道を去って行くに従って、
蝋燭の灯りに照らし出された影が、背後に黒々と大きく伸びて行くところなど、
海老蔵の凄みのある表情と相まって圧巻だった。
菊之助は全体的に安定感が抜群で、何を演っても破綻がなく見事だったが、
やはり先代萩の政岡が、最も強く印象に残っている。
まま炊きの場面は省かれていて、さぞかし賛否のあるところだろうが、
私は現代的なテンポの中で納得感を出す試みとして、支持したいと思った。
幼い主君を守る乳母としての気高さ厳しさ、我が子千松を思う母としての慟哭、
菊之助は細部まで丁寧に、かつ心情面では深く熱く、見せてくれたと思う。

『宗五郎』の菊五郎はもう、ただただ感動した。
三度観て、音羽屋の台詞は三度とも、細かいところでニュアンスが違っていた。
意味内容は同じでも言い回しの異なっていた回もあった。
それは平たく言えば「一瞬のミスをした」箇所もあったのかもしれないが、
しかし最早、今の菊五郎にとっては、どの言葉も全て宗五郎が言った、
ということなのだろう、とも感じた。
『宗五郎』二幕の間、私の中で、宗五郎は菊五郎と完全に一心同体だった。
音羽屋の宗五郎に出会えたことを、私は改めて嬉しく思った。

*************

前も書いたが、自分がこうして中年・初老になるまで歌舞伎を観てきて、
年齢を経たファンならではの楽しみ方があるのだなと、最近はわかるようになった。
すなわち、名優たちの役者人生後半から晩年の舞台に導かれて歌舞伎に出会い、
その息子世代が壮年期を迎え、更に孫の世代が花形歌舞伎で活躍するようになると、
やがては曾孫世代の初お目見得を見守る日が来る、という……。
これは年取った(笑)ファンでなければ知ることのできない喜びだ。

歌舞伎が世襲であることの面白さを、私は近年ひしひしと感じるようになった。
勿論、芸養子や研修生からの出世も実に良いことだと思うのだが、
それらと同時に、「家」や「血筋」を大切に守っていく面は、
どのような時代になっても、なくして欲しくないと思った。
「お祖父さんのファン」「曾お祖父さんの舞台をたくさん観た」
という思いでミニ音羽屋たちを迎えるのは、
観客としてなんと恵まれたことなのだろうかと、
私は過去の舞台と現在の公演とに、心から感謝した。
倅マンとマホロン、ほか、それぞれの家の小さな名優ちゃんたちが、
将来きっと立派になって、この同じ歌舞伎座の舞台で、
大活躍してくれることだろう、……と、幸せな想像に浸った三日間だった。

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初お目見得のマホロン。4歳。
初日、花道を一人で歩いて登場する姿は
まだよちよち歩きにケの生えた程度(笑)の幼さで
ああ、菊五郎の、お孫さんが、ついに、自分で、舞台に……と
そのいたいけな様子に涙が出たが(←身内か(笑))
張りのある良い声で堂々と台詞を言うのを聞いていたら
さすが、しのぶちゃんの息子!と内心で膝を打ってしまった(笑)。
客席を見渡す視線も落ち着いていてどこか楽しそうでさえあり
なかなか見事な舞台姿だった。
小さなマホロンの心に、この團菊祭はこれから
どんな思い出として残ってゆくのだろうか。

**************

後日記:(5月6日)
マホロンの丁稚を、初日から三回連続観たのだが、
初回は緊張していて最初の一声が出にくかったのだろうと、あとになって思った。
一回目はやはり固かった。
それが二日目三日目と、どんどんのびのびしてきて、
「そりゃあ灘の生一本だから、よ~くキきますよ~?」
「酒が好きだから、酒屋に奉公しているんだ(ドヤ顔)」
のあたりでは、客席の反応を感じながら演っている様子になり、大変頼もしかった。
「……おやかましゅうございました(ぺこり)」
の呼吸も、実に巧かった。

マホロンは、客席の空気をわかっている、という感じだった。
初日第一声が緊張感で固かったのも、
自分のやることの重大さが、幼いながら、よく理解できており、
覚悟を決めて臨んだからこそだったろう。
自分の場所や他人の視線の意味が「わかって」初めて、
それに相応しい緊張もするのだ。
初役で最初に観客の前に出て、稽古して来たことのすべてで初日をやり遂げ、
二日目以降にその経験が生きて、日に日に、演技に血が通って来る。
毎回違う、自分の作る舞台、自分の演じる役!
まさに正しいではないか!
4歳にして、既にやはり音羽屋だな、マホロン(^^)。

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5月3日朝6時台の新幹線で広島を発って、品川から東銀座直行、
歌舞伎座初日昼の部・夜の部を連続観劇。
4日もまた昼の部・夜の部と観続け、
ついに5日本日の昼の部が私には最後。
初日から二日半で私の團菊祭が終わるという(爆)。
楽しすぎてあっという間!
五枚あった切符が、もう手元に残り一枚!

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やっと時間ができたので、改めて、4月19日のこんぴら歌舞伎の感想を。

今年の席は、第一部・第二部とも、二階の後ろの「後舟」にしてみた。
舞台から遠いという意味では、全体としては一番安い設定の場所だが、
ベンチ席で後壁にもたれて観るのは脚も背中も楽で、私は大変気に入った。
元来、私は「かぶりつき」よりも後ろから全景を観るほうが好きなのだ。
特に、上手下手の一番端の席は、片腕を手すりにもたせかけることもでき、
肘掛けのないベンチ椅子としては、最も安楽な場所ではないかと、座ってみて思った。
ベンチ椅子の前の座布団の列も後舟の扱いで、入場順に好みの場所に座って良く、
金丸座は小屋として小さいので、ヘリでも舞台の中心から大きく離れてはおらず、
端っこしか見えない、などという状況では全くなかったし、
邪魔になるような柱も目の前に無かったから、
後舟最後列の端を、私はむしろ積極的に選んで座った。

今年は雀右衛門の襲名お披露目で、仁左衛門が久々の出演、演目は、
第一部が『神霊矢口渡』『忍夜恋曲者』『お祭り』、
第二部が『葛の葉』『雀右衛門 襲名披露口上』『身替座禅』。

『神霊矢口渡』は孝太郎が素晴らしかった。
お舟が、初めて心奪われる男性と巡り会ったときの恥じらいは瑞々しく、
恋に恋する乙女といった風情は、滑稽さもあり愛らしさもあった。
女らしい嫉妬の感情にも、おどろおどろしさは無く感情移入できたし、
彼女がやがて、愛する男性のためにその身を犠牲にする様からは、
最初の少女のような彼女が女性として目覚めたことが伝わり、
ひとつの芝居の中で、お舟の女としての燃焼を見せて貰ったと思った。
女の一念、岩をも通す!という……。

『忍夜恋曲者』は雀右衛門のお披露目の演目でもあったのだが、
せり上がってきたときの滝夜叉姫が、先代にそっくりだったので驚愕した。
亡きジャッキーが乗り移ったかと思いましたね(^_^;。
相手役の光圀が松緑で、これはもう相変わらずキレッキレ(笑)。
あらしちゃんの踊りは冴え渡っていて、周辺の空気がぴしぴしと
音を立てそうな感じさえした。

『お祭り』は仁左衛門の独壇場。
仁左衛門は、本当に、本当に物凄い役者なのだと思い知った。
あたりを圧倒する美しさと存在感、ふわりと匂うような色気、
そして客席を心底楽しい気分にさせてくれる明るさ。
襲名を祝う舞台に華を添えた仁左衛門の踊りは最高だった。

二部の『葛の葉』、これは前に金丸座に来たときも時蔵で上演されたので、
私は心の片隅で「地方公演用のセットがあって便利な演目だったと…」と
宝塚の全国ツアーを観るときのようなことを、チラと思った。
保名の友右衛門には、以前の松也で観たときのマザコン芸は感じなかったが、
そのぶんノーマルに(爆)葛の葉を愛している夫としての気持ちが感じられ、
雀右衛門の健康的なお色気と相まって、正統派の手応えが大きかった。

『口上』は、襲名お披露目の雀右衛門を真ん中に、
上手から中央に向かって彌十郎・廣太郎・孝太郎・仁左衛門、
下手から中央に向かって友右衛門・廣松・松緑。
仁左衛門は、先代が素顔は大変ダンディでサングラスの似合う男性だったこと、
ハーレーにまたがった写真があること等の逸話を披露し、
「その面影を当代の雀右衛門さんに求めるのは無理でございます」(笑)、
しかし、「襲名以来、日ごとに大きくなられている雀右衛門さんが
必ずやお父上に追いつき、追い越す役者さんになられますように」と激励、
松緑は「先代は私を陰になり日向になりかばって下さった大恩人」、
彌十郎は「こう見えましても私のほうが、雀右衛門さんよりひとつ年下でございます」、
「サウナというところに私を初めて連れて行って下さいましたのが、
この雀右衛門さんでございます」、
「当時は、なんという暑いところで我慢をするものだろうかと思いましたが、
御陰様で今は私も、大のサウナ好きでございます」、
等々、皆、それぞれに心温まる口上を述べて襲名披露を祝った。

最後の『身替座禅』、仁左衛門の右京はもう、絶品!!
どの角度から見ても完璧に美しく品格のある、そして遊び人の、
天下の二枚目・山蔭右京!!
こんな夫を持ってしまったら、奥方は気が気ではありません。
そりゃどんな女だって迷う迷う。
花子も、どんだけイイ女であることか。
その山の神・玉の井の彌十郎がまた、驚異的なデカさ(笑)!!
怖いの怖くないのって、でもやはり健気で、
お嬢様育ちの奥様でもあるところが、なんとも微笑ましい。
そこに可愛い松緑の太郎冠者が絡み、
千枝・小枝はスッキリ美しい新悟と廣松が務めていたのだから、
過去最高のキャストではないかという見応えだった。
松緑は、台詞を意識して舌足らずっぽく発音していたのではないだろうか。
右京にも玉の井にも、さぞや可愛がられているのだろう、
という様子が、大変よくわかった。

……以上、観劇してから既に半月近く経ってしまったので、
印象が多少、変わってしまったところもあるかとは思うが、覚え書きとして。

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