2014年の映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を見ました。
人類は謎のエイリアン「ギタイ」の襲撃を受けていたが、パワードスーツを身に纏ったリタ・ヴラタスキらの活躍により一定の成果を上げることに成功する。軍のメディア担当しているウィリアム・ケイジ少佐は近々行われるギタイ殲滅作戦の前線で報道を命じられるも、それを辞退した結果、「脱走兵のケイジ二等兵」として前線に送られてしまった。
ケイジはパワードスーツを着せられ、ギタイ殲滅作戦に参加させられてしまう。だが手薄だと思われていた当該地域にはギタイがはびこっており、部隊は一転危機にさらされる。ケイジは慣れないながらも機転を利かせて他とは違うギタイの撃破に成功するも、その返り血を浴びてしまう・・・
次の瞬間、ケイジは前線基地に送られた時間に戻っていた。他とは異なるギタイ「アルファ」の血を浴びたケイジは、死ぬたびに時間遡行してしまう体質になったのだ。ケイジは何度も同じ作戦に身を投じる中で、リタと出会う。彼女もまた、かつてアルファの血を浴びて、時間遡行能力を有していたことが判明する。しかし輸血されて以降、彼女からその能力は失われていた。
ケイジは数え切れぬ繰り返しの中で、リタや彼女の協力者である博士と共にギタイの親玉「オメガ」を探し当てようと試み、ようやくオメガの居場所を逆探知することに成功する。だがよりにもよってそんな時になって、ケイジは負傷の末輸血を受けてしまい、時間遡行できなくなってしまった。残されたチャンスは今回限り。果たしてケイジやリタはギタイとの戦いを終わらせることが出来るのか・・・
日本のラノベが原作だと知ったのは、映画を見た後の話でした。ラノベのアニメ化、実写化はよく聞きますが、ハリウッドでの実写映画化とは驚きです。
死ぬたびに時間が巻き戻り、同じ時間から再スタートする・・・まるでゲームのような物語です。ただ、「つづきから はじめる」が無く、セーブもパスワードも無いまま「さいしょから はじめる」しかないゲームですが(汗。何度も死んで覚えてを繰り返して、ようやくラスボス前までたどり着いたと思ったら、そこでミスったらゲームそのものが壊れるようなもんですね。ダウンロード版ならアンインストールか・・・
時間は巻き戻っても経験はそのまま残っているため、何度も繰り返していくうちにケイジも非常に頼りがいのある戦士へと変わっていきました。予想以上のギタイの襲撃にあわてふためく同僚たちを尻目に、まるで作業ゲーかのように淡々とギタイを撃破していく様からは、彼が潜り抜けてきた死線の数を感じさせられます。
途中でケイジは役目を投げ出そうとしていましたが、実際のところ、どこかでポッキリと心が折られてもおかしくない状況です。どこで死のうが「最初から」。そのためリタとも出会いなおす必要がありますし、闇雲に突き進むだけじゃなくてルートもきっちり把握しておかなければならない。これがゲームなら手元にメモ等を書き残すことが出来ますが、ケイジが頼れるのは自分の記憶力だけ。いつどこで何をどうしたか、誰に対して何を話したら成功し、何を話せば失敗するのか・・・想像を絶する戦いです。
ラスボス直前になって輸血を受けてしまったがために、時間遡行能力を失って一転大ピンチのケイジ。けれども、よくよく考えるとこれって「普通の人間に戻った」だけのことなんですよね。現実の戦いはゲームのようにはいかない。いつだって命はひとつ、チャンスは一度きりです。最他にしてようやく、ケイジは戦士たちが普段置かれている状況下に立たされることとなりました。
ラストは、自身の死ぬ可能性をも考慮に入れた作戦を立てた結果オメガ撃破へと至りました。あれも、一度や二度ループして、たまたまオメガの元にたどり着いただけでは思いつかなかった行動でしょうね。何度も死を経験したからこそ、戦場ではいつ死んでもおかしくないという現実を実感できたのでしょう。
チャンスは一度、戦場では何が起こるかわからない。最後に繰り広げられたのは、そんな当たり前の戦いです。ですが、それまでのループがあったからこそ、当たり前の戦いながらも非常にハラハラさせられましたし、見ごたえのある映画になっていたと思います。
死から学び、生を掴み取るために足掻き続ける。時に挫折し、1人の力ではどうしようも出来なくなった時、頼れる仲間がいれば状況は打開できる。死の運命に必死に抗い続ける人々を描いた、非常に面白い映画でした。
人類は謎のエイリアン「ギタイ」の襲撃を受けていたが、パワードスーツを身に纏ったリタ・ヴラタスキらの活躍により一定の成果を上げることに成功する。軍のメディア担当しているウィリアム・ケイジ少佐は近々行われるギタイ殲滅作戦の前線で報道を命じられるも、それを辞退した結果、「脱走兵のケイジ二等兵」として前線に送られてしまった。
ケイジはパワードスーツを着せられ、ギタイ殲滅作戦に参加させられてしまう。だが手薄だと思われていた当該地域にはギタイがはびこっており、部隊は一転危機にさらされる。ケイジは慣れないながらも機転を利かせて他とは違うギタイの撃破に成功するも、その返り血を浴びてしまう・・・
次の瞬間、ケイジは前線基地に送られた時間に戻っていた。他とは異なるギタイ「アルファ」の血を浴びたケイジは、死ぬたびに時間遡行してしまう体質になったのだ。ケイジは何度も同じ作戦に身を投じる中で、リタと出会う。彼女もまた、かつてアルファの血を浴びて、時間遡行能力を有していたことが判明する。しかし輸血されて以降、彼女からその能力は失われていた。
ケイジは数え切れぬ繰り返しの中で、リタや彼女の協力者である博士と共にギタイの親玉「オメガ」を探し当てようと試み、ようやくオメガの居場所を逆探知することに成功する。だがよりにもよってそんな時になって、ケイジは負傷の末輸血を受けてしまい、時間遡行できなくなってしまった。残されたチャンスは今回限り。果たしてケイジやリタはギタイとの戦いを終わらせることが出来るのか・・・
日本のラノベが原作だと知ったのは、映画を見た後の話でした。ラノベのアニメ化、実写化はよく聞きますが、ハリウッドでの実写映画化とは驚きです。
死ぬたびに時間が巻き戻り、同じ時間から再スタートする・・・まるでゲームのような物語です。ただ、「つづきから はじめる」が無く、セーブもパスワードも無いまま「さいしょから はじめる」しかないゲームですが(汗。何度も死んで覚えてを繰り返して、ようやくラスボス前までたどり着いたと思ったら、そこでミスったらゲームそのものが壊れるようなもんですね。ダウンロード版ならアンインストールか・・・
時間は巻き戻っても経験はそのまま残っているため、何度も繰り返していくうちにケイジも非常に頼りがいのある戦士へと変わっていきました。予想以上のギタイの襲撃にあわてふためく同僚たちを尻目に、まるで作業ゲーかのように淡々とギタイを撃破していく様からは、彼が潜り抜けてきた死線の数を感じさせられます。
途中でケイジは役目を投げ出そうとしていましたが、実際のところ、どこかでポッキリと心が折られてもおかしくない状況です。どこで死のうが「最初から」。そのためリタとも出会いなおす必要がありますし、闇雲に突き進むだけじゃなくてルートもきっちり把握しておかなければならない。これがゲームなら手元にメモ等を書き残すことが出来ますが、ケイジが頼れるのは自分の記憶力だけ。いつどこで何をどうしたか、誰に対して何を話したら成功し、何を話せば失敗するのか・・・想像を絶する戦いです。
ラスボス直前になって輸血を受けてしまったがために、時間遡行能力を失って一転大ピンチのケイジ。けれども、よくよく考えるとこれって「普通の人間に戻った」だけのことなんですよね。現実の戦いはゲームのようにはいかない。いつだって命はひとつ、チャンスは一度きりです。最他にしてようやく、ケイジは戦士たちが普段置かれている状況下に立たされることとなりました。
ラストは、自身の死ぬ可能性をも考慮に入れた作戦を立てた結果オメガ撃破へと至りました。あれも、一度や二度ループして、たまたまオメガの元にたどり着いただけでは思いつかなかった行動でしょうね。何度も死を経験したからこそ、戦場ではいつ死んでもおかしくないという現実を実感できたのでしょう。
チャンスは一度、戦場では何が起こるかわからない。最後に繰り広げられたのは、そんな当たり前の戦いです。ですが、それまでのループがあったからこそ、当たり前の戦いながらも非常にハラハラさせられましたし、見ごたえのある映画になっていたと思います。
死から学び、生を掴み取るために足掻き続ける。時に挫折し、1人の力ではどうしようも出来なくなった時、頼れる仲間がいれば状況は打開できる。死の運命に必死に抗い続ける人々を描いた、非常に面白い映画でした。