いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

歌わなくなっても

2007-04-13 23:48:45 | Rebirth歴史資料館
歌ってのはスゴイもんだと思う。
言葉がメロディに乗っかる、ただそれだけのことで、
桁違いに表現の域が拡がる。
地平が開けると言っても良いくらいだ。
特に、この気持ちを表すのに、
もうこれ以上はないというくらいの言葉が、
この他にはないというくらいのメロディに出会ったとき、
その破壊力たるやすさまじい。
涙さえこぼれそうになる。
さらにそれがこの人しかないというシンガーによって紡がれた時、
心のダムは決壊する。
あとにはただただ、カタルシスの原野。
渇ききった大地に、まんべんなく水が恵まれて、
空っぽの心から芽吹き始めるのがわかる。
そんなパワーを秘めている。
だから、歌は大好きだ。

大好きな歌が、僕にはいっぱいある。
ほんとーにいっぱいある。
どれが一番かなんてとてもじゃないが決められない。
何が「いい歌」で「悪い歌」かもこの際、置いておきたい。
くだらないかそうでないか、オリジナルかパクリか、
そういうのはどっかで誰かが勝手に喚いてればいいことだ。
売上とか順位とかそういうもので価値をせっせとねじ曲げるのも、
ギョーカイのおバカさんたちにお任せしておきましょう。

この歌で何かが見えた、この歌で救われた、
この歌が心の支えになる、この歌で思い出す、
そういう歌をたくさん持っていると、心も人生も豊かになるようだ。
歌でお金を稼ごうなんて、実はものすごく不遜なことなのかもしれない。
本気で、そんな風に考えられる人はあまりいないだろう。
僕にとっては音楽は損得や利害ではなかった。
そういう、心を豊かにする歌を作りたかったのだ。
売れるためにどっかから切り貼りしたり、
言いたくもないこと言ってみせたり、
流行りモノをごてごてくっつけたり、
響きだけで中身のない安易な言葉をつないだり、
そういうのは本当に苦痛だった。
やっぱり、僕は音楽を商売にすべきではなかったのだ。

だけど、いや、だからというべきか、
僕は歌が大好きだ。
しばらく人前で歌う機会を得ていないけれど、
チャンスがあればまた歌ってみたいと思う。
・・・聴きに来てくれる物好きがまだ、それも一定数以上、居ればの話だけれど(笑)。
その時には本当に、歌いたい歌だけを、歌いたいように歌うのだ。
そして言いたいことも、言いたいように、言いたいだけ言うのだ(笑)。
・・・長くなりそうだな(笑)。
ま、4時間20分(2002.8.31Rebirth最長記録)を越えることはないでしょー。

自分の作った歌に限った話じゃない。
世の中には本当にいい歌がたくさんある。
もう俺ごときが新しい歌を作り出す余地なんてないんじゃないかと思えるほどだ。
それでも、挑戦はやめない。
誰にも何にも追われることなく、思いついたら、
何かを形にしたい衝動に駆られたら、
それを誰はばかることなく形にするのだ。
それこそが、アートじゃないか。
そこに計算や保身や媚び、迎合、追従が混じってるようなのに、
『アーティスト』を名乗る資格なんてあるのかね?
『アーティスト』って、すごく努力と勇気の要る自称だと思うぞ。

「自分で書いた詩の中で、どれがお気に入りですか?」
と聞かれることがわりとよくある。
そういう質問は割とイヤじゃない(笑)。
むしろ作品にも作者にも関心を持ってもらえて、光栄です。
というわけで、ちょっと振り返ってみます。
お気に入りをいくつか挙げるとするならば。
メロディと歌詞との絡みが絶妙なものほど、歌っててグッと来る(笑)ので、
そういう視点かなー。

・still shining
泣かせるメロディだよなー。シュンスケの最高傑作の1つじゃないか。
曲が良いと歌詞も引き上げられるんだよ。
未練を引きずっても、吹っ切れてもない、絶妙な境地だと思う。
ちなみにこれ、うちの妹が大学サークル時代に作詞して、
歌ったバージョンもあるんだよね。もちろん非売品だけど(笑)。
内容は俺も詳しく覚えてないけど、
たぶんあいつのことだ、俺より暗いぜー(笑)

・the last song
ものすごく寂しいことを、精一杯明るく書いたなー、という感じ。
何もかもが変わっていく、それは避けられないけれど、
変わっていくのは何も悪いことばかりじゃないよ、
っていうのはずーっとテーマだったなあ。

・last scene
これはねえ、本当にタイトルまんまの心境だよね。
辛かったんだろうなーと、当時の自分に同情しちゃう。
しかもあからさまにならないように、うまいこと抑えてるよなー。

・bullet,bullet
たぶんこんなの、もう二度と書けないんじゃないか?
世の中の腹立つことを、全部切り刻みたいだけ切り刻んで、痛快だわね。
ほかに「理想妄想show」も近いものがあるな。
言いたいこと言ってて自分で気持ちいい。
これを歌うのはもはや公開自慰行為。

・escape?
そうそう、bulletやknackもそうだけど、
この頃は何だかやたらと筆がのってて、
phrase X あたりで、5~6本書いてるんだよね。
それまでは書きたいことをつなぎ合わせてうまくいけば…みたいな感じだったけど、
このころから全体の構成もかなり意図的に調和が図られてる。
これなんか、おー、うまくできたなー、と思わせるものがあるね。
なーんて、自画自賛以外の何物でもないのだが。

あとは「stay」と「farewell and good-night」だろーか。
言いたいことを何の衒いもなく書けたのが、今でも実感できるから、
たぶん何年経っても恥ずかしくなったりすることはないと思う。
やっぱり創作においてウソを書かないというのは、大事だね。
きっとアレとかアレとか、無理矢理書かされてるから、
数年経ったら恥ずかしいんだろうなー(笑)。

まあ、そんなわけで。
いつかまた、歌わせて下さい。
Comments (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 実は・・・ | TOP | 日々更新すると »
最新の画像もっと見る

6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (真紀 )
2007-04-14 05:27:33
是非歌ってください!  息吹クンの声が聞きたい! うちの旦那様もリバがまた見たいと言ってます☆
返信する
Unknown (みゆみゆ)
2007-04-15 09:39:46
私も最近久しぶりにRebirthを聴きまして…すごく懐かしい気分に満たされてました☆また歌ってる姿見たいです!いつでもどこでも駆けつけますよ~☆☆☆
返信する
是非っっ (175)
2007-04-15 16:41:44
また歌って下さい!!

たまにCDほじくり返してRebirth聴くと、テンション上がるし本当に懐かしくなります♪

むしろ最長記録更新するぐらいの勢いでやって頂きたいですね(笑)



またステージの上で歌う息吹さんの姿、楽しみにして待ってますんで☆
返信する
いや~^^ ()
2007-04-15 20:33:16
もう2年になろうかというのに、
そんな風に言ってもらえるなんて嬉しい限りだねー。
ありがとう!
なんかやる気出てきた(笑)
返信する
今でも聴いてます (ゴダイゴ)
2007-04-21 23:11:18
ドライブで彼と一緒にリバースの曲を聴いてます♪
ライブ、是非!!!
楽しみにまってます☆
返信する
ありがとう (息@休日)
2007-04-29 19:57:42
ライブはやらなくなったけど、
こうして音源を楽しんでくれてる人がいる限り、
Rebirthはずっと続いていくんだよねー。
有難いことだ。幸せなことだ。
またそのうち、やるよ、きっと。
ぜひ彼と揃って来て頂戴ね!
返信する

post a comment

Recent Entries | Rebirth歴史資料館