市内の某消化器内科クリニックで、胃と大腸の内視鏡検査を受けてきた。
私には、どちらも初体験だった。
私は、およそ20代半ば以降、今日までもうずっと
「体調不良といえばまず大腸炎(と扁桃炎と鼻炎)」
という体質だったので、
そのうちどこかで胃腸の検査をせねばならないだろうな、
とは、ここ何年も、思っていた。
それで先日、食あたりか何かわからないが腸炎になったときに、
診て頂いた先生が、内視鏡を専門になさっている方だったので、
この機会にと思い、大腸内視鏡検査をお願いすることにした。
そして、お尋ねしてみたところ、胃内視鏡を同日にやっても
検査による身体的負担はほとんど同じ事だ、という返答だったので、
もうついでに、何もかもいっぺんにやってしまうことにした。
結論を言えば、案ずるより生むが易しで、
検査の苦痛はほとんどなかったし(先生の腕が素晴らしかった!)、
検査結果も、上行結腸に数ミリのポリープがひとつあったほかは、
特に問題がなかったので、今、検査を受けておいて良かったと思った。
大腸内視鏡といえば悪名高いのが、前処置の腸管洗浄剤2リットルだが、
私は味音痴なのが幸いしたのか、特別につらいということはなかった。
味は、噂で聞いていたとおり「やや塩味のポカリスエット」で、
美味くてたまらん♪ということは断じてなかったが(苦笑)、
かといって耐えられないシロモノでもなく、普通に飲めた。
9時20分頃から飲み始めて、
「11時半くらいまでに全部飲めればいいですよ」
と看護師さんに言われ、最初は用心してゆっくり飲んでいたのだが、
性格的にせっかちなものだから、11時10分頃には飲み終わりそうになり、
最後の50ccくらいは、ちびちびやって帳尻を合わせた(ほぼ無意味)。
前処置のための部屋は、六畳くらいの洋間で、暖房してあり、
テレビもあって、私ひとりソファでくつろぎながら、
この腸管洗浄剤「ムーベン」2リットルを2時間かけて飲むようになっていたのだが、
雑誌も貸して貰えたし、携帯も自由にいじれたし、快適だった。
ちなみに私は、腸炎になりやすい体質のため、前夜の下剤は無しだった。
「下剤は腹痛を誘発する恐れがあるので、ムーベンだけでやりましょう」
と先生が配慮して下さった。
ムーベンは、平均的に、飲み始めて1時間くらいするとお腹がゴロゴロ言いだし、
十回以上トイレを往復することになるのだが、私もその通りになった。
しかし私はこれまで、数々の苦痛に満ちた腸炎を経験してきたので、
今回のトイレ通いは、とても体に優しい感じで、良かった(爆)。
このムーベンという薬を開発した人は、エライと思った。
苦痛なく、どんどん出て、出始めて1時間くらいでお腹がカラになってくれて、
もっとへとへとになると思っていたのに、案外楽で助かった。
時間が来て、看護師さんが様子を見に来て下さり、
既に飲み終わったことを話し、トイレ通いの経過を報告すると、
「結構、早かったですね(^^)」
ということで、特にそれ以上、何か訊かれたり点検されたりすることはなかった。
前の人(自宅でムーベンを飲んできた人らしかった)の検査が終わると、
私の番になり、案内されて検査室のほうに入って、
まずは着替え(上半身は家から着てきたTシャツの上に病院の検査着をはおり、
下半身は「社会の窓」がお尻側に来ているような、使い捨てハーフパンツ一丁)、
次に胃の消泡剤を飲んで、ベッドに寝て、胃内視鏡検査から始まった。
私は自分で扁桃にルゴールを塗る鈍感さだけはあるのだが、
咽頭全体は結構反射が強いので、今回の内視鏡は鼻から入れるタイプでやって貰った。
鼻と咽喉の麻酔がやや不快ではあったが、
胃内視鏡検査そのものは全くなんの苦痛もなかった。
内視鏡を入れる直前に、
「確かに反射が強そうなんで、痛み止めを打っておきましょう」
と先生が仰って、静脈注射をされたが
(血管を探して難儀された気配があったので、筋肉注射ではなかったと思う)、
それで目が回ったりはしなかったし、検査中も完全に目覚めていて、
モニター画面を見ながら説明を聞くことができた。
所見としては、治療は要らないが軽微な逆流性食道炎の傾向が認められた。
一緒にピロリ菌の迅速検査もやって貰った。
有り難いことに、ピロリ菌は居なかった。
大腸内視鏡のほうは、ここの先生は無送気軸保持短縮法という、
苦痛の非常に少ない挿入方法を取り入れておられ、
もし私に腹部手術歴がなかったなら、ほぼ無痛だった筈なのだが、
私は例の、左卵巣切除のあとがやはり硬く癒着していて、
カメラがそこを通過するときだけは、腸炎そっくりの痛みがあった。
凄くよく知っている痛さだった(^_^;。
しかし体位の変換も要求されなかったし、耐えがたいというような苦痛は全然無く、
そこを過ぎれば、あとは問題無く小腸出口付近・盲腸のあたりまで楽に入った。
上行結腸にひとつ、3ミリくらいのポリープがあり、その場で切除された。
これは病理検査に出すことになっており、結果は郵送されて来るそうだ
(後日記:12月2日結果到着)。
観察しながらカメラが戻って行く帰り道で、さきほどの癒着のところに来て、
「ここ、痛いですか」
と先生が訊ねられた部分が、確かに痛かった。
「ここは本来、もっと自由に動くはずの箇所なんですが、
今、外側から硬く固定されている感触があります。癒着してますね~」
とのことだった。
検査直後から、お腹が張った感じも全然せず、気分は良かったし、
眠ってしまうような麻酔はそもそも使用していなかったので、
検査が終わるとすぐ起きて、着替えて診察室で説明を聞いた。
胃の所見・大腸の所見をまとめた書類と写真を下さり、
「腹痛の原因(=癒着部分)がはっきりして、良かったですね(^^)」
と先生が仰った。そして、
「これから、どうぞ御飯を食べて下さい。すぐ(^^)。お腹減っているでしょう」
と言って下さったので、帰宅して今、有り難く、それを実行したところだ(^_^;。
そうそう、今朝クリニックに着いたとき、前処置の部屋に行く前に
腹部エコーをして貰ったのだが、なんと胆石が見つかった(汗)。
大きさは5ミリくらいで3個映っていた。
今のところ胆嚢炎の症状はないので、観察でよろしい、
とのことだったが、治療するとしたら胆嚢切除手術になるそうだ。
私の現状では、上部消化管に癒着はなさそうなので、
胆嚢切除を希望するなら腹腔鏡手術ができるだろう、とも言われた。
また、腹部側からエコーで見ても、右腎臓の石は画像で確認でき、
「でも左の腎臓には何も無いんですね。不思議なことに(^^)」
と先生が仰った。
なんにせよ私は、どうも結石のたぐいを製造しやすいらしい。
どうせなら、もっといいもんを製造したかったが。
石持ち体質である自分を再確認してしまった(^_^;。
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