ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

仮面ライダー鎧武外伝 仮面ライダーデューク/ナックル

2016-04-11 08:08:14 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武外伝の「仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル」を鑑賞しました。

 というのも、先日購入した「小説 仮面ライダー鎧武」が、この外伝と深く関わっており、実質的に鎧武外伝完結編となっているからです。小説版の感想は後日書くとして、まずは映像作品の感想から。


「仮面ライダーデューク」
 ゲネシスドライバーがロールアウトする直前、戦極凌馬の元に見知らぬ男が迫ってきた。間一髪駆けつけた湊耀子は男を蹴り飛ばすが、男は空中で爆発。後には凌馬ですら見たことの無いロックシードの破片が落ちていた。
 その事件の裏には、かつてリンゴロックシードの起動実験の際に消滅したはずの男・狗道供界が関わっていた。供界は凌馬の前に姿を見せると「神へと至る世界へ導きにきた」といい、ザクロロックシードを持った虚ろな目をした人間たちを差し向けてきた。ザクロロックシードを持った人間たちは自爆するが、その場は貴虎のおかげで難を逃れるのだった・・・
 カルト集団「黒の菩提樹」。彼らは勢力圏を広げ、洗脳と自爆機能を有するザクロロックシードも世間に広まっていった。凌馬はロックシードのこのような扱い方を「つまらない」「許せない」といい、洗脳指令の出所へと向かう・・・


感想
 まずはデューク編。新登場のライダーはデューク・レモンアームズと、セイヴァー・ブラッドザクロアームズの2人。デュークの出番は短めですが、凌馬が戦極ドライバーで変身するというのは新鮮でした。対するセイヴァーは、新登場のザクロロックシードのみならず、まさかのブラッドオレンジロックシードを使用。ブラッドオレンジロックシードは鎧武&ウィザードのMOVIE大戦で武神鎧武が用いたものですが、まさかここで再登場を果たすとは・・・ジンバー形態のように、2つのアームズをミックスしての変身となりました。わざわざブラッドオレンジロックシードを持ち出してきた点については、小説版ラストにおいて大きな意味がありました。

 あらすじでは省略していますが、今作では凌馬が貴虎、耀子、シドと初めて出会った時のことが描かれています。貴虎は凌馬の論文を素晴らしいと絶賛し、凌馬も自分の研究に理解を示してくれた貴虎に好意を抱いていました。が、デューク本編の凌馬は既に貴虎を見限っており「あの頃の私は君を心から尊敬していた。そして君もまた、私の研究に理解を示してくれた。いい関係だったと、今でも思うよ」「貴虎、君は本当に凄いよ。君なら神になれたというのに、本当にもったいない・・・」という台詞がチラホラと。対する貴虎は凌馬を信頼しきっており「何を言ってる、これからもそれは変わらない」と、凌馬とのいい関係が続いていくものだと考えていました・・・この後裏切られるとも知らずに。
 ただ、凌馬が貴虎を評価していたのは間違いないようで。凌馬にとって今の貴虎は邪魔者ではあるけれども、自分が認めた男だとも言い切っていました。セイヴァーとの戦いの中でも、トドメを刺したのは貴虎でしたし、本編でも貴虎1人を倒すためにゲネシスライダー総動員でかかっていました。それだけ貴虎の強さを認めていたということの裏返しだったのでしょう。

 耀子は産業スパイで盗みに入っていたところを凌馬に見られ、情熱を他人に求める性格を見透かされ、「世界の王が誕生する様を見たくないか」と言われて心変わり。マリカとして戦う場面はありませんでしたが、相変わらずのアクションを見せてくれます。マンションを壁伝いに降りていくとか、さすがすぎますw
 シドは元チンピラで、ユグドラシルが差し向けたインベスに追い詰められた過去が描かれていました。そんな苦境の中でも「でかい顔はさせねぇ」と不屈の意思を見せたことを凌馬に評価・スカウトされることになったと。

 世界を救う、王が生まれる様を見届ける、でかい顔はさせない・・・凌馬の周りにいる人間はそれぞれの信念を持っていたわけですが、対する今回の敵・狗道供界は「つまらない男」だと一蹴した凌馬。
 供界は起動実験の事故により人間としては死亡したものの、「始まりの女」のように高位の存在になったことが小説版で語られています。しかもその力の出所は案の定サガラ=蛇でした。
 特別な存在になったとはいえ、その目的は他人を使って神へと至らんとするものでした。自らの力で道を切り開いていこうとする凌馬にとっては正しく「つまらない男」以外の何者でもなかったのでしょう。意外とあっさり葬り去られますが、この続きは小説版で・・・



「仮面ライダーナックル」
 紘汰と戒斗の死闘から1年。ザックはチームバロンをペコに託し、単身ニューヨークでダンスオーディションに挑んでいた。そんなある日、ザックは「ネオバロン」と名乗るチームが沢芽市で幅を利かせていることを知り、同時期にペコの姉であるアザミから「ペコが帰ってこない」との連絡を受け帰国を決断する。
 ネオバロンのアジトでは賭け試合が行われており、勝者にはザクロロックシードが配られていた。そんな集団のトップに君臨するのは、かつて戒斗から「卑怯者」だと言われてチームを追い出された元メンバーのシュラだった・・・


感想
 イケメンで、ダンスも上手くて、英語もできて、彼女?もいて、仲間思いで、強いのね!嫌いじゃないわ!・・・という、テレビシリーズ以上にザック株が大幅に上昇する「仮面ライダーナックル」です。

 正直なところ、テレビシリーズでダンスシーンにはあまり注目していなかったのですが、今回ザックのダンスシーンを見て、そのカッコよさが半端無かったです。しかも、チームバロン結成前、踊っている最中に乱入してきた戒斗に対しても嫌な顔一つせずに彼を仲間に誘うというイケメンっぷり。ザックもカッコいいわ、ナックルもカッコいいわ、ジンバーマロンもカッコいいわと、非の打ち所がないくらいのかっこよさを見せ付けてくれました。

 ナックルが用いるクルミロックシードは、ロックシードの中ではランクは低め。しかしながら「チームバロン」の由来と同じく、弱いからこそ強くなれることを証明し続ける戦士でもありました。戒斗=バロンが行き着いた先がロード・バロンだったことを考えると、改めてその名前に込められた意味の深さを感じます。
 一見頼もしそうに見えるザックだって、時には弱音を吐くことだってある。それでも諦めず、真っすぐに立ち向かっていく。卑怯な戦法をとったシュラとは大違いです。強者としてではなく、あくまでも弱者として、慢心せずにどこまでも強さを求めてあがき続けていく。そんな泥臭く、けれどもカッコいい姿勢を見せてくれたナックル編でした。

 また、城乃内がスイーツコンテストで優勝したことが語られていたり、凰蓮が元傭兵の強さを披露、光実の救援など、ザック以外の鎧武キャラクターの動向も描かれていました。彼らについても、小説版でその後の動向が語られることとなります。


 ともあれ、その目指す方向・考え方に違いはあれども、互いに己が信念を貫き通そうとするデュークとナックルの物語でした。小説版についてはまた後日・・・ 
コメント (2)