この1年で実家両親が某ホームに落ち着き、もはや今後は、
もとの家に戻って再度生活を始めることはないと思われるので、
私はこのあたりで、実家のダイニングキッチンと父の寝室とトイレ、
ガレージとそれに繋がる土間、とを清掃することにした。
これらが、勝手口から入ってすぐの部屋とその両側の部分にあたり、
古い実家の中では、一番新しく増築した箇所でもある。
最低限、このあたりを人が居住できる程度に清潔にすれば、
これから、神社のご奉仕で夜中になったときでも、
私が両親の家に寝泊まりすることが可能になるだろう。
両親は若い頃はそれなりに整理整頓して生活していたと思うのだが、
それでも二人は基本的に、ものを捨てるということをせず、
「まだ使える」「いつか役に立つかもしれん」
と服でも道具でもとりあえず取っておき、それらを収納するために、
キャビネットを買ったり棚を作ったりすることが多かった。
私の記憶にある我が家は、規格の揃っていない家具が詰め込まれ、
猫が出入りしていたので床は常にざらざらで、
食卓にはいつも、新聞や文具、父の仕事道具などが乗っており、
食事のときには、各自、目の前のものを除けてスペースを作り、
どうにか皿を並べて、食べていたものだった。
……現在の私の感覚では、不潔・窮屈すぎて目眩がしそうだ(^_^;。
その二人がトシを取って、80代の後半まで暮らした自宅は、
だから、もう、凄惨と言って良い散らかり具合だった。
ダイニングキッチンもガレージも、
「捨て損ないの山が経年劣化したもの」
としか表現できないシロモノで満たされており、
私は先日、半日かけてそれらを点検し、要るものだけを選り分けた。
そして、広島市のサイトに、『市の収集では間に合わない、
条件が合わない場合』の依頼先として掲載されていた、
『広島市固形状一般廃棄物収集運搬業の許可業者』さんのうちの一社に、
処分のための見積もりに、22日(月)の朝、来て戴いた。
ダイニングキッチン、父の寝室、トイレ、ガレージ、
の不要家具・不要品、それに何年前のものか不明な食品の数々、
これらを一掃して貰いたいと頼んだら、
処分費用は9万円、とのことだった。
即決した
正直なところ、過去の引越の経験から、これだと10万は超えるだろう、
と踏んでいたのが、予想外の良心価格であった。
それなら、予算のうち余った金額で、ダ○キンさんをお願いしよう(^^)v。
これで、すっきり広くなった部屋をぴかぴかにすることができる!!
実際の作業は、今は予約が詰まっているとのことで、
5月の後半の某日・朝イチでやって戴くことになり、私には全く異存なく、
処分終了後の同日昼に、ダス○ンさんに見積もりに来て戴く段取りもし、
私は帰りに、意気揚々と某ホームに両親の顔を見に寄った。
父は機嫌良くベッドに寝転んで、テレビを観ていた。
用事が無いとキモちよく昼寝してばかりいるので、
本人は極楽だそうだが、体力気力が衰えるし、
何よりこのままでは足腰が萎える一方なので、
少しは神社の仕事など父にも言いつけたほうが(爆)良さそうだと思った。
また声を掛けることにしよう。
一方、母は、車椅子に座ってテレビを観ていたが、
来月ちょっと家の整頓と掃除をするから云々、
という私の報告を聞き流したあと、おもむろに、
「そういや、ここに居ったら、段ボールが簡単に手に入らへんねん」
と言い出した。
私「この部屋で、段ボールを何にすんねん」
母「そのへんのものでも、段ボールに入れておけたら便利やん」
私「何を入れんねん(^_^;」
母「洗濯の出来た服とか、ちょっと買うて来たもんとか」
私「…………(^_^;」
母「私ら、まず『便利』いうことを第一に考えとぉから」
母の言う『便利』とは、その都度片付けたり処分したりする手間をかけず、
『とりあえず』目の前から除けて入れておく場所があることを意味する。
かつて実家で、新しい棚を付けたり、チェストを買ったりして、
それまで散らかっていたものが収納できるようになるとそのたびに、
母は「これで『便利』になった」と言ったものだった。
あの家のああしたものどもは、つまり、こういう考えのもとに、
果てしなく蓄積されていったのだなと、今回の供述に私は深く納得した。
それにしても、恐ろしいのは、
今回私が計画している処分・清掃作業は、
文字通り氷山の一角である、ということだ。
築100年のド田舎の家屋を舐めてはいけません。
まだ母屋と土蔵2つがまるまる手つかずなのだ。
つまり、座敷8畳(床の間+神棚つき)に中の間6畳、玄関つづきの間6畳、
奥の和室10畳と納戸3畳☓2、母の寝室8畳、母屋の台所+パントリーもどき、
昭和50年代に旧・納屋を改築して住居の一部とした、納屋+二階3部屋、
そして二階建て土蔵がふたつ。
古いほうの土蔵の2階部分なんて、この半世紀ほどは、
誰も入ったことがないのでは。
少なくとも私は生まれてこのかた、一度もないぞ(^_^;。
何があるのだろうか、あそこには。
また、母屋に土間があるのは承知していたのだが、
先日、上記のゴミ処分を頼むために家を点検したとき、
自分がこれまで少なくとも20年くらいは入ったこともなかった場所に、
更に土間がもうひとつあることを発見した。
ここには、いつのものか不明な、見るからに古い、
「取り外した流し台と調理台」が、ぽつんと並べて置かれてあった。
一体、どこから持って来たものなのか、なぜ今まで捨てなかったのか???
何かの記念?もしかして呪いのナントカ!??
まあ、先ず隗(カイ)より始めよ、ということで、
とにかく私の寝泊まりスペースの確保から、着手することにします(泣)。
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